2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

水環境工学(Water Environmental Engineering)[2B05]

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2単位
田村 真紀夫 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
21世紀は水の世紀と言われる。生物、人間、社会が健全に活動するには水が必要であるが、その水環境に大きな変化が起きている。この授業では、世界と日本、生活と産業等、複数の視点から水・水環境・水資源問題に関して学び、水に関わる基礎知識の習得、諸問題に対する自らの意見が持てる事を目指す。

<受講にあたっての前提条件>
特に無し

<具体的な到達目標>
・世界及び日本の水環境・水資源問題に関する現状を把握して具体的な問題点を理解する。
・水処理の単位操作の原理を理解し、上下水道や産業界の水処理システムに関する知識を持つ。
・水全般に関する正確な知識を身につける。

<授業計画及び準備学習>
 1.ガイダンス 講義の導入として、水の基本情報、水の用途に関して考える
       準備 身の回りの水の使用目的を分類
 2.世界の水問題 世界で発生している水問題に関して
       準備 世界の水問題を調べ、理解する
 3.日本の水問題 自らの生活の中にある水問題に関して
        準備 日本の水問題を調べ、世界との差異を理解する。
 4.水と水質の基礎知識 物質としての水の特徴と、各種水質項目に関して
        準備 水の特徴を他の液体と比較して、その地球環境に与える影響を考える。
 5.水処理技術の基礎知識1 各種の水処理単位操作に関して(固液分離など)
       準備 物質を分離する原理を理解する。
 6. 上水道と下水道1  生活を支える上水道と地下水、その問題点に関して
       準備 自宅の水道料金を調べる
 7.水処理技術の基礎知識2 各種の水処理単位操作に関して(好気性生物処理など)
       準備 生物が地球環境に及ぼした影響に関して調べる。
 8.水処理技術の基礎知識3 各種の水処理単位操作に関して(嫌気性生物処理など)
       準備 生物が発生した環境に関する諸説も調べる。
 9.上水道と下水道2  生活を支える下水道と汚泥処理、その問題点に関して
       準備 都会と地方で上下水道が抱える問題点の違いを考える。
10.水処理技術の基礎知識4 各種の水処理単位操作に関して(膜・促進酸化など)
       準備 膜分離、促進酸化法などの身の回りの実用例。
11.産業における水利用  産業と研究で使われる水の用途と処理に関して
       準備 産業で使われる水とその用途を考えてみる。
12.淡水の確保・海水淡水化 水不足を解消する最新技術動向に関して
       準備 世界の水不足の実情を理解する。
13.水処理ビジネスと水に関するリテラシー
       準備 水処理事業における世界と日本の動向を調べる。
14.学習内容の振り返り
       準備 1週目〜13週目の総復習を行うこと。

以上の項目に関し、最新情報や映像資料を利用してわかりやすく講義を進めたい。ミニレポート(計算問題もあり)の講評も行なう予定である。なお、講義の内容・順番は必要に応じて変更することがある。

<成績評価方法>
授業の最後に、講義内容・関連事項に関連するレポート(数分程度、計算問題の場合もあるので要電卓)有り。試験期間中に実施する期末試験結果にレポート評価(最大で10点)を加味し、総合点60点以上を合格と判定する。

<教科書>
教科書は特に使用しない。受講者リスト完成後、各回資料(抜粋)はKuポートにアップ予定。

<参考書>
・図解 水処理技術のきそ(日刊工業新聞社刊)
・水循環システムのしくみ(ナツメ社刊)
 この2冊は、水処理技術の基本的な知識を理解し応用例を知る目的に適している。
・水危機 ほんとうの話(新潮社刊)
 本書は、日本と世界の水問題全般を理解するのに適している。

<オフィスアワー>
前期 火曜日 8:45〜9:10  講師室
授業にて公開するメールにて随時。メール表題の先頭に必ず工学院と記すこと。


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