2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
△エネルギー装置工学(Energy Engineering for Equipment)[1H17]
2単位 木村 雄二 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 環境保全を視野にいれながら、種々の物質を工業的に効率良く製造するためのプロセスシステムを作り上げることが急務とされている。本講義では、そのために必要とされる装置・プラントを構成する代表的な機器・装置の概要と各機器の特徴・分類、ならびにこれらの機器設計を行うための基礎となる考え方を熱交換器・蒸留塔などのエネルギー関連装置を例にとりながら学ぶ。なお,上記の学位授与の方針のうち,3. 汎用的問題解決技能,4. 道徳的態度と社会性を重視し,5. 創成能力について特に重視する。
- <受講にあたっての前提条件>
- ●材料強度学
●材料力学 を履修していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- ●化学プラントを構成する各種の機器について理解する。
●化学プロセス装置用材料に必要な性質である耐食性がどのように実現されているかを理解する。 ●プロジェクトエンジニアリングの手法が、化学プロセス装置の設計・製作のために重要であることを学ぶ。 ●基本設計の進め方について学ぶ。 ●代表的な装置である熱交換器の機能設計の手順を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.物質製造プロセス装置の特徴・分類と化学プラントの構成:
化学機械の機能別分類ならびに化学プラントの構成を説明する。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 2.化学プロセス装置用材料の概説(1)材料科学的アプローチの必要性、物理的性質: 化学プロセス装置用材料に必要とされる物性を理解するために、材料科学的アプローチの必要性ならびに 物理的性質を学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 3.化学プロセス装置用材料の概説(2)化学的性質、腐食を加速する因子: 装置用材料に必要とされる物性の内、腐食現象と特に腐食を加速する因子を学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 4.化学プロセス装置用材料の実際: ステンレス鋼などの耐食材料を例にとり、化学プロセス装置用材料の実際について学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 5.化学プロセス装置の設計・製作のためのプロジェクトエンジニアリング: プロジェクトエンジニアリングの手法が、化学プロセス装置の設計・製作のために重要であることを学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 6.化学プロセス装置の設計・製作のためのスケジューリング: 化学プロセス装置の設計・製作のためのスケジュールの立て方を学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 7.フローダイアグラム: 基本設計の進捗に伴い用意される各種のフローダイアグラムについて理解する。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、ポイントを整理する。 8.設計基本条項、プロットプラン: 機器の基本設計に共通となる事項をまとめた設計基本条項の必要性を理解し、併せてプロットプランを学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 9.環境負荷低減のための装置: 太陽光発電・地熱発電など再生可能エネルギー利用の可能性と技術的問題点を理解する。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 10.貯槽および容器の構造と設計(その1): 貯槽および容器の構造の分類と設計の考え方を理解する。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 11.貯槽および容器の構造と設計(その2): 液体貯槽の代表例である浮屋根タンクの構造設計演習を行う。 準備学習:各自の設計条件について事前にWebから資料をダウンロードし、要点ならびに疑問点を整理する。 12.熱交換器の構造と設計: 多管円筒型熱交換器の構造ならびに設計の手順を概説し、実際に構造設計演習を行わせる。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 13.蒸留装置の構造,配管系: 蒸留塔の構造の特徴を説明を通じて、構造と性能安定性の関係を理解する。また,配管材料、 バルブなどの配管系の成り立ちを理解し、圧力損失の計算とポンプの性能についても学ぶ。 準備学習:事前にWebから資料をダウンロードし、熟読し、要点ならびに疑問点を整理する。 14.学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 授業への出席時のQuizへの回答による平常点(成績評価の15%)、レポート提出(成績評価の15%)、期末試験成績(成績評価の70%)などにより総合的に評価し、60点以上で合格とする。
- <教科書>
- プリントを配布する
- <参考書>
- 入門 化学プラント設計[基礎設計の進め方と実際]、相良 紘 著、培風館
化学プラント設計の基礎、第2版、大村朔平、星協一 共著、東京化学同人 化学装置便覧、化学工学協会 編、丸善 材料の科学と工学[3]材料の物理的・化学的性質、W.D.キャリスター著、入戸野 修 監訳、培風館
- <オフィスアワー>
- 新宿校舎:毎週月曜日 11:00〜12:30,講師室,E-mail:kimura@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 種々の化学物質の合理的な製造・生産ならびに環境・エネルギーなど種々の地球規模の問題を現実的に解決するためには、これを実現する機器・装置・プラント・システムの構築が必要不可欠であることを理解して欲しいと思います。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|