2016年度工学院大学 第1部応用化学科
△教育の思想(Thoughts of Education)[4H03]
2単位 黒川 悠輔 非常勤講師
- <授業のねらい>
- みなさんは、自分が受けてきた教育が誰のどんな考えによってつくられたものであるか、知っているだろうか。たとえば、「ゆとり教育」とはどのような思想にもとづいて決定され、どんな結果をもたらし、どういった評価や反省がなされているのだろうか。教育についてのさまざまな思想、そしてそれらと結びついた実際の教育について知り、よりよい教育とは何かを考えることは、これからの自分自身の学びや次の世代が受ける教育のあり方に少なからず影響を与えていくと考えられる。この授業では、教育にかんする他者の考え方を知り、自分の考え方を深め、よりよい教育の姿についてみずからの言葉で語れるようになることをめざす。そのために、すでにある教育思想を読むだけでなく、授業内でのディスカッション等を通して、授業の参加者(学生・教師)の間での意見の交換や自分たち自身の思想の形成をおこなう。
- <受講にあたっての前提条件>
- 単に出席するだけでなく、自分にとって授業が意味のあるものになるよう、最低限の「参加」をすること。
- <具体的な到達目標>
- ・教育についての他者の思想を読み取り、それが論じられている文脈との関係で適切に理解することができる。
・教育にかかわる既存の概念や考え方を批判的に問い直し、その意味や価値について、自分なりに説明することができる。 ・あるべき教育ついてのさまざまな立場の見解を受け入れたうえで、現在および将来の教育をめぐる具体的な状況を考慮に入れながら、よりよい教育の姿について自分の言葉で語ることができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 授業全体のガイダンス・第1セクションの導入
2. 「ゆとり教育」とは何だったのか 3. 日本の教育改革とその思想(1) 4. 日本の教育改革とその思想(2) 5. ここまでの内容の補足・まとめ(小レポート@) 6. 小レポートのふり返り・第2セクションの導入 7. 「子ども」とは何か 8. 「学校」とは何か 9. 「学ぶ」とは何か 10. ここまでの内容の補足・まとめ(小レポートA) 11. 小レポートのふり返り・第3セクションの導入 12. 世界の教育思想とその実践 13. 日本の教育思想とその実践 14. この授業のまとめ・学習成果の確認(最終レポート)
準備学習:小レポートおよび最終レポートにむけて、毎回の授業を通して自分の考えを更新しつつ、それを文章化できるように準備しておく。
*参加者の問題関心や実際の授業のなかでの議論の進み方によって、授業で扱う具体的なテーマを決定したり、上記の流れを変更したりする場合がある。
- <成績評価方法>
- 平常点(20%)、2回の小レポート(各20%)、最終レポート(40%)を基本的な点数配分とし、総合的に評価する。
- <教科書>
- 特に指定しない。
毎回、各テーマに応じた資料を配布する。
- <参考書>
- 特に指定しない。
必要に応じて、授業のなかで紹介する。
- <オフィスアワー>
- 授業前後に教室や講師室にて質問等受け付けますので気軽に声をかけてください。
- <学生へのメッセージ>
- この授業ではグループディスカッション等をおこなう予定ですが、よく知らない人と一緒に話し合うことに慣れていない人や苦手意識をもっている人も多くいると思います。ですが、実際にやってみるとそれなりに話せたり、意外な収穫があったりするものです。もちろんうまくいかないと感じることもあるでしょうが、むしろ大学の授業でこそ、そのような経験をしておくべきでしょう。この授業では、一生懸命取り組もうとする態度は可能な限り評価しますし、講師からのサポートもできるだけおこなうつもりです。迷っている人はとりあえず一緒にやってみましょう。
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