2016年度工学院大学 第1部応用化学科
○有機化学II(Organic Chemistry II)[6E03]
2単位 南雲 紳史 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 有機化学Iで学んだ有機電子論の展開として共鳴理論を学ぶ。また、それらの理論を基に芳香族、ハロゲン化アルキルなどの構造、性質、反応などについて理解を深める。また、有機化合物の立体構造について学ぶ。
- <受講にあたっての前提条件>
- 有機化学Iの内容に関して、理解が進んでいる事。できれば、3回目の講義ぐらいまでに教科書の1章から3章までの章末問題を全て行い、その正解率が8割程度になるまで繰り返すことが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 共鳴構造を書ける。
キラリティーについて説明でき、不斉炭素の絶対配置を明示できる。 ベンゼン誘導体の反応に関して反応機構を明示でき、位置選択性を予測できる。 求核置換反応、脱離反応の反応機構を明示できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 共鳴理論
2. 共役ジエンの反応 前回行った共鳴理論を復習し、共鳴式を書けるようにしておくこと 3. 芳香族性 混成軌道を復習し、C,N,O原子のsp3,sp2,sp混成の電子配置を書けるように準備(有機化学T) 4. 芳香族求電子置換反応(ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化) 5つのルールを見直しておくこと 5. Friedel-Crafts反応 前回行ったハロゲン化、ニトロ化、スルホン化の反応機構を書けるようにしておく 6. 置換基効果 共鳴理論を復習し、共鳴式を書けるようにしておくこと 7. 立体化学1:鏡像異性体とRS配置 教科書の関連個所に示されている化合物の分子模型を組み立てること 8. 立体化学2:ジアステレオマー、メソ化合物 9. グリニヤル試薬、酸化還元反応の見極め方 10. ハロゲン化アルキルのSN2反応 5つのルールを見直しておくこと 11. ハロゲン化アルキルのSN1反応 12. ハロゲン化アルキルの脱離反応(E1,E2) 13. 教科書の章末問題で総復習 14. 学習内容の振り返り
最終の試験は定期試験期間中に行う。
- <成績評価方法>
- 全開講数の3分の2以上を出席した上で、定期試験の成績が60点以上の者に対して単位を認める。ただし、講義中におこなう演習問題の内容を最大5%(合格点に対する)まで加味する。
- <教科書>
- マクマリー有機化学概説(東京化学同人)
- <参考書>
- マクマリー有機化学(上,中) 第6版(東京化学同人)
HGS分子構造模型(丸善)
- <オフィスアワー>
- 講義終了後(17号館357号室)
- <学生へのメッセージ>
- 再履修科目であることを理解し、生活習慣と学習習慣を改善して臨んでください。
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