2016年度工学院大学 第1部応用化学科

生物物理化学(Biophysical Chemistry)[4H21]

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2単位
今村 保忠 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
生命現象の因果関係を分子の間の相互作用として、原子、分子の性質に基づいて理解するために必要な物理化学の基礎を学び、それをいくつかの生体内反応に適用して考察する。

<受講にあたっての前提条件>
生物化学IおよびII,物理化学IおよびII,物理化学演習IおよびII,分析化学Iを修得しておくことが望ましい。

<具体的な到達目標>
1)生体酸化還元反応、生合成反応のエネルギー的基礎を理解すること
2)たんぱく質・核酸の高次構造を支配する物理的要因を理解すること
3)生体高分子の分離、分析法の原理を理解して活用すること

<授業計画及び準備学習>
以下の項目にしたがって講義するが、都合により変更することがある。
これまでに学んだ内容の復習から始めることになるので,1,2年の教科書で対応する項目を復習しておくこと。特にヴォート「基礎生化学」は重要である。
1. 生物物理化学とは
<I. 生体内の化学反応>
2.化学熱力学の復習(1)内部エネルギー、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギー
3.化学熱力学の復習(2)化学反応と自由エネルギー変化
4.開放系と定常状態
5.酸化還元反応
6.同化と異化
7.エネルギー共役と高エネルギー化合物、生体エネルギー変換
8.化学反応と反応速度論 
<II. 生体高分子>
9.生体高分子の構造と非共有結合的相互作用
10.核酸の高次構造
11.たんぱく質の高次構造
12.生体高分子の分離と分析(1)クロマトグラフィー
13.生体高分子の分離と分析(2)電気泳動、遠心分離
14.授業内容の振り返り

<成績評価方法>
授業にきちんと出席することが成績評価の前提。試験期間に授業内容すべてを範囲とする学期末試験を実施し、成績を評価する。60点以上のものを合格とする。

<教科書>
ヴォート 基礎生化学 第3版 東京化学同人
D. Voet 他著  田宮 信雄他訳

<参考書>
「生物物理化学:タンパク質の働きを理解するために」朝倉・蒲池・大倉著(化学同人)
「ライフサイエンス 基礎化学」青島均、・右田たい子(化学同人)

<オフィスアワー>
後期木曜日 17:00〜18:00 新宿キャンパス 1978室。


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