2016年度工学院大学 第1部応用化学科
化学工業総論(Chemical Process Industries)[1H15]
2単位 浅岡 佐知夫 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 1,2年次に身に着けた基礎化学知識が、産業においてどのように活用されているかを知る。具体的には、化学工業が人類の活動・生活に深く関係していることを理解すると同時に、これからの化学工業が向かうべき方向を産業の全体像のなかに位置づけて理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 1,2年次の基礎化学に関する単位を取得していること。
化学反応量論式が理解できること。
- <具体的な到達目標>
- 各化学工業においてどのような化学技術を用いているかを示すことができる。
化学工業においてどのような化学反応が用いられて原料から製品が作られているかを示すことができる。 化学技術を環境技術との関係において示すことができる。 エネルギーの分野における化学の役割を示すことができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス 化学工業と化学品
準備学習:衣食住と化学工業、エネルギー・資源・環境問題との関係、先端技術としての化学工業などについて今までの知識を整理しておく 2.化学工業の変遷 準備段階:これまでの化学製品の原料の変遷を調べておく 3.化学工業の役割・特徴 準備段階:化学工業の特徴を調べておく 4.無機化学工業(1)基礎化学品酸・アルカリ(小テスト形式の演習1) 準備段階:硫酸、苛性ソーダの製造法、塩素製造とソーダ工業の関連を調べておく 5.無機化学工業(2)基礎化学品アンモニア(小テスト形式の演習2) 準備段階:アンモニアが必要とされた理由、アンモニアの製造方法について調べておく 6.石油精製の役割 ガソリン、ケロセン、ディーゼルの製造(小テスト形式の演習3) 準備段階:石油精製から生み出される製品、とくに製造過程の脱硫につて調べておく 7.石油化学工業(1)エチレン、プロピレン製造とその誘導品(小テスト形式の演習4) 準備段階:エチレン、プロピレンのからの誘導品について調べておく 8.石油化学工業(2)BTXの製造とその誘導品(小テスト形式の演習5) 準備段階:BTXからの誘導品について調べておく 9.バイオテクノロジー・バイオ技術利用の化学工業(小テスト形式の演習6) 準備段階:バイオ利用技術の利点と欠点について調べておく 10.材料化学、高機能材料化学、複合材料化学(小テスト形式の演習7) 準備段階:最先端材料技術について調べておく 11.エネルギーと化学(1)エネルギー新技術と化学(小テスト形式の演習8) 準備段階:エネルギー分野における化学の貢献について調べておく 12・エネルギーと化学(2)水素エネルギー(小テスト形式の演習9) 準備段階:水素の製造方法について調べておく、 13.化学工業と環境(小テスト形式の演習10) 準備段階:大気、水域、土壌における汚染物質について調べておく 14.学習のふりかえり(試験形式のレポート) 準備段階:授業で話したことを復習する
- <成績評価方法>
- 4回目から13回目までの授業の際に、演習問題を出題する。この解答をそれぞれ5点満点で採点する。最後の授業の際に、これまでの授業を踏まえて、どれだけ授業を理解したかをみるためのレポートテーマを出題する。これを15回目の授業を試験形式で実施し、これは50点満点で採点する。合計100点満点の採点結果を集計して、60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 指定教科書なし。毎回授業の度に、パワーポイントに基づき講義を行う。しかし資料の配布はしないので、学生諸君が重要と考える情報は各自ノートに書き写すこと。
- <参考書>
- 指定参考書なし。
- <オフィスアワー>
- 毎回授業開始前、新宿キャンパス12F講師室にて60分程度待機している。
- <学生へのメッセージ>
- 化学を学ぶ学生諸君が、社会に出たときに少しでも化学を活用できるようになる授業をしたい。また、この授業を聴講された学生諸君が、実社会を担う人材となって欲しい。
- <備 考>
- 学生諸君の予習および復習には自筆のノートを活用すること。
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