2016年度工学院大学 第1部応用化学科

地学実験(Experiments in Earth Science)[0002]

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1単位
並木 則和 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
野津 憲治 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
理科教員志望者である受講者が地学の基礎実験に関する知識・手法を身につける。そして,どのように指導すれば教育効果が上げられるかを習得する。

<受講にあたっての前提条件>
工学部の「地学I」および「地学II」,または先進工学部の「地学」あるいは「地学概論」を履修していること。

<具体的な到達目標>
・太陽の黒点観測から太陽の自転周期を計算できること。
・フーコーの振り子の原理を理解し,測定した周期から測定位置の緯度を求められること。
・地震波形データから震源距離を求められること。
・3種類の測定器の測定データから,地磁気の強度を求められること。
・気象通報のデータから天気図が書けるようにすること。
・GM管の原理を理解した上で,放射能の逆2乗の法則が理解できること。
・結晶面の角度を測定して面角一定の法則を理解できること。
・岩石標本を観察して火成岩および堆積岩,変成岩の特徴が理解できること。
・地層模型および実際の地層の露頭で,走向・傾斜が測定できること。

<授業計画及び準備学習>
1.<実験の概要説明>地学実験で行う内容を説明し,レポートの提出方法等の注意事項を説明する。
準備学習:シラバスを確認し,集中講義であるため日程調整等を事前に行っておくこと。
2.<地球の運動・黒点観測・気象> フーコー振子を用いて地球の回転周期を測定する。ソーラースコープを用いて投影法によって黒点を観測する。また,ウェブページ上の太陽黒点近況の図より太陽の周期を計算する。気象通報を聴いて天気図を書く。
準備学習:実験計画表から,事前に実験に必要な知識を調べておくこと。
3.<地磁気・地震計・放射能測定> 3種の機器を用いて地磁気を測定する。地震波形データから震源距離を求める。GM管を用いて放射能を測定する。
準備学習:実験計画表から,事前に実験に必要な知識を調べておくこと。
4.<結晶系・鉱物・硬度> 結晶模型の作成,水晶などの測角,硬度測定を行う。
準備学習:実験計画表から,事前に実験に必要な知識を調べておくこと。
5.<岩石薄片の観察・岩石鑑定> 種々の岩石薄片を偏光顕微鏡で観察する。また,岩石標本などを参考にして20種の未知検体を鑑定する。
準備学習:実験計画表から,事前に実験に必要な知識を調べておくこと。
6.<コンピュータ演習・博物館での調査> 各自コンピュータを扱い関連の演習を行う。また,国立科学博物館に出向き,地学全般で興味を持ったことをレポートにまとめる。
準備学習:実験資料を読み,事前に実験内容を理解しておくこと。
7.<野外探査・学習内容の振り返り> 今までの総復習として,高尾山琵琶滝コース周辺の地層の走向や傾斜をクリノメーターで測定し,特に地質分野での理解を深める。
準備学習:実験資料を読み,事前に実験内容を理解しておくこと。

<成績評価方法>
すべての実験に参加し実験の次の日にレポートを提出すること。代替レポート等の処置は行いません。提出レポートを採点し,A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。

<教科書>
「指定教科書なし」
実験資料を随時配布する。

<参考書>
例えば,シリーズ「新版地学教育講座」東海大学出版会(実験時に閲覧可能)

<オフィスアワー>
実験期間中 授業の後に教場で,または15:35〜17:30 八王子校舎12号館207号室(大気環境工学研究室)
並木:nnamiki@cc.kogakuin.ac.jp 野津:k.notsu@nifty.com

<学生へのメッセージ>
集中講義のため毎日実験が続く点と実験日の翌日にレポート提出となるので,体調の維持管理に留意すること。
実験の概要と事前課題の説明は,7月下旬に八王子と新宿の両キャンパスで行うので,掲示により日程を確認後必ず出席すること。


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