2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科

工業数学B(Engineering Mathematics B)[5L03]

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2単位
佐藤 光太郎 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
長谷川 浩司 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
工学における諸々の問題の解決を目的として、『ベクトル解析』ならびに『確率・統計』について学ぶ。論理的な思考力と解析力を増強し、適切な問題解決能力を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
「数学I」、「数学II」、「数学演習I」、「数学演習II」、「線形代数学I」、「工業数学A」を受講していること。

<具体的な到達目標>
【ベクトル解析】
(1)ベクトルの成分および内積と外積を理解し、その計算ができる。
(2)ベクトルの微分と偏微分が計算できる。
(3)線積分,面積積分を理解できる。

【確率・統計】
(1)記述統計を理解し、与えられたサンプルデータに対して、ヒストグラムを作成することができると共に、同データに対して平均値、分散、標準偏差が計算できる。
(2)代表的な確率分布である正規分布を理解し、標準化変換を用いた計算ができる。
(3)推測統計を理解し、与えられた事例に基づき、統計的推定および統計的検定ができる。

(JABEE学習・教育到達目標)
「JABEE機械工学エネルギー・デザインプログラム」:D-1 ◎

<授業計画及び準備学習>
【ベクトル解析】
1.[ガイダンス] ベクトル解析の概要,スカラーとベクトル,ベクトルの和と差
準備学習:微分積分学の基礎を復習しておくこと。

2.[基礎演算] スカラー積とベクトル積,ベクトル関数と微分
準備学習:前回の講義内容を教科書にて確認すること。

3.[微分演算]スカラー場の勾配
準備学習:前回の講義内容を教科書にて確認すること。

4.[ベクトルの微分法] ベクトル場の発散
準備学習:前回の講義内容を教科書にて確認すること。

5.[ベクトルの微分法] ベクトル場の回転
準備学習:前回の講義内容を教科書にて確認すること。

6.[ベクトルの積分法] 線積分,面積積分,体積積分,ガウスの発散定理
準備学習:前回の講義内容を教科書にて確認すること。

【確率・統計】
7.[ガイダンス] 高校数学(確率分野)の復習/統計学と社会のつながり
準備学習:高校数学(確率分野)を復習する。教科書P.8〜13を熟読する。

8.[記述統計] 統計用語およびヒストグラム
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.16〜23を熟読し、練習問題を解く。

9.[記述統計] 各種統計量(平均値、分散、標準偏差)
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.24〜43を熟読し、練習問題を解く。

10.[確率分布] 正規分布および標準化変換
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.44〜53、68〜79を熟読し、練習問題を解く。

11.[推測統計] 統計的推定
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.80〜89を熟読し、練習問題を解く。

12.[推測統計] 統計的検定
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.90〜99を熟読し、練習問題を解く。

【共通】
13.各分野のまとめ
  準備学習:前回までの全講義内容およびレポート等を復習する。

14.学習成果の振り返り
準備学習:これまでの講義内容を総復習する。

<成績評価方法>
『ベクトル解析』での評点(50%)および『確率・統計』での評点(50%)の合計により成績を評価(定期試験含む)し、60点以上のものに単位を認める。ただし、『ベクトル解析』および『確率・統計』それぞれにおいても、60点以上の評価を受けることを原則とする。
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標D-1は、上記の評価基準を満たせば達成される。

<教科書>
【ベクトル解析】
「ベクトル解析の基礎」寺田文行・木村宣昭 共著(サイエンス社)

【確率・統計】
「完全独習 統計学入門」小島寛之著(ダイヤモンド社)

<参考書>
【ベクトル解析】
授業中に適宜紹介する。

【確率・統計】
「やさしく学べる統計学」石村園子(共立出版株式会社)
「統計解析がわかる」涌井良幸、涌井貞美(株式会社技術評論社)

<オフィスアワー>
【ベクトル解析】
金曜日:14:00〜15:00(新宿校舎1713室)

【確率・統計】
火曜日:12:40〜13:30(新宿校舎B115室)

<学生へのメッセージ>
【ベクトル解析】
ベクトル解析は2次元あるいは3次元空間内の基本的な運動を記述するのに必要なだけではなく、力学,流体力学,電磁気学など様々な分野で頻繁に用いられ,それらの学習に必要不可欠な道具である。ベクトルを活用できると各種力学を理解しやすくなるので,予習・復習によって基本演算を身に付けてほしい.

【確率・統計】
これまでに学んだ数学を今一度復習した上で受講することが望ましい。本科目の内容は、自然科学のみならず、社会科学の基礎にもなっている。表層だけ理解するのではなく、本質的な理解と共に解法を体得してほしい。そのためにも単にやり方を覚えるのではなく、時間を掛けて試行錯誤しながら、愚直に考え抜くことを大切にしてほしい。


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