2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科
△自動車運動工学(Vehicle Dynamics)[5B06]
2単位 野崎 博路 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 自動車の、走る、曲がる、止まるという自動車の主たる機能をつかさどるシャシー技術(運動性能)を中心として学ぶ。そして、近年、自動車業界で非常に力を入れている、ASV(先進安全自動車)、また、自動車は人を含めたシステムとして考える必要が有るので、マン・ビークルシステム(人〜自動車系)等について学ぶ。さらに、ものづくり例として、フォーミュラカー設計等において重要となるサスペンションジオメトリー等についても学ぶ。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「物理学I」、「物理学II」、「工業力学及演習I」、「工業力学及演習II」等の専門基礎科目で与えられた知識を持っていることが望ましい。また、「高度交通システム」を受講していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 具体的な到達目標は以下のとおりである。(1)自動車の運動について、工学理論と実際の結び付きについて理解を深めることを第一義の目的とする。(2)自動車運動工学を通じて実社会に対応する応用技術を学ぶ。また、4年次の卒業研究、あるいは、将来の実務に役立つようにする。
(JABEE学習・教育到達目標) [機械システム基礎工学プログラム]:(D)◎ (JABEEキーワード) [機械システム基礎工学プログラム]: 自動車の運動、操縦性・安定性、機構の運動学 [前提となる基礎知識と習得後の展開] 「物理学I」、「物理学II」、「工業力学及演習I」、「工業力学及演習II」等の専門基礎科目で与えられた知識を持っていることを前提にして講義が計画されている。また、「高度交通システム」を受講していることが望ましい。並行して開講されている「機械力学及演習」、及び、本科目習得後は「自動車工学」、「機械振動学」等の関連科目を履修することで、自動車技術トータルの理解を深めることができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.タイヤの力学、特性〜自動車の運動
準備学習:教科書を読んでおくこと(以下14まで、同様) 2.ステアリング,サスペンション(自動車の運動との関係) 3.運動力学 4.車体のバウンスと自動車の運動 5.車体のロールと自動車の運動 6.コンプライアンス&ホイールアライメントと自動車の運動 7.サスペンションジオメトリーと自動車の運動 8.駆動や制動を伴う自動車の運動 9.ASV(先進安全自動車)(その1) (ITS(高度道路交通システム) 他) 10.ASV(先進安全自動車)(その2) (ステアバイワイヤー他) 11.ドライバー〜自動車系の操縦特性(その1) (ドライビングシミュレータを用いた研究例等) 12.ドライバー〜自動車系の操縦特性(その2) (新しい操舵方式制御,操縦のアシスト制御) 13.フォーミュラカーの運動性能 (フォーミュラカーの運動性能向上技術) 14.学習内容の振り返り(自動車の走行の安全技術の今後)
- <成績評価方法>
- 「小テスト&宿題」の内容は<授業のねらい>と<具体的な到達目標>に深く関連しており、これを提出することが単位取得には欠かせない条件になる。その上で、定期試験期間に行う試験による評価を行う。定期試験期間に行う試験(80%),小テスト&宿題(20%)の結果の合計で60点以上であれば、[機械システム基礎工学プログラム]の学習.教育目標(D)が達成され、合格とする。
- <教科書>
- ・「サスチューニングの理論と実際」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)
(参考書の「基礎自動車工学」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)の部分的内容については,パワーポイント等を用いて説明等を行う)
- <参考書>
- 「基礎自動車工学」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)
「自動車の限界コーナリングと制御」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2015)
- <オフィスアワー>
- 水曜日 12:55〜13:35 八王子校舎8号館304室(自動車運動制御研究室:野崎)
簡単な質問は授業後の教室でも受け付ける。
- <学生へのメッセージ>
- 本科目に引き続き、自動車工学も受講することが望ましい。
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