2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科
複素関数論(Elementary Complex Function)[4L21]
2単位 小林 富雄 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 複素関数論について学ぶ。複素数は実軸と虚軸を持つ2次元複素平面上の点として表現される。我々が自然界で出会う量はすべて実数や実関数であるが、実関数を複素関数に拡張することで、より豊かな世界が広がる。そこから実関数を眺めることにより、深い理解に到達することができる。複素関数の微分・積分を通して、複素関数論自体の数学的美しさが明らかになるが、それが流体力学・電磁気学・量子力学など現代の物理学や工学における種々の応用に欠かせないものとなっていることを理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 実数積分を行えること。
三角関数を理解していること。
- <具体的な到達目標>
- 複素数を自在に使えるようになる。
複素積分を実際に実行できるようになる。 実数積分に複素積分を応用できるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 複素数・複素平面
2. 複素関数 3. 指数関数・対数関数・三角関数 4. 理解度の確認(小テストと解説) 5. 複素関数の微分 6. 正則関数・Cauchy-Riemann条件 7. 理解度の確認(小テストと解説) 8. 複素積分 9. Cauchyの積分定理と積分公式 10. Taylor展開・Laurent展開・特異点 11. 理解度の確認(小テストと解説) 12. 留数と極,留数定理 13. 定積分計算への応用 14. 複素関数論のまとめ 15. 学習成果の確認(期末試験)
- <成績評価方法>
- 1)可能な限り頻繁に、それ以前の授業内容を題材に小テストを実施する。小テストの総合点を100点満点で評価し、A点とする。
2)期末試験は、100点満点で評価し、B点とする。 3)最終評価点Fは、F=A*(1-X)+B*Xである。Xは、X>0.5の範囲で総合的に決める全学生に共通の係数である。Fが60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 「テキスト複素解析」小寺平治(共立出版)
- <参考書>
- 必要に応じ、講義中に適宜紹介する。
- <オフィスアワー>
- 質問等は、講義中およびその前後にお願いします。また電子メールでも対応します。
- <学生へのメッセージ>
- 講義中わからないことがあれば、すぐ質問してください。単に講義を聴いているだけで、よく理解することは容易ではありません。自ら問題意識をもって、学ぶよう心がけてください。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|