2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科
△制御工学I(Control Engineering I)[1E16]
2単位 濱根 洋人 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 制御理論の体系には古典制御理論と現代制御理論の2分野がある.この科目では数学的手法にラプラス変換を用いてフィードバックシステムのシステム解析・設計に必要な古典制御理論について学ぶ.制御工学1と制御工学2の2つの授業を履修することで,古典制御が完結する。2つの授業を続けて履修することを薦める。古典の文字が付くことから古くさい内容の理論体系と受け取りやすいが,制御関連の仕事や研究を行う現場や部署ではこの理論体系が重要な役割をなしており,社会に出てから利用する基礎理論である。
この授業での具体的な目標をあげると以下のようになる. (1) ラプラス変換法とシステム記述法を理解し,システムの表現方法を習得する. (2) システムの解析法と設計法などを理解する. この授業では理解を深める目的から演習を行いながら講義を進める.授業終了前には講義した内容の範囲内で出す課題を解かせる.次週に課題の解答を説明することで間違い部分を検証させ,理解度を高めさせる.
(JABEE学習・教育目標) 「機械システム基礎工学プログラム」:D−2:◎ (JABEEキーワード) 「機械システム基礎工学プログラム」: ラプラス変換,伝達関数,過渡応答,周波数応答,安定性,PID制御 (前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を履修する前に数学関連科目を履修しておく.特に,工業数学を習得しておく必要がある.本科目で習得した知識は引き続き制御工学II,現代制御理論,そして機械振動学、ロボット工学などの科目を履修するうえで役に立つ科目である.
- <受講にあたっての前提条件>
- 数学関連基礎科目、工業数学などを履修しておくことが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 古典制御を理解して、関連する計算を身に着けることを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 制御とは? 制御の歴史
2. 制御の分類 3. ラプラス変換法の定義 4. ラプラス変換の基本定理 5. 周波数応答とフーリエ変換 6. 逆ラプラス変換法と微分方程式解法への応用 7. システムの表現 8.システムと伝達関数 9. ブロック線図 10.フィードバック制御系の実際例 11. システムの過渡応答法 12. 1次遅れ系の特性 13.2次遅れ系と高次系の特性 14.学習の振り返り
- <成績評価方法>
- 成績評価は期末試験の80%と毎回講義終了前に行う課題(1点評価)の課題点の20%から評価点を算出し,評価点が60点以上を合格とする.「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標 D-2は上記の基準を満たせば達成できる.
- <教科書>
- 横山,濱根,小野垣,「基礎と実践 制御工学入門」,コロナ社
ISBN:978-4-339-03199-7
- <参考書>
- 指定なし
- <オフィスアワー>
- 新宿校舎1666室 月曜日 15:40〜16:40
- <学生へのメッセージ>
- 機械を動作させるためには,制御工学が必須となる。
制御工学1および制御工学2をあわせて履修することを薦める。
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