2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科

機械システム製図A(Machine Drawing A)[3G10]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

1単位
南 清志 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
図学の知識を基に,機械設計法についての基礎知識や考え方を整理,習得したうえで,機械技術者として必須のJIS機械製図法とその規則,第三角法等について学習する.機械図面を書き,読み,対象物をイメージできる基礎力を身につける.

<受講にあたっての前提条件>
本科目を履修する前に,「機械製図法」および「加工工学概論」を履修,習得することが望ましい.

<具体的な到達目標>
(1)機械設計法の基礎知識の習得や考え方の理解
(2)機械製図法と規則の習得
(3)第三角法の学習

(JABEE学習・教育到達目標)
「機械システム基礎工学プログラム」:D-1◎

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス,ドラフターの取り扱い,および機械製図概要説明
  文字練習および線引き練習
2.機械製図の基礎
 JISに基づく機械製図の基礎学習,および第三角法を用いた機械製図演習(スケッチ)
第一課題(平歯車)の説明,その設計法および機械要素の学習,および平歯車設計製図演習(スケッチ)
3.第一課題 機械製図演習1 図枠,部品表,平歯車の設計,レイアウトおよび平歯車の作図
4.第一課題 機械製図演習2 図面の完成および検図,提出および口頭試問
5.第二課題(プラグ&ねじスリーブ)機械製図演習1 説明,その設計法および機械要素の学習,図枠,部品表,レイアウト,および課題の作図
6.第二課題 機械製図演習2 図面の完成および検図,提出および口頭試問
7.第三課題(フランジ形固定軸継手)の説明.その設計法および機械要素の学習,および機械製図演習(スケッチ)
8.第三課題 機械製図演習1 図枠,部品表,レイアウト,および部品図の作図
9.第三課題 機械製図演習2 部品図の作図
10.第三課題 機械製図演習3 部品図および組立図の作図
11.第三課題 機械製図演習4 組立図の作図
12.第三課題 機械製図演習5 図面の完成および検図
13.第三課題 機械製図演習6 提出および口頭試問
14.学習成果の振り返り

準備学習
1.各回共通事項:JIS機械製図法に基づく作図法
 具体的には,ドラフターおよび製図器具の操作方法,JIS機械製図法とその規則,投影法,第三角法および展開図法の復習.また,製品加工・製作のための工作・加工機械等の復習.
2.第一課題「平歯車」の準備学習
(ア)歯車の基礎に関する学習
(イ)歯車の設計に関する学習
(ウ)平歯車の学習
(エ)図面記号,材料,加工法などの学習
3.第二課題「プラグおよびねじスリーブ」の準備学習
※本課題は機械システム工学加工演習(2年)で製作する機械要素の一つである.
(ア)機械要素(配管部品)の学習
(イ)ねじの学習
(ウ)はめあい寸法許容誤差,表面粗さの学習
(エ)図面記号,材料,加工法などの学習
4.第三課題「フランジ形固定継手」の準備学習
(ア)軸と軸継手の基礎の学習
(イ)フランジ形固定継手の学習
(ウ)はめあい寸法許容誤差,表面粗さの学習
(エ)キー溝の必要性および断面図の見方等の学習
(オ)継手ボルト・ナットおよび座金の学習
(カ)図面記号,材料,加工法などの学習
5.学習成果の振り返りの準備学習
 授業で学習した内容全ての総復習を行うこと.

<成績評価方法>
機械システム基礎工学プログラム:
成績評価は,
1)口頭試問(25%)  
    2)定期試験(25%)
    3)作成図面(50%)
の構成とする。
2015年度以降の入学生については、GPA制度による評価を適用し、D以上のものに単位を認める.
2014年度以前の入学生(再履修する学生等)については、従前の評価制度を適用し,
60点以上のものに単位を認める.
ただし,最低出席基準に満たない場合や,成績評価の条件を1つでも満足しない場合は科目履修放棄の扱いとする.
これらは「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育到達目標D-1に対応する.

<教科書>
「JISにもとづく標準機械製図集(第7版)」北郷 薫監修,大柳 康,蓮見善久共著
(理工学社) ISBN: 978-4274050053

<参考書>
なし

<オフィスアワー>
授業終了後(八王子校舎3号館3206共通製図室)または個別に相談して下さい。
(問い合わせ先:au40905@ns.kogakuin.ac.jp)

<学生へのメッセージ>
機械製図Aは手書き製図です.CADによる製図と違って,線,文字,記号などを全て手書きする為,手間の掛る作業となっています. 
現代では生産図面の多くはCAD図面となっていますが,一方で技術系の新入社員教育として手書き製図を取り入れている企業が増えています.これは、図面が最上流工程の「ものつくり」の指示書として機能する重要なツールであり,図面を書く人が線や文字・記号などの持つ意味を理解し,熟慮して製図する習慣を身に付けてもらう為の教育として手書き製図が適しているからです.
本授業ではこのような観点で授業を進めます.機械製図の基本を習得し,設計力を養って下さい.

<備 考>
本科目共通の問い合わせは,科目担当幹事の機械工学科 長谷川先生までメールで連絡すること(at13395@ns.kogakuin.ac.jp)


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.