2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科

システム工学B(Systems Engineering B)[3D04]

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2単位
八戸 英夫 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
システム工学Aで学んだシステム工学の基礎知識を機械システム設計はもちろんのこと産官学のあらゆる分野で活かすときに必要となる考え方や各種手法を身につける.このために,まずシステム工学の中心的役割をもつシステム設計について理解し,さらにその評価法,最適化の方法,経済性分析などについて学ぶ.

(JABEE機械システム基礎工学プログラムの学習・教育到達目標) B,C,D,E: ◎

<受講にあたっての前提条件>
(1)「システム工学A」を受講していること.
(2)確率,統計の基礎的知識をもっており,それらの例題を解くことができること.
(3)行列計算についての基礎知識をもっており,それらの例題を解くことができること.

<具体的な到達目標>
(1)一般の機械設計と機械システム設計の共通点と相違点を理解し,技術者倫理との関連を説明できる.
(2)システムの信頼性設計について理解し,関連する例題を解くことができる.
(3)階層構造モデルによるシステムの総合評価ができる.
(4)線形計画法によるモデル化ができるとともに基礎的例題を解くことができる.
(5)システム設計の経済性分析について重要性を理解し,関連する例題を解くことができる.
(6)ヒューマン・マシンインタフェースの選好性と整合について理解すること

<授業計画及び準備学習>
1. システム設計I―システム設計とは何か,技術者倫理との関連などを理解する.
   準備学習:システム工学Aの総復習を行っておくこと.
2. システム設計II―システムの信頼解析について理解する.
   準備学習:高校時代までの確率・統計の復習をしておくこと.
3. システム設計III―非冗長なシステムと冗長なシステムについて述べ,その解法を学ぶ.
   準備学習:高校時代までの確率・統計の復習をしておくこと.
4. システムの評価I―システムの総合評価法の考え方について学ぶ.
   準備学習:高校の行列の復習をしておくこと.
5. システムの評価II―システムの評価法としての階層構造モデルについて学ぶ
   準備学習:行列の固有値の計算ができるようにしておくこと.
6. システムの評価III―評価尺度の理解と1属性評価,多属性評価の方法を学ぶ.
   準備学習:前回までの総復習をしておくこと.
7. システムの最適化I ―システムの最適化の考え方,線形計画法の図式解法について述べる.
   準備学習:高校までに習った不等式の取り扱い方について復習をしておくこと.
8. システムの最適化II―シンプレックス法について述べる.
  準備学習:連立方程式の行列計算による解法について復習をしておくこと.
9. システムの最適化III―幾つかの最適化法について述べ,シミュレーションとの関連を理解する.
   準備学習:前回までの総復習をしておくこと.
10. システムの価値と経済性I―経済計算と諸係数の理論面での取り扱いについて理解する.
準備学習:高校の級数について復習をしておくこと.
11. システムの価値と経済性II―システムの経済比較と更新について学ぶ.
   準備学習:高校の等比級数の和について復習をしておくこと.
12. ヒューマン・マシンインタフェースI―ヒューマン・マシンインタフェースについて理解する.
   準備学習:様々なインタフェースの実例について調べておくこと.
13. ヒューマン・マシンインタフェースII―インタフェースの選好,システム整合の理解をする.
  準備学習:既存のヒューマン・マシンインタフェースの実例と問題点について調べておくこと.
14. 授業のふりかえり
   準備学習:講義の総復習をしておくこと.

<成績評価方法>
定期試験期間に定期試験を実施する.定期試験が60点以上の者に単位を認める.ただし,正当な理由なく,出席状況やレポート提出状況などが悪いときは減点対象となることがある.なお,定期試験のときは,到達目標に記載されたすべての項目に関して出題する.
「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育到達目標 B,C,D,Eは,上記の基準を満たせば達成される.

<教科書>
特に指定しない.
※講義ノートが教科書となります

<参考書>
「システム工学」中村義作編著(オーム社)
「システム工学」近藤次郎著(丸善)
※講義に出席していれば必ずしも購入の必要はない.

<オフィスアワー>
火曜日 17:30〜19:15 新宿キャンパス 高層棟A-1774室(計画工学研究室)もしくは,
水曜日3時限目の授業終了後20分間,講義室もしくは八王子キャンパス講師室にて

<学生へのメッセージ>
これからの機械系技術者にとってシステム工学の知識は必要不可欠です.特にロボット,生産システム,電力システム,交通システム,そして通信ネットワークシステムなどのシステム開発に興味がある学生はシステム工学Aだけでなく,さらにシステム工学Bの履修が必要です.


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