2016年度工学院大学 第1部機械システム工学科

ロジカルライティングI(Logical Writing through Critical Thinking I)[1103]

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2単位
村山 龍 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
キーワード:
わかりやすい表現・論理的な文章を書く・研究活動の基礎力および社会人基礎力(社会で活躍するために必要な力)の養成

この授業では、大学生としての「主体的な学び」を実践するために必要な、批判的に考え論理的に述べる力をつけることを目標としています。また、これらのスキルを習得することで、専門分野における研究活動のための基礎力や、社会人としての基礎力を身につけることことも目指します。

<受講にあたっての前提条件>
高等学校までに身につけるべき国語力があることが必須です。日頃より新聞や文庫本などを積極的に読み、正しい「書き言葉」を意識し、そして漢字の読み書きを身につけるようにしておいてください。

<具体的な到達目標>
1.文章や講義の要点を理解することができる
2.与えられた情報を検討して問題を発見することができる
3.考えたことを論理的にまとめ、相手に伝わりやすい形で書くことができる
4.人と話す、人前で話すことに慣れる

 グループワークによる様々な議論・討論、レポート作成を繰り返し、論理的な思考力および文章力をつけることを目標とします。お互いの持つ異なる考えを知り、新しい発見をすることで、批判的思考力(クリティカル・シンキング)を養い、これまでとは違う考え方ができるようになることも目標とします。

<授業計画及び準備学習>
●第1週 [ガイダンス]
 この科目を通しての目標設定をする(課題1)・「仲間づくり」をする。
  準備学習: シラバスをきちんと読んでおくこと。

●第2週 [ロジカルライティングに挑戦]
 まずは書くことで、その難しさを実感する。
  準備学習: 課題1「あなたはこの授業で何を学びたいですか?
        どのようなスキル・知識を得たいのか、目標を設定
        しなさい」

●第3週 [読みやすい文章とは]
 読みやすい文章を書くための「量・構成・書き言葉」を理解する
  準備学習: 課題2「あなたが最も成長したと思う体験を挙げ、
        なぜ成長したと言えるのかを具体的な例を挙げながら
        説明しなさい」 

●第4週 [「ノートテーキングと要約に挑戦]
 講義を聞き、ノートテーキング&要約する
  準備学習: 前回の授業の内容を理解したうえで、課題2を修正する。

●第5週 [ノートテーキングと要約の基本]
 ノートテーキングと要約のポイントを理解する。
  準備学習: 講義の内容を要約する。

●第6週 [ノートテーキングと要約に再挑戦]
 先輩の経験談のノートテーキング&要約
  準備学習:個人の要約をもとに、グループごとの要約をまとめる。

●第7週 [ノートテーキングと要約の自己・他己評価]
 聞いたことをもとに自身の考えを書き、それを評価する
  準備学習: 課題3「あなたはこの4年間、どう成長したいですか?
        自分が4年後にどうなりたいか、そうなるために何を
        するべきかを説明しなさい」

●第8週 [文献からの情報収集]
 技術者の業績と生き方:文献からのノートテーキング
  準備学習: 前回の授業の内容を理解したうえで、課題3を修正する。

●第9週 [文献から得た情報をもとにしたライティング]
 文献から得た情報をもとに、要約をふまえたライティングを行い、書き方や内容を検討する。
  準備学習: 課題4「資料中の3人の技術者のなかであなたがもっとも関心をもった
        人について、根拠をあげて説明しなさい」

●第10週 [問題意識をもって話を聞く〕
  課題5「グローバル化時代を生きる上でどんなことが大切だと考えますか。
   先生の話をふまえて説明しなさい」について、当面の自分の考えをまとめる。
   翌週に話を聞く先生の研究内容やプロフィールを調べ、聞きたいことを整理する。
  準備学習: 課題4を修正する

●第11週 [問題意識にそったノートテーキングと要約〕
   海外経験のある先生の話を聞き、聞き足りない点を質問する。
   聞いたことを根拠に自分の意見をまとめる。
  準備学習: 先生への質問を考え、整理してくる

●第12週 [参考文献の読解・課題の明確化〕
  課題6「科学技術や情報化の進展により、人間の個性や人間関係のあり方はどのように
   変化するか、自分の意見を書きなさい」を書くにあたり、
  配布資料を読み、要約し、グループで意見交換する。
   準備学習: 課題6のライティング(案)
  
●第13週 [課題にかんするグループでの議論〕
   各自のライティング案をふまえ、グループで議論をし、ライティングをおこなう。
  準備学習: 課題6の修正

●第14週 [学習内容のふり返り]
  準備学習: 課題7「この授業で学んだことと、今後の課題を600字程度でまとめなさい」

<成績評価方法>
授業に出席をし、積極的に議論に参加する(人と話す)ことは大前提です。
課題レポート(60%)に、授業への取り組み(授業態度のほか宿題シートやワークシート、振り返りシートで把握します)(40%)を加味して総合的に評価します

<教科書>
適宜、プリントを配布します。

<参考書>
特に指定はしないが、普段から新聞や本をたくさん読むことを勧めます。

<オフィスアワー>
授業の前後に講師室で。

<学生へのメッセージ>
私たちは普段から言葉を使うことで人とコミュニケーションをとっています。同じように言葉と言っても、話し言葉や書き言葉があるように、それは時と場所によって数多くのバリエーションを持つものです。ただし、そのいずれも「人に自分の考えを伝えたい」という願いをもったものであるという点は共通しています。
ロジカルライティングの講義では、論理的な文章力と思考力を養うことを目的としていますが、それは「どうすれば自分の考え(自分のこと)を相手に分かってもらえるか」という表現の方法を学んでいくことでもあります。
皆さんがこの講義を通して、自分の魅力を発信できる学生になってくれることを望みます。

<備 考>
この科目は工学部1年生のための科目です。決められたクラスで受講してください。
上級生や他学部生は受講できません。


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