△ＣＡＤ／ＣＡＭ演習（k）[4E02]

＜授業のねらい＞

産業界ではコンカレントエンジニアリングの採用が興盛になって来ているが、この中心的役割をなすのがCAD/CAM/CAE(Computer Aided Design，Computer Aided Manufacturing，Computer Aided Engineering)である。この授業では3次元CADのモデリングツールを強化しながら、CAEにおいては例課題の強度解析手法、またCAMソフトによる加工シミュレーションのツールを身につけた上、マシーンニングセンターによる実践加工方法までグループ単位で実施することで学習する。皆が自分が設計・制作した成果をアピールするプレゼン能力についても学習する。

＜受講にあたっての前提条件＞

本科目を履修する前に、「材料力学及演習I」による材料強度の定義、「数値材料力学」と「CAD機械製図設計」による構造解析シミュレーションの基礎と3次元CADのモデリングツールに関する項目を習得しておく必要がある。

＜具体的な到達目標＞

エネルギーおよびデザインをキーワードに体系づけられた教育プログラムの中で、機械工学の基礎を中心に専門領域までの知識と方法論を習得できる。学生はこの科目を履修することによって、実際のものづくりにおける構造設計と製造プロセスの繋がりを体験でき、モノづくりの形状・強度設計から実際の加工までにあたって創造的観点から自由発想な設計に関する着想が豊かになる。
＜JABEE学習教育到達目標＞
　「機械工学エネルギー・デザインプログラム」：D-2 ◎

＜授業計画及び準備学習＞

1．ガイダンス、コンカレントエンジニアリングの特徴，数学と材力基礎の復習と演習
　　準備学習：マトリクス演算、材料力学の基礎

2．図形発生と変換処理の数理基礎，3次元CADツールによる形状モデリングの演習
　　演習課題を課す

3．有限要素解析手法の概説，3次元CADモデルを用いた構造設計解析（CAE）の演習
　　レポート演習課題を課す

4．〜9．CAM関連（14人まで×3グループ分けで2週間ずつ）
　　CAMソフトウェアによる加工シミュレーションのツール学習、マシンニーングセンター実習による切削加工プロセスの体験学習，3次元プリンタによる造形プロセスの原理的仕組みの説明，3次元CADモデリングとCAEに関するモデル解析の演習、レポート作成・提出

10．〜13．（4人までのグループ分けによる実施）　
　　自由創造的な最終課題（グループ），課題内容のCADによるモデル形状・寸法の設計・解析およびレポート作成，グループ内の実作モデル決定，3次元プリンタを用いた実作の造形，実作結果のグループ発表資料の作成

14．学習内容の振り返り
　　最終プレゼンテーションと評価

＜成績評価方法＞

演習科目であるため、CAD設計・CAE解析レポート50％、CAM実習と最終プレゼン50％、合計60点以上の者に単位を認める。「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標D-2は、上記の評価基準を満たせば達成される。

＜教科書＞

指定する教科書がなし。

＜参考書＞

多数出版されているが，出来るだけ基礎的な事項を扱っている書籍がよい。
例：「CAD/CAM/CAE入門」:雨宮好文監修, 安田仁彦著（オーム社）

＜オフィスアワー＞

木曜日10:00~10:30、新宿校舎A1718

＜学生へのメッセージ＞

コンカレントエンジニアリングの採用が興盛になって来ている産業界に適応するために，CAD/CAM/CAEの基礎知識をきちんと学習すると即戦力が身に付けることになる．