2016年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース

数値熱流体工学(Numerical Thermal-Hydrodynamics)[2M01]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
大竹 浩靖 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
1980年代より現在に至るまで、コンピュータを用いた数値シミュレーションがめざましい発展を遂げている。本講義では,熱と流れ現象を数値実験するための基礎知識を,有限差分法を中心に理解する。また、実際に数値計算を体験する演習の時間も設け、数値計算の能力を身につけることも目指す。
 
(JABEE学習・教育到達目標)
 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」: (D)◎
(JABEEキーワード)
 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:質量と運動量の保存、エネルギー保存則(熱力学の第一法則とベルヌーイの式),分子気体力学,理想流体の力学,粘性流体の力学,圧縮性流体の力学,数値流体力学,熱伝導,対流熱伝達

<受講にあたっての前提条件>
本科目を履修する前に,「流れ学II」により粘性流体の力学,「伝熱工学」により熱伝導および対流熱伝達を習得しておく必要がある.また、「微分方程式論」、「数値計算法I・II」で、微分方程式の解法を習得しておくことが望ましい。また、Excelを利用した数値計算の演習も行うので、「情報処理演習」を始めとするプログラムの演習も履修しておくこと。

<具体的な到達目標>
具体的には,種々の熱流体問題に対して数値計算を行う際の有限差分式を,流れおよび熱の支配方程式とテイラー展開法およびコントロール・ボリューム法を用いて導出できる能力を習得する。併せて,数値計算をする上での注意点を,数学的知識も用いて理解できる能力を習得する。また、実際に、熱伝導の数値計算も体験する。

<授業計画及び準備学習>
1. 数値熱流体工学の工学的意義と各種数値計算法の現状
【予習:シラバスを確認すること。復習:講義ノートを整理する。】
2. 熱および流体力学の基礎式(連続の式,運動方程式,エネルギー式)
【以後、予習:適時指示する。復習:講義ノートを整理すること。】
3. 有限差分法(テイラー展開法とコントロール・ボリューム法)
4. 定常二次元熱伝導
5. 偏微分方程式(楕円型,放物型,双曲型と特性曲線)
6. 非定常一次元熱伝導(陽解法)
7. 非定常一次元熱伝導(陰解法)
8. 計算の安定性と精度
9. Excelによる数値計算演習
10. 非圧縮性流体の流れ問題
11. 対流項と高精度差分スキーム
12. 強制対流熱伝達:境界層問題と常微分方程式
13. 自然対流熱伝達。流れ関数―渦度法,乱流モデル概説,分子動力学概説
14. 授業を振り返って

<成績評価方法>
定期(期末)試験に(定期試験期間中に実施)よる。60点以上を合格とします。
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(D)の一部は,上記の評価基準を満たせば,達成される.

<教科書>
特に定めない。(指定教科書なし。)

<参考書>
「JSMEテキストシリーズ 伝熱工学」日本機械学会(丸善)
「数値流体力学」荒川忠一著(東京大学出版会)

<オフィスアワー>
講義終了後(火曜日17:20より)、約1時間、講師室にて。

<学生へのメッセージ>
最先端の研究結果も積極的に取り入れています。実際に数値計算も体験してもらいます。

<参考ホームページアドレス>
http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~at10988/


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.