2016年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース

内燃機関(Internal Combustion Engines)[1H03]

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2単位
田中 淳弥 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
火花点火機関とディーゼル機関の基本構造と特性を理解する。経験的な事実や着想が熱力学,流れ学,燃焼学などで学問的に検証され,技術として体系化されることを理解する。熱を動力に変換する機械すなわち「エンジン」の原理を学び、この分野の機械技術者の育成をめざす。

<受講にあたっての前提条件>
「物理学I」、「物理学II」、「化学I」、「化学II」、「流れ学I及演習」、「工業熱力学I及演習」で与えられた知識を持っていることを前提にして講義が計画されている.本科目習得後は,「燃焼工学」,「エンジンシステム」,「自動車工学」,「環境制御工学」などの関連科目に展開することで,さらなる理解を深めることができる.また,デザイン能力の習得のため「機械工学設計総合演習」が並行して配置されている.

<具体的な到達目標>
(1)内燃機関の構造とその部品の役割の理解
(2)エネルギー保存則の理解と内燃機関の燃料消費率の計算法を習熟する
(3)ガスサイクルと実際の現象との比較から得られる設計技術情報を整理する
(4)エンジンの吸排気システムにおける気体の流動と燃焼反応の制御。
(5)耐久性向上のためのエンジントライボロジー。
(6)エンジンシリンダー壁面の対流熱伝達率と伝熱量の制御。
である。
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(D)◎

<授業計画及び準備学習>
1.熱機関の分類(エネルギーの形態と変換),内燃機関の種類と構造,生産動向,内燃機関と社会とのかかわり 
2.内燃機関の性能表示,エネルギー保存則(熱力学第一法則)に基づく熱効率表示と平均有効圧、燃料消費率、トルク、演習1、2
3.ガスサイクルと実際のシリンダ内の現象(火花点火機関)、演習3
4.ガスサイクルと実際のシリンダ内の現象(ディーゼル機関)、演習4
5.4ストロークエンジンの吸気システム,吸気システムの評価,
6.吸気速度係数、慣性効果,脈動効果 演習5
7.学習成果の確認(中間試験)とここまでの復習
8.過給器の種類と特徴,その効果,演習6
9.2ストロークエンジンの掃気システム,掃気効率,給気効率
10.完全分離と完全混合モデル 演習7
11.エンジントライボロジー,潤滑システム,エンジン油,オイルフィルタ
12.ピストンリングの作用と流体潤滑理論 演習8
13..エンジン冷却システムにおける熱移動,ラジェータ(熱交換器)の特性 演習9
14.学習内容の振り返り
各演習は次回授業で解説する.

<成績評価方法>
講義中に指示する課題と中間試験を評価に加味する。おおむね演習課題を30%,中間試験を30%,定期試験を40%として評価し、合計が60点以上を合格とする。

<教科書>
「エンジン―熱と流れの工学―」是松孝治、森棟隆昭編著(産業図書)

<参考書>
初めて学ぶエンジン技術と機械工学 エンジン技術者教育研究会 編
「内燃機関」広安博之他 著 (コロナ社)

<オフィスアワー>
月曜 12:00から13:00 新宿校舎 A1666室
E-mail: junya@cc.kogakuin.ac.jp


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