2016年度工学院大学 第1部機械工学科

材料基礎工学(Introduction to Materials Science)[4D01]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
西谷 要介 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
柳迫 徹郎 助教  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
構造物は多種多様の材料を加工した部品によって構成され、それらの設計製作においては最適材料の選択,加工方法および新規素材の開発能力が要求される.本授業では材料工学における導入科目の一つとして金属材料、高分子材料(プラスチック・ゴム)およびセラミックスを中心に材料の構造,組織、性能,特性ならびに機能などの材料工学分野における基礎的な専門知識を修得する.

<受講にあたっての前提条件>
特になし.なお,本授業で学習する内容は,2年後期以降の材料関連の各科目(金属材料工学,高分子材料工学など)を習得するために必要な基礎知識となる.また,機械実験,機械製図,CAD機械製図設計,機械設計総合演習など,他のエンジニアリングデザイン科目と深い関連性がある.さらには,卒業論文での機械・装置を設計するときに役立つ.

<具体的な到達目標>
1)材料を構成する元素、すなわち原子や分子構造について理解する.
2)材料の性質および機能性と原子や分子構造との関わりについて習得する.
3)複合材料の機能性の付与および発現について理解する.
4)設計時に要求される最適材料の選択能力を身につける.
5)2,3年次で履修する材料工学分野の授業科目に繋がる基礎的専門知識を習得する.

<授業計画及び準備学習>
1)金属材料とは(市場規模,使用用途,素材としての特徴(弾性・塑性など)
 準備学習:金属・セラミックス材料編の第1章の予習
2)金属と合金の構造(結晶構造,合金の構造,転位)
 準備学習:金属・セラミックス材料編の第2章の予習と,前回授業分の復習
3)金属の強化手法(加工強化,析出強化,固溶強化,組織強化,結晶粒微細化)
 準備学習:金属・セラミックス材料編の第3章の予習と,前回授業分の復習
4)平衡状態図の基礎(1)(全率固溶型)
 準備学習:金属・セラミックス材料編の第4章(前半)の予習と,前回授業分の復習
5)平衡状態図の基礎(2)(共晶型)
準備学習:金属・セラミックス材料編の第4章(後半)の予習と,前回授業分の復習
6)セラミックスの特徴
準備学習:金属・セラミックス材料編の第5章の予習と,前回授業分の復習
7)高分子材料とは
準備学習:高分子材料編の第1章の予習
8)プラスチックの種類
準備学習:高分子材料編の第2章(前半)の予習と,前回授業分の復習
9)プラスチックの性質
準備学習:高分子材料編の第2章(後半)の予習と,前回授業分の復習
10)ゴム・エラストマー
準備学習:高分子材料編の第3章の予習と,前回授業分の復習
11)アロイ・ブレンド・複合材料
準備学習:高分子材料編の第4章の予習と,前回授業分の復習
12)高分子材料の成形加工 概念と射出成形
準備学習:高分子材料編の第5章の予習と,前回授業分の復習
13)材料基礎のまとめ
準備学習:これまでに学習した内容の復習
14)学習内容の振り返り
準備学習:定期試験で解けなかった問題を中心にこれまで学習した内容の総復習

<成績評価方法>
成績評価は期末試験100%で評価する.Grade D以上のものに単位を認める.

<教科書>
西谷,柳迫共著:「材料基礎工学」を生協で求め、授業に備えて下さい .

<参考書>
特に指定しない.必要に応じて授業中に紹介する.

<オフィスアワー>
西谷:金曜日11:00-12:00,八王子キャンパス8号館303号室(高分子材料研究室)
柳迫:火曜日13:00-14:00,八王子キャンパス8号館301号室(精密加工研究室)

<学生へのメッセージ>
材料工学を始めて学ぶ皆さんに材料の構成元素から性質・機能に至るまでを平易に解説し、2,3年次で金属材料工学、先端材料工学、高分子材料工学および材料強度学など,また設計・加工系の他の科目,さらには卒業論文を学ぶ上で有用な専門的基礎知識を習得して欲しい.


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.