2015年度工学院大学 教職課程科目

物理学総論(Introduction to Physics)[6601]

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2単位
川端 節彌 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
現代物理学の基礎の一つである特殊相対理論を主な題材として、以下の到達目標を達成する。
●一見常識とは矛盾しているようだが、それが正しことを理解する。
●物理学の基本的な考え方を学ぶ。
●演習問題を解いていくことによって考え方の理解を深める。

<受講にあたっての前提条件>
物理学の理解には微積分が必要となります。講義中に微積分の解説をしますが、
●高等学校で学習した、基礎的な数学を理解していることを前提とします。

<具体的な到達目標>
●特殊相対論の基本法則を理解する。
●基本的な問題に応用できる能力を養う。

<授業計画及び準備学習>
1. 数学の準備 I
  ○ ベクトル
  ○ 関数
  ○ 微分係数と導関数
  ○ 導関数の基本公式
2. 数学の準備 II
  ○ 積分
  ○ 積分の基本公式
3. ニュートンの力学 I
  ○ 運動の法則
  ○ 運動方程式の解き方
4. ニュートンの力学 II
  ○ ガリレイの相対性原理
  ○ ガリレイ変換
  ○ 時間と空間
5. 電磁波と光
  ○ 光の速度
  ○ 電磁波
6. 光を伝える媒質エーテル
  ○ エーテル
  ○ マイケルソンとモーリーの実験
7. 特殊相対性理論の基本原理
  ○ 相対性原理と光速度一定の原理
  ○ 同時刻の概念
8. 時間の遅れと長さの収縮
  ○ 光を使った時計による時間の考察
  ○ 宇宙旅行で若さが保てる?
9. ローレンツ変換
  ○ 基本原理からローレンツ変換を求める
  ○ ミンコフスキー空間
  ○ 双子のパラドックス
10. ドプラー効果
  ○ 音のドプラー効果
  ○ 光のドプラー効果
  ○ 宇宙は膨張してる?
11. 質量とエネルギー
  ○ 速度と質量の関係
  ○ 仕事と運動エネルギー
  ○ 質量とエネルギー
12. 原子核エネルギーの原理
  ○ 原子と原子核
  ○ 安定な原子核
  ○ 結合エネルギー
13. 原子核エネルギーの利用
  ○ 核エネルギー
  ○ 原子力発電の原理
  ○ エネルギー問題

<成績評価方法>
●原則として定期試験で最終成績を評価し、60点以上の者に単位を認める。
●定期試験は、講義中に行った講義内容、例題、および演習問題から出題する。

<教科書>
指定教科書なし。講義ノート配布

<参考書>
「理工系物理学講義」加藤潔著(培風館)

<オフィスアワー>
講義のある土曜日 14:40〜16:00

<学生へのメッセージ>
初回の予習は必要ありませんが、2回目の授業からは、予習と復習を兼ねて、講義ノートやご自身のノートの前回の内容に目を通すようにしましょう。きっと効果があります。


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