2015年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科
△文化人類学B(Cultural Anthropology B)[3762]
2単位 吉田 司雄 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ◎ | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 文化人類学という学問は、フィールドワークによって得られた知見や異文化から逆照射される新たな自己像を提出することで、様々な領域の人々に刺激を与え続けてきた。この授業では文化人類学の方法や成果を紹介しつつ、人類学的な発想や思考の問題点と可能性とを考えていきたい。
文化人類学という学問の西洋における歴史については「A」で概観するので、「B」では日本における人類学の歴史を、民俗学など隣接する学問や同時代の社会的事件を視野に入れながら振り返ることとしたい。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- 柔軟で多面的な物事の見方を養い、自らの言葉で表現できるようになることを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1 ガイダンス(授業内容と履修上の注意事項の説明)
準備学習:文化人類学とはどういう学問か?インターネットで調べてみる 2.日本人の起源―日本における人類学の誕生 準備学習:寺田和夫『日本の人類学』を手にとってみる 3.コロボックル論争の行方 準備学習:星新一『祖父・小金井良精の記』を手にとってみる 4.鳥居龍三のアジア 準備学習:中薗英助『鳥居龍蔵伝』を手にとってみる 5.帝国主義・植民地主義と科学 準備学習:坂野徹『帝国日本と人類学者』を手にとってみる 6.柳田國男の民俗学 準備学習:柳田國男『遠野物語』(1910年)を手にとってみる 7.戦後日本の人類学−探検から学術調査へ 準備学習:川喜田二郎『鳥葬の国』(1960年)を手にとってみる 8.構造主義の登場―フランス5月革命 準備学習:レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(1955年)を手にとってみる 9.脚光をあびる文化人類学−「現代思想」の時代 準備学習:山口昌男『文化と両義性』(1965年)を手にとってみる 10.経済人類学とはなにか 準備学習:栗本慎一郎『パンツをはいたサル』(1981年)を手にとってみる 11.ニューアカデミズム・ブームと宗教人類学 準備学習:中沢新一『チベットのモーツァルト』(1983年)を手にとってみる 12.アメリカ発のカウンターカルチャー 準備学習:カスタネダ『呪術師と私−ドン・ファンの教え』(1968年)を手にとってみる 13.オウム真理教事件へ 準備学習:『虹の階梯−チベット密教の瞑想修行』(1981年)を手にとってみる 14.メディアの功罪 準備学習:映画『A』(1997年)『A2』(2001年)を観てみる 15 学習成果の確認(確認テスト&教場レポート) 準備学習:授業内容を復習しておく。授業での指示を守り、「自分の言葉で」批評を書き上げる
- <成績評価方法>
- 出席が成績評価の前提条件。学期末に授業内容すべてを範囲とする教場試験を実施、さらに教場でレポートを執筆してもらい、それらの評価の合計で60点以上の者に単位を認める。平常点、学期末試験、レポートの比率は、3:3:4。
- <教科書>
- 特になし。
- <参考書>
- 読んでほしい本を教場で随時紹介する。
- <オフィスアワー>
- 新宿校舎2715研究室 水曜19:00〜19:30
それ以外は教員に直接たずねること。
- <学生へのメッセージ>
- 上記の授業計画や成績評価方法はあくまで予定であり、変更も大いにありうる。詳しくは初回授業時に説明する予定なので、第1回目から必ず出席すること。
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