電気回路基礎（Basic Electric Circuit）[5662]

＜学位授与の方針＞

◎	1. 基礎知識の習得
	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性
	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

この科目では、電気回路理論を理解する上で基礎となる事柄を理解することを目標とする。
電気の基礎的な用語を覚え、電気の基礎的な法則にしたがって簡単な計算ができるようになることが具体的な目標となる。

＜受講にあたっての前提条件＞

ここでの問題を解くためには高校の数学で学んだ内容(線形代数、微分積分、三角関数、等)が必要となるので、事前に数学の復習をしておくことを強く望む。

＜具体的な到達目標＞

電気回路理論を理解する上で必要になる知識を身につけ、以下のことができるようになることが目標となる。
（１） 電圧、電流、起電力、電圧降下、逆起電力、電力等の電気回路理論で用いられる用語の定義を学び、その物理的意味を理解すること。
（２） キルヒホッフの法則について理解し、それを回路解析に応用する方法を学び、簡単な直流回路に関する計算ができるようになること。
（３） 抵抗、容量、インダクタンスの物理的意味とその働きについて理解し、簡単な交流回路に関する計算ができるようになること。

＜授業計画及び準備学習＞

１ [ガイダンス]　この科目の位置づけ。電気とは。SI単位系について。
２ [電気物理の基礎]　電荷、電界、電位、電流、電圧について
３ [オームの法則]　電流について、オームの法則、電圧降下について
４ [キルヒホッフの法則]　キルヒホッフの法則の意味
５ [合成抵抗]　簡単な抵抗回路の合成抵抗の計算法
６ [抵抗の性質・温度係数]電気抵抗が温度によって変化すること
７ [直流の電力] 電力とエネルギー
８ [インダクタンス]　電流による磁界の発生、インダクタンスについて
９ [静電気とコンデンサ]　静電気とコンデンサの性質について　
10 [交流回路の基礎]　コンデンサの合成
1１[正弦波交流の表現]　振幅、角周波数、初期位相、位相差
12 [R,L,C のみの回路]R、L、C のみの回路の電圧、電流の様子
13 [ＲＬＣの直列回路、並列回路]　Ｌ、Ｒ、Ｃの直列回路および並列回路の様子
14 [交流電力]　瞬時電力、平均電力、皮相電力、力率
15 期末試験

準備学習：授業中に説明した部分の例題及び演習問題を解き、宿題があればそれに解答する。

＜成績評価方法＞

原則として定期試験で最終成績を評価、60点以上の者を合格とする。
電気回路を構成する要素や回路解析の仕方について理解し、宿題程度の問題が解ければ合格となる。

＜教科書＞

「わかりやすい　電気基礎」高橋　寛監修、増田英二編集、コロナ社

＜参考書＞

電気学会大学講座「電気回路論　３版改訂」平山　博、大附辰夫　共著（電気学会）
「基礎電気回路１（第３版）」　有馬泉、岩崎晴光　共著　（森北出版）
「Schaum's outline of theory and problems of basic electricity」　Milton Gussow 著　McGrow-Hill出版

＜オフィスアワー＞

金曜日15時頃から16時頃と19時30分から20時頃（12F、講師室）。
但し、これ以外にも都合の良い時があるので、e-mail(takemoto@cc.kogakuin.ac.jp)等で予約して相談して欲しい。

＜学生へのメッセージ＞

入学前に高等学校の物理を十分に学んで来なかった人や電気に関する部分の内容を忘れてしまった人に受講を勧める