2015年度工学院大学 先進工学部

ロジカルライティングII(Logical Writing throughCrit ical Thinking II)[3340]

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2単位
小野  一 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
キーワード:
論理的な文章を書く・研究活動の基礎力および社会人基礎力(社会で活躍するために必要な力)の養成

この授業では、大学生としての「主体的な学び」を実践するために必要な、批判的に考え論理的に述べる力をつけることを目標としています。また、これらのスキルを習得することで、専門分野における研究活動のための基礎力や、社会人としての基礎力を身につけることことも目指します。

<受講にあたっての前提条件>
本科目は「ロジカルライティング I」で学修する内容の応用を行う科目です。効果的に学修をするためには前期に「ロジカルライティング I」をきちんと履修する必要があります。
また、グループ・プレゼンテーションの準備にも利用するので、普段から新聞に目を通し、「新聞ログ」を
書く習慣をつけましょう。

<具体的な到達目標>
1 グループで協働し、説得力のあるチームプレゼンテーションを行うことができる(重点目標)。
2 自分のグループ、および他のグループのプレゼンテーションを評価することができる。
3 グループ協働やプレゼンテーションがうまくいかなかった場合には、その原因を分析し、次の機会に生かすためのヒントを得ることができる。
4 目的に応じた情報収集ができる。
5 読みやすく、説得力のある文章を課題に即して書くことができる(前期からの継続課題)

上記1を達成するためには、@グループで協働できること(グループで討議できることとグループで作業ができること)、A説得力のあるチームプレゼンテーションができること の二つが必要です。そのためにするべきこととして、次のようなことがあります。

 ・討議への積極的参加(意見を言う、相手の意見に耳を傾ける、質問する)
 ・建設的討議(論理的主張、⽴場をはっきりさせた議論・双⽅向の議論・創造的議論)
 ・作業協働(役割分担、連携行動、気配り、相互支援)

  お互いの持つ異なる考えを知り、新しい発見をすることで、批判的思考力(クリティカル・シンキング)を養い、これまでとは違う考え方ができるようになることも目標とします。

<授業計画及び準備学習>
●第1週 [ガイダンス]
  授業の目標を設定する。

【課題1】
「この授業をつうじて何ができるようになりたいか、理由をあわせて書いてください」(300字)
   準備学習: シラバスをきちんと読んでおくこと。

【課題2】
 グループ・プレゼンテーションの実践(その1)

●第2週 [プレゼンテーションの方法の理解・収集した情報の共有]
  プレゼンテーションの方法を学び、収集した情報をグループで共有する
   準備学習: 課題2にかんする情報収集

●第3週 [プレゼンテーションの準備]
プレゼンテーションの目的を明確化し、構成や役割分担を決定する
   準備学習: プレゼンテーション構成の考案 

●第4週 [プレゼンテーションの実践〕
グループでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する。
   準備学習: プレゼンテーションの準備

●第5週 [プレゼンテーションのふり返りとライティング
 グループ・プレゼンテーションの実践をふり返る。とくに「討議への積極的参加」「作業協働」についてどこまでできたかを考察し、次の課題にむけて、具体的行動のレベルでの目標設定をかねたライティングを行う。
準備学習: プレゼンテーションの反省点のメモ

【課題3】
 グループ・プレゼンテーションの実践(その2)

●第6週 [収集した情報の共有、課題の学術的理解]
  収集した情報をグループで共有し、参考文献(配布)をつうじて課題の目的を学術的に理解する。
   準備学習: 課題3にかんする情報収集

●第7週 [プレゼンテーションの準備]
プレゼンテーションの目的を明確化し、構成や役割分担を決定する
   準備学習: プレゼンテーション構成の考案 

●第8週 [プレゼンテーションの実践〕
グループでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する。
   準備学習: プレゼンテーションの準備

●第9週 [プレゼンテーションのふり返りとライティング]
 グループ・プレゼンテーションの実践をふり返る。「討議への積極的参加」「作業協働」については目標とした具体的行動が達成できたか、また、「建設的討議」がどこまでできたかを考察する。次の課題にむけて、具体的行動のレベルでの目標設定をかねたライティングを行う。
準備学習: プレゼンテーションの反省点のメモ

【課題4】
 グループ・プレゼンテーションの実践(その3)

●第10週 [収集した情報の共有]
  収集した情報をグループで共有し、課題についてさらに深く考察するために、今後の情報収集や読むべき文献の分担などを決定する。
   準備学習: 課題4にかんする情報収集

●第11週 〔収集した情報の共有と検討、課題の理解の深化〕
  収集した情報をグループで共有し、学術的根拠の明確化、目的の検討などをつうじて課題にかんする理解を深める。
  準備学習:  課題4にかんする情報収集と学習

●第12週 [プレゼンテーションの準備]
プレゼンテーションの目的を明確化し、構成や役割分担を決定する
   準備学習: プレゼンテーション構成の考案 

●第13週 [プレゼンテーションの実践〕
グループでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する。
   準備学習: プレゼンテーションの準備

【課題5】
この授業をつうじてどのようなスキル・知識を身につけましたか。またそれを今後、どのように生かすことができそうですか。

●第14週 〔プレゼンテーション・授業のふり返りとライティング]
 グループ・プレゼンテーションの実践をふり返る。「討議への積極的参加」「作業協働」「建   
設的討議」のそれぞれについて、設定した行動目標がどこまで達成できたかを考察し、授
業の全体をつうじて「グループで協働し、説得力のあるチームプレゼンテーション」をはじめ
とする授業の目標が、どこまで達成できたかを検討する。授業全体のふりかえりをふまえ
てライティングを行い、今後の目標も設定する。
準備学習: プレゼンテーション、および授業全体への取組みに対する反省点のメモ

●第15週 [学習成果の確認]

<成績評価方法>
きちんと準備をして授業に出席をし、積極的にグループワークにとりくむことは大前提です。
グループワークへの取り組み(授業態度のほか宿題シートや作業準備シート、振り返りシートで把握します)、プレゼンテーションの成果、ライティングの結果などを総合的に評価します。

<教科書>
特に指定はしないが、適宜、プリントを配布します。

<参考書>
特に指定はしないが、普段から新聞や文庫本をたくさん読むことを勧めます。

<オフィスアワー>
八王子校舎1号館1E-310号室:木曜日5時限目(前期)、木曜日昼休み(後期)
新宿校舎27階2744号室:月:11〜12時(前期)、火:11〜12時(後期)
新宿校舎12階講師室:水:19:30〜20時(前期)、19〜19:30(後期)
上記以外にも、事前に協議の上で研究室来訪の日時を予約することができる。休暇中は必ず事前に予約した上で来室すること。

<学生へのメッセージ>
文章技術の習得が、この授業を受講する人の関心事だと思います。文章の達人(作家など)が一般人(?)と比べて違っているものがもしあるとしたら、圧倒的な読書量の多さでしょう。よい文章を書くためには、その何十倍、何百倍も他人の書いたものを読み、それを自分の頭で考えてみることが必要なのです。映像メディアや情報技術の発達の中、文字で書かれた「暗号」を読み解かなくても、直感的にわかりやすい情報が手軽に得られるご時世。そんな時代だからこそ、「読む」ことと「考える」ことを意識して習慣づけるようにしてください。それがよい文章を書けるようになる早道だと思います。


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