2015年度工学院大学 先進工学部機械理工学科

偏微分(Partial Differentiation)[4336]

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1単位
菊田  伸 准教授  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
多変数関数とくに2変数関数の微分(偏微分)について学習する。変数の数が増えると数式が複雑になり難しく感じるが、微分の考え方は1変数の場合と同様である。この点を理解し、微分に対する広い視野を得ることを目指す。具体的な内容は、偏微分係数・偏導関数、合成関数の微分法とその応用、高階偏導関数、テイラー展開、極値問題などである。本科目の習得後は重積分のほか、幅広い応用数学分野を学ぶことができる。

<受講にあたっての前提条件>
「積分」の試験に合格していないと履修できません。

<具体的な到達目標>
1. 多変数関数の偏導関数を計算することができる。
2. 合成関数の微分法を正しく適用することができる。
3. 2変数関数の極値を求めることができる。

(JABEE学習・教育到達目標)
「国際工学プログラム」:(C)◎

<授業計画及び準備学習>
1. 偏微分係数と偏導関数
  偏微分の定義と直観的な意味が分かり,簡単な関数の計算ができる.
  準備学習:「微分」で学習した微分の定義と意味および計算の復習をしておく.

2. 高階偏導関数
  高階偏導関数の性質を理解し,簡単な関数の計算ができる.
  準備学習:前回の内容を復習し, 関連する問題を解く。

3. 合成関数の微分法
  多変数関数の合成関数とその偏微分について理解し具体的な計算ができる.
  準備学習:前回の内容を復習し, 関連する問題を解く。

4. 2変数関数のテイラー展開
  関数が無限級数によって表示できることを理解し具体的な計算ができる.
  準備学習:前回の内容を復習し, 関連する問題を解く。

5. 2変数関数の極大・極小
  2変数関数の極値問題について理解し簡単な場合に計算ができる.
  準備学習:前回の内容を復習し, 関連する問題を解く。

6. 2変数関数の極値問題の解法
  応用も含めて具体的な極値問題を正しく扱うことができる.
  準備学習:前回の内容を復習し, 関連する問題を解く。

7. 学習成果の確認(試験)
  試験により理解度を確認する.
  準備学習:前回までの総復習を行う。

8. 学習内容の振り返り
  この科目で学習した内容を振り返り,学習した内容がどのように応用されるかを解説する.

<成績評価方法>
期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。

<教科書>
理工系の基礎 微分積分(増補版) 石原繁・浅野重初 共著(裳華房)

<参考書>
新基礎コース 微分積分 坂田定久・中村拓司・萬代武史・山原英男 共著 (学術図書出版社)
例題と演習で学ぶ微分積分学 山崎丈明 著 (学術図書出版社)

<オフィスアワー>
金曜日2時限目(八王子校舎総合教育棟01E-312室)
それ以外でもメールで約束の上,対応可。


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