2015年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

線形代数3(Linear Algebra3)[1251]

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1単位
陸名 雄一 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
「線形代数1」、「線形代数2」で学んだベクトルを集めると抽象的な線形空間の一例とみなすことができ、線形空間の基本概念として線形独立性、基底、次元がある。これらは数学のあらゆる分野の基礎であり,微分積分と並んで例えば制御理論や量子力学などの数学以外の分野にも幅広く応用されている。また線形写像は平面から平面への写像のように2次元以上の写像(関数)の基礎を与える。行列は線形写像を表現したものであり、行列の成分を係数とした連立1次方程式の解法を利用すれば線形写像の性質が調べられる。本科目の修得後は専門科目へのベクトル・行列の応用の可能性が拡がる。

<受講にあたっての前提条件>
「線形代数2」の試験に合格していないと履修できません.

<具体的な到達目標>
1. 線形空間の部分集合がその部分空間であるかどうか判定することができる。
2. 線形空間の基底を構成し、次元を求めることができる。
3. 線形写像の表現行列や核と像の基底・次元を求めることができる。

(JABEE学習・教育到達目標)
「国際工学プログラム」:(C)◎

<授業計画及び準備学習>
1. 線形空間とその部分空間
 線形空間とその部分空間について解説する.
 準備学習:「線形代数1」と「線形代数2」で学習したベクトルや行列の演算と基本性質を復習しておくこと.

2. 線形独立と線形従属
 ベクトルの線形独立と線形従属について解説する.
 準備学習:前回学習した線形空間と部分空間について復習し,関連する問題を解いておくこと.

3. 基底と次元
 線形空間の基底と次元について解説する.
 準備学習:前回学習したベクトルの線形独立と線形従属について復習し,関連する問題を解いておくこと.

4. 線形写像とその表現行列
 線形写像とそれを表す行列について解説する.
 準備学習:前回学習した線形空間の基底と次元について復習し,関連する問題を解いておくこと.

5. 線形写像の核と像
 線形写像の核と像について解説する.
 準備学習:前回学習した線形写像とその表現行列について復習し,関連する問題を解いておくこと.

6. 直交行列と直交変換
 直交行列と直交変換について解説する.
 準備学習:前回学習した線形写像の核と像について復習し,関連する問題を解いておくこと.

7. 学習成果の確認(試験)
 試験により理解度を確認する.
 準備学習:今まで本科目で学習した授業ノート・プリント類をすべて読み返し,理解が不足している単元を重点的に復習し,演習問題を解いておくこと.

8. 学習内容の振り返り
 この科目で学習した内容を振り返り,それがどのように応用されるかを解説する.
 準備学習:今までの授業内容の総復習をしておくこと.

<成績評価方法>
期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。

<教科書>
プリントを配布する。

<参考書>
指定参考書なし。

<オフィスアワー>
授業中に質問を受け付ける。


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