| 2015年度工学院大学 先進工学部生命化学科
 
 
○偏微分(Partial Differentiation)[4335]
 1単位
 北原 清志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
<授業のねらい>多変数関数とくに2変数関数の微分(偏微分)について学習する。変数の数が増えると数式が複雑になり難しく感じるが、微分の考え方は1変数の場合と同様である。この点を理解し、微分に対する広い視野を得ることを目指す。具体的な内容は、偏微分係数・偏導関数、合成関数の微分法とその応用、高階偏導関数、テイラー展開、極値問題などである。本科目の習得後は重積分のほか、幅広い応用数学分野を学ぶことができる。<受講にあたっての前提条件>「積分」の試験に合格していないと履修できません。<具体的な到達目標>1. 多変数関数の偏導関数を計算することができる。2. 合成関数の微分法を正しく適用することができる。
 3. 2変数関数の極値を求めることができる。
 (JABEE学習・教育到達目標)
 「国際工学プログラム」:(C)◎
<授業計画及び準備学習>1. 偏微分係数と偏導関数偏微分の定義と直観的な意味が分かり,簡単な関数の計算ができる.
 準備学習:「微分」で学習した微分の定義と意味および計算の復習をしておく.
 
 2. 高階偏導関数
 高階偏導関数の性質を理解し,簡単な関数の計算ができる.
 準備学習:「微分」で学習した高階微分の定義と意味および計算の復習をしておく.
 
 3. 合成関数の微分法
 多変数関数の合成関数とその偏微分について理解し具体的な計算ができる.
 準備学習:「微分」で学習した合成関数の微分計算に対する十分な復習をしておく.
 
 4. 2変数関数のテイラー展開
 関数が無限級数によって表示できることを理解し具体的な計算ができる.
 準備学習:「微分」で学習したテイラー展開の意味と計算に対する十分な復習をしておく.
 
 5. 2変数関数の極大・極小
 2変数関数の極値問題について理解し簡単な場合に計算ができる.
 準備学習:「微分」で学習した極大・極小の意味と計算に対する十分な復習をしておく.
 
 6. 2変数関数の極値問題の解法
 応用も含めて具体的な極値問題を正しく扱うことができる.
 準備学習:合成関数の微分で学習した微分計算に対する十分な復習をしておく.
 
 7. 学習成果の確認(試験)
 試験により理解度を確認する.
 準備学習:今まで本科目で学習した授業ノート・プリント類をすべて読み返し,理解が不足している単
 元を重点的に復習し,演習問題を解いておくこと.
 
 8. 学習内容の振り返り
 この科目で学習した内容を振り返り,学習した内容がどのように応用されるかを解説する.
 準備学習:今までの授業内容の総復習をしておくこと.
<成績評価方法>期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。<教科書>「微分積分学の基礎」 吉田・北原・西村 共著(森北出版)<参考書>「新訂 微分積分II」 高遠・斎藤 ほか(大日本図書)「実例で学ぶ 微分積分」 大原一孝著(学術図書出版社)
 「理工系の基礎 微分積分 増補版」石原 繁,浅野 重初(裳華房; 増補第7版)
<オフィスアワー>水曜日4時限目(八王子校舎総合教育棟01E-317室)それ以外でもメールで約束の上,対応可。
<学生へのメッセージ>多変数関数の微分は式が複雑で難しそうに見えますが,基本の考え方は1変数の場合と同様です。1変数の場合よりもむしろ基本の考え方が式の上に良く表現されているといえます。あくまでも基本に戻って道を見失わない様にじっくり取り組むことが大切です。公式を覚えたり,計算練習をする事は非常に大切ですが,それらは微分積分の基礎になっている考え方を理解するためである事を忘れないで下さい。
 
 
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