2015年度工学院大学 先進工学部生命化学科

物理学演習(Exercises in Physics)[1338]

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1単位
今枝 佑輔 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
力学について具体的な演習問題を自ら解くことによって
力学に対する理解の深化を図る

<受講にあたっての前提条件>
大学での物理は、数学を「言葉」・「道具」として自然現象を理解しようと試みる学問である。
従って、高校での物理学履修は問わないが,数学の基礎知識は必須となる。
様々な関数,ベクトル,微分積分について復習しておくこと。
特に三角関数、指数関数については演習後半に必要となるので入念に復習しておくこと。

<具体的な到達目標>
・考えている自然現象の状況を理解し、物体へかかる力を正しく図示できるようになること。
・物理学の基本用語を理解し、自然現象を数式として定式化できるようになること。
・数学(微積分,ベクトル)を物理のための道具として取り扱い、定式化した数式を数学の問題として実際に解くことができるようになること。
・得られた結果を用いて、言葉による論理的な説明ができるようになること。

以上をふまえて
(1)運動の3法則の理解と応用の習得
・単位換算および単位を考慮に入れた物理量の計算ができる。
・運動を議論する場合に、適切な座標系を設定し、運動方程式を立てることができる。
・運動方程式を解くことにより、質点の運動を具体的な例について説明できる。

(2)保存則の理解とその応用の習得
・運動エネルギーとポテンシャルを理解し,具体的な例について計算ができる。
・エネルギーによって運動の様子の概略を説明できる。

ことを具体的な目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1、ガイダンス、単位系 次元(1)
 ガイダンス
 数学と物理の基礎知識の確認のためのアンケート兼小テストを行う
 例題1-1次元解析の解説
 準備学習:高校で学習した関数,ベクトル,微分積分,力学の復習をしておく 1章確認と演習の準備を理解する

2、単位系・次元(2)ベクトル演算(1)
 1章問題演習
 ベクトル(内積外積)の説明
 準備学習:1章演習問題を解き、2章例題,確認と演習の準備を理解する

3、ベクトル演算(2)
 1章確認テスト
 2章問題演習
 準備学習:2章演習問題を解く

4、ベクトル演算(3)
 2章問題演習
 準備学習:2章演習問題を解く

5、速度,加速度(1)
 2章確認テスト
 準備学習:3章例題,確認と演習の準備を理解し、指定された3章演習問題を解く

6、速度、加速度(2)
 準備学習:指定された3章演習問題を解く

7、運動方程式,運動の三法則(1)
 3章確認テスト
 運動の三法則について基礎の確認.適切な座標軸を設定し,運動方程式をたてる
 準備学習:4章例題,確認と演習の準備を理解する 配布されたプリントを解く

8、運動方程式,等加速度運動(2)
 4章確認テスト1
 準備学習:指定された4章演習問題を解く

9、運動方程式,等加速度運動(3)
 準備学習:指定された4章演習問題を解く

10、運動方程式,速度に比例する抵抗の働く運動(4)
 準備学習:配布されたプリントを解く

11、単振動(1)
 4章確認テスト2
 準備学習:5章例題,確認と演習の準備を理解し、指定された5章演習問題を解く

12、単振動(2)
 5章確認テスト
 準備学習:指定された5章演習問題を解く

13、仕事と力学的エネルギー(1)
 準備学習:7章例題,確認と演習の準備を理解し、指定された7章演習問題(基礎)を解く

14、仕事と力学的エネルギー(2)
 準備学習:指定された7章演習問題(応用)を解く

15、学習成果の確認(定期試験)

16、学習の振り返り

<成績評価方法>
前提条件として、演習問題の発表を行わない者の単位取得はできない。
上記条件を満たした者のうち、演習問題の発表、レポート、小テストなどによる平常点50%+定期試験50%で理解度を評価する。

<教科書>
「物理学演習テキスト」 (学術図書出版)

<参考書>
演習テキストの解説はあくまでも要点のみであるから物理学講義で用いられているテキスト及び授業ノートを参考に問題演習をすること.
 加藤潔著「理工系物理学講義(改訂版)」培風館
 前野昌弘著 「よくわかる初等力学」東京図書

<オフィスアワー>
月曜日 12:30〜13:10 (八王子校舎1W−332室 物理準備室)

演習開講日以外は演習担当者が八王子校舎不在となる。
質問などがある場合は
「Physics.Exercise@map.kogakuin.ac.jp」
に自分の学籍番号,氏名,演習担当者の氏名を明記した上で問い合わせるように。

<学生へのメッセージ>
演習では、実際に自分の手を動かして物事の理解を深めることが重要です。自然現象を
・絵を描いて理解する、
・数式として定式化して理解する
・数式を解いて結果を見て理解する
の3段階すべてが重要で、誰かの答案を単に書き写しても本人には何も残りません。
演習中にわからないことを積極的に質問する、友達にわからないことをぶつけあい、
自分なりの理解について教えあう(議論する)ことは学ぶ上で非常に重要で、強くこれを推奨します。
ただし、最終的に理解もせずに、他人の結果だけを書き写す行為は絶対にやらないこと。
他者の答案等のコピペについては、写す方も写される方も評価上厳正に対処するので注意すること。


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