2015年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

認知神経科学(Congnitive Neuroscience)[3C15]

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2単位
竹川 高志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
人間あるいは動物の認知について神経回路の活動レベルから理解しようとする認知神経科学の考え方について学ぶ。また、これまでに得られている認知神経科学の重要な実験結果と実験結果を説明するモデルについて知ることで、脳科学の現状と限界や問題点などについて考察できるようになることを期待する。

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
・神経回路の構造と働きを理解する
・知覚に関する基本的な実験結果と実験結果を説明する神経回路の計算理論を知る
・記憶と学習に関する基本的な実験結果と実験結果を説明する神経回路の計算理論を知る

<授業計画及び準備学習>
授業計画
1. 概論
 認知神経科学の扱う内容について網羅的に解説する
2. 神経細胞
 細胞体、軸索、樹状突起、シナプスなど神経細胞の構造と活動電位について学ぶ
3. 神経回路
 大脳皮質、海馬、視床下部などにおける多種の神経細胞からなる回路構造について学ぶ
4. シナプス可塑性
 脳における学習に密接に関わるシナプス可塑性について学ぶ
5. 神経回路の構造と働きについての考察
 2ー4の内容を踏まえて神経科学の現状と課題について議論する
6. 神経科学の実験手法
 認知心理学・電気生理学における各種の実験手法について学ぶ
7. 視覚に関する実験
 視覚に関するいくつかの実験結果を示し、実験結果から分かる知見について議論する
8. 視覚のモデル
 視覚実験の結果を説明する数理モデルについて紹介する
9. その他の知覚
 嗅覚、聴覚など視覚以外の認知に関する実験結果等を紹介する
10. 知覚に関する考察
 6ー9の内容を踏まえて、認知科学と神経科学の現状と課題について議論する
11. 記憶に関する実験
 記憶に関するいくつかの実験結果を示し、実験結果から分かる知見について議論する
12. 記憶のモデル
 記憶に関する実験の結果を説明する数理モデルについて紹介する
13. 学習に関する実験
 学習に関するいくつかの実験結果を示し、実験結果から分かる知見について議論する
14. 学習のモデル
 学習に関する実験の結果を説明する数理モデルについて紹介する
15. 記憶と学習に関する考察
 11ー14の内容を踏まえて、脳において記憶と学習の仕組みについて議論する

準備学習
・授業前に指示したキーワードについて各自で関連資料を探しあらかじめ基本的な知識を得ておくこと.
・授業で配布した資料に基づいて関連する最新のトピックなどを調べること

<成績評価方法>
「神経回路」「知覚」「記憶と学習」それぞれについて計3回のレポート課題を課し、それぞれを100点満点で評価する。
3回のレポートの平均点を最終的な評価とし、60点以上で合格とする。

<教科書>
特になし

<参考書>
村上郁也「イラストレクチャー 認知神経科学」
  ISBN: 978-4-274-20822-5
  出版社: オーム社

<オフィスアワー>
居室: A1516 時間: 随時
メール(jt13456@ns.kogakuin.ac.jp)などでアポイントを取るように


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