2015年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
○情報処理概論及演習(Fundamental Information Processing and Exercise)[5585]
3単位 山崎 浩之 講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 前期は講義と演習を通して、コンピュータリテラシーについて学ぶ。また、e-Learning教材を利用した自習により、情報倫理について理解する。
後期は講義と演習を通して、コンピュータプログラミングの基礎を身につける。
- <受講にあたっての前提条件>
- 指定の教科書を毎回必ず持参すること。
- <具体的な到達目標>
- 前期:
Word・Excel・PowerPointの基本的な機能と用途を理解し、使いこなす。 電子メールの基本的な仕組みを理解し、使いこなす。 検索エンジンの仕組みを理解し、googleを利用しての情報検索技術を身につける。。 HTMLの基本的な文法を理解し、ウェブページを作成・公開する技術を身につける。 LaTeXの基本的な文法を理解し、簡単な組版技術を身につける。 後期: VBA(Visual Basic for Applications)の基本的な文法を正確に理解する。 VBAで書かれたプログラムを読んで理解できるようになる。 VBAを用いて簡単なプログラムを書き、動作を確認し、デバッグを行うことができるようになる。 プログラムが読みやすくなるよう丁寧にコーディングを行おうとする態度を身につける。 処理手順を工夫して、実行効率のよいプログラムを書こうとする態度を身につける。
- <授業計画及び準備学習>
- 前期
1. 授業のガイダンスと学習の準備 前期の授業内容と成績評価について説明する。 IDとパスワードの管理について解説し、パスワードを変更する。 電子メールの利用について解説し、メール操作の練習をする。 準備学習:Windowsの使い方に不安のある者は、教科書第2章を熟読しておく。 2. ワードプロセッサ Word(1) 日本語入力の仕方を確認し、フォント・段落書式・罫線表などを利用する。 準備学習:自己紹介文を作成するので、内容(400〜800字程度)を考えておく。 3. ワードプロセッサ Word(2) 印刷の練習・オブジェクトの挿入・数式ツール 準備学習:数式ツールの練習で書く数学公式(あるいは科学法則)とその説明文を選んでおく。 4. 表計算 Excel(1) 計算機におけるハードウェアとソフトウェアの役割について解説する。 起動から終了まで・基本的な操作(技1〜技16) 準備学習:教科書第6章の前半を熟読し、用語を頭に入れておく。 5. 表計算 Excel(2) とくに数式のコピーを取り上げて練習する。 準備学習:相対参照と絶対参照の使い分けについて、整理しておく。 6. 表計算 Excel(3) グラフの作成・Wordとの連携 7. プレゼンテーション PowerPoint 教科書に沿ってスライドを作成。配布資料を印刷して提出。 8. 前半のまとめ 前半の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。 準備学習:前半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。 9. 情報の検索とコンピュータネットワーク Webページおよび検索エンジンの仕組みについて解説する。 googleを用いた情報検索を練習する。 準備学習:教科書第3章を熟読する。 10. Webページ制作(1) 簡単なページを制作。サーバへのアップロードとイントラネットでの公開。 準備学習:教科書第8章を読み、作業の流れを把握しておく。 11. Webページ制作(2) 画像ファイルの仕組みと圧縮形式について解説する。 準備学習:教科書に沿って、素材となる写真や画像を準備する。 12. Webページ制作(3) ページのレイアウトと仕上げ 13. 文書処理システムLaTeX(1) 簡単な組版の練習。tabular環境と「私の時間割表」作成。 準備学習:教科書第9章を読み、作業の流れを把握しておく。 14. 文書処理システムLaTeX(2) 数式環境の練習。数学公式の組版。印刷して提出。 準備学習:前回の「時間割表」を提出できるよう完成させておく。 15. 学習成果の確認(試験) 準備学習:出題範囲(教科書とe-Learning教材)の全体を熟読する。
後期 1. Excel VBAの基本操作、変数の種類 後期の授業内容と成績評価について説明する。 教科書第1章・第2章のサンプルプログラムを例に、Excel VBA環境の使い方を練習する。 準備学習:教科書第2章を熟読する。 2. 四則演算と条件判断文 準備学習:教科書第3章を熟読する。 3. 繰り返し文による反復(1) 準備学習:教科書第4章を熟読する。 4. 繰り返し文による反復(2) 典型的な反復処理を練習する。 数列の計算・冪乗根の近似値(収束)・覆面算(探索) 準備学習:教科書第4章の章末問題を解く。 5. プロシージャ SubプロシージャとFanctionプロシージャ 準備学習:教科書第5章を熟読する。 6. 前半のまとめ 前半(第1〜5章)の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。 プロシージャの応用(課題の制作)。 ワークシートからFunctionプロシージャを呼び出す。 準備学習:前半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。 7. 配列とワークシートの利用 配列とセルの共通点・相違点に焦点をあてて解説する。 準備学習:教科書第9章前半を熟読。教科書第6章前半を熟読する。 8. ワークシートの活用 オブジェクト変数。グラフを描く(ChartWizardの利用)。 準備学習:教科書第6章後半を熟読する。 9. 再帰呼び出しによる反復 ハノイの塔を題材とし、再帰・漸化式・数学的帰納法の関係を解説する。 準備学習:教科書第7章を熟読する。 10. 文字・文字コードの処理と暗号 シーザー暗号・アフィン暗号を題材に、ASCII文字符号の処理を解説する。 準備学習:教科書第8章を熟読する。 11. 文字列の処理と再帰的関数 文字列・単語列の処理を題材に、繰り返し文と再帰関数の練習をする。 準備学習:教科書第8章の章末問題を解く。 12. 後半のまとめ ユーザ定義型について、簡単に解説する。 後半(第6〜9章)の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。 準備学習:後半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。 13. 応用例1 モンテカルロ法 モンテカルロシミュレーション・モンテカルロ積分について紹介する。 準備学習:教科書第10章を熟読する。 14. 応用例2 整列アルゴリズム 各種の整列アルゴリズムについて紹介し、計算量の評価について簡単に比較する。 準備学習:教科書第17章を熟読する。 15. 学習成果の確認(試験) 準備学習:出題範囲(教科書第1〜9章および付録)の全体を熟読する。 プログラムが読めて書けるよう、十分練習しておく。
- <成績評価方法>
- 定期試験(40点満点)と演習評価(60点満点)の合計点を前期・後期についてそれぞれ求め、それらの平均点を通年の成績評価点とします。定期試験は、前期末・後期末に一回ずつ合計2回実施しますが、どちらか一回でも未受験であった場合は受講放棄として扱います。演習評価は提出課題の提出状況と完成度を数値化したもの及び、毎回の授業への出席状況をあわせて評価します。 提出課題については上記の授業計画に記載していませんが、授業の進行に沿って提出用の課題を出題し、期限を明示して提出の指示を与えますので、出題内容をよく確認し、指定された期限までに仕上げて提出してください。受理できる水準にない課題に対しては、再提出を求める旨をメールで連絡しますので、指示に従ってください。
- <教科書>
- 前期:『理工系コンピュータリテラシー MS-Office 2013対応』工学院大学情報基礎教育運営委員会編(共立出版)
後期:『Excel環境におけるVisual Basicプログラミング 第3版』加藤 潔 著(共立出版) ※前期教科書は、2014年度以降の版であることが必要。2013年度以前入学の再履修者は適宜入手すること。後期教科書は旧版でも差し支えありません。
- <参考書>
- 前期:指定参考書はありません。
後期:教科書の内容を越える情報は、マイクロソフト社から公開されているウェブページ上のドキュメントから得ることができます。 『Office 2013 Visual Basic for Applications 言語リファレンス』 http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/gg264383(v=office.15).aspx
- <オフィスアワー>
- 八王子は土曜日(11:00〜15:00)をオフィイスアワーとする。15号館地階 教員準備室。
新宿は火・水・木曜日(16:30〜18:30)をオフィスアワーとする。居室はA-1476、部屋がわからなければ14階受付を訪ねること。 不在の場合もあるので、事前に連絡することを推奨する。 学生連絡用のアドレスは[ct10634@ns.kogakuin.ac.jp]
- <学生へのメッセージ>
- 上記の指定教科書を演習書として利用します。一人一冊ずつ必ず毎回持参してください。他の学生の教科書を見せてもらう行為は、相手に迷惑となるので禁止しています。
前期はいろいろなソフトウェアを紹介していきます。本学のコンピュータ環境を「ひと通り使えるようになった」と言えるよう、休まず出席してください。情報倫理についてはe-Learningシステムによる自習となります。前期末試験までに学習を完了してください。 後期は主にプログラミングを扱うので、ただ授業に出席しているだけでは力はつきません。「理解できるまで自分で考える・わからないことは必ず質問する」という姿勢で臨んでください。
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