2015年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

情報処理概論及演習(Fundamental Information Processing and Exercise)[5585]

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3単位
山崎 浩之 講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
前期は講義と演習を通して、コンピュータリテラシーについて学ぶ。また、e-Learning教材を利用した自習により、情報倫理について理解する。

 後期は講義と演習を通して、コンピュータプログラミングの基礎を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
指定の教科書を毎回必ず持参すること。

<具体的な到達目標>
前期:
Word・Excel・PowerPointの基本的な機能と用途を理解し、使いこなす。
電子メールの基本的な仕組みを理解し、使いこなす。
検索エンジンの仕組みを理解し、googleを利用しての情報検索技術を身につける。。
HTMLの基本的な文法を理解し、ウェブページを作成・公開する技術を身につける。
LaTeXの基本的な文法を理解し、簡単な組版技術を身につける。
 後期:
VBA(Visual Basic for Applications)の基本的な文法を正確に理解する。
VBAで書かれたプログラムを読んで理解できるようになる。
VBAを用いて簡単なプログラムを書き、動作を確認し、デバッグを行うことができるようになる。
プログラムが読みやすくなるよう丁寧にコーディングを行おうとする態度を身につける。
処理手順を工夫して、実行効率のよいプログラムを書こうとする態度を身につける。

<授業計画及び準備学習>
前期
1. 授業のガイダンスと学習の準備
  前期の授業内容と成績評価について説明する。
  IDとパスワードの管理について解説し、パスワードを変更する。
  電子メールの利用について解説し、メール操作の練習をする。
  準備学習:Windowsの使い方に不安のある者は、教科書第2章を熟読しておく。
2. ワードプロセッサ Word(1)
  日本語入力の仕方を確認し、フォント・段落書式・罫線表などを利用する。
  準備学習:自己紹介文を作成するので、内容(400〜800字程度)を考えておく。
3. ワードプロセッサ Word(2)
  印刷の練習・オブジェクトの挿入・数式ツール
  準備学習:数式ツールの練習で書く数学公式(あるいは科学法則)とその説明文を選んでおく。
4. 表計算 Excel(1)
  計算機におけるハードウェアとソフトウェアの役割について解説する。
  起動から終了まで・基本的な操作(技1〜技16)
  準備学習:教科書第6章の前半を熟読し、用語を頭に入れておく。
5. 表計算 Excel(2)
  とくに数式のコピーを取り上げて練習する。
  準備学習:相対参照と絶対参照の使い分けについて、整理しておく。
6. 表計算 Excel(3)
  グラフの作成・Wordとの連携
7. プレゼンテーション PowerPoint
  教科書に沿ってスライドを作成。配布資料を印刷して提出。
8. 前半のまとめ
  前半の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。
  準備学習:前半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。
9. 情報の検索とコンピュータネットワーク
  Webページおよび検索エンジンの仕組みについて解説する。
  googleを用いた情報検索を練習する。
  準備学習:教科書第3章を熟読する。
10. Webページ制作(1)
  簡単なページを制作。サーバへのアップロードとイントラネットでの公開。
  準備学習:教科書第8章を読み、作業の流れを把握しておく。
11. Webページ制作(2)
  画像ファイルの仕組みと圧縮形式について解説する。
  準備学習:教科書に沿って、素材となる写真や画像を準備する。
12. Webページ制作(3)
  ページのレイアウトと仕上げ
13. 文書処理システムLaTeX(1)
  簡単な組版の練習。tabular環境と「私の時間割表」作成。
  準備学習:教科書第9章を読み、作業の流れを把握しておく。
14. 文書処理システムLaTeX(2)
  数式環境の練習。数学公式の組版。印刷して提出。
  準備学習:前回の「時間割表」を提出できるよう完成させておく。
15. 学習成果の確認(試験)
  準備学習:出題範囲(教科書とe-Learning教材)の全体を熟読する。

後期
1. Excel VBAの基本操作、変数の種類
  後期の授業内容と成績評価について説明する。
  教科書第1章・第2章のサンプルプログラムを例に、Excel VBA環境の使い方を練習する。
  準備学習:教科書第2章を熟読する。
2. 四則演算と条件判断文
  準備学習:教科書第3章を熟読する。
3. 繰り返し文による反復(1)
  準備学習:教科書第4章を熟読する。
4. 繰り返し文による反復(2)
  典型的な反復処理を練習する。
  数列の計算・冪乗根の近似値(収束)・覆面算(探索)
  準備学習:教科書第4章の章末問題を解く。
5. プロシージャ
  SubプロシージャとFanctionプロシージャ
  準備学習:教科書第5章を熟読する。
6. 前半のまとめ
  前半(第1〜5章)の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。
  プロシージャの応用(課題の制作)。
  ワークシートからFunctionプロシージャを呼び出す。
  準備学習:前半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。
7. 配列とワークシートの利用
  配列とセルの共通点・相違点に焦点をあてて解説する。
  準備学習:教科書第9章前半を熟読。教科書第6章前半を熟読する。
8. ワークシートの活用
  オブジェクト変数。グラフを描く(ChartWizardの利用)。
  準備学習:教科書第6章後半を熟読する。
9. 再帰呼び出しによる反復
  ハノイの塔を題材とし、再帰・漸化式・数学的帰納法の関係を解説する。
  準備学習:教科書第7章を熟読する。
10. 文字・文字コードの処理と暗号
  シーザー暗号・アフィン暗号を題材に、ASCII文字符号の処理を解説する。
  準備学習:教科書第8章を熟読する。
11. 文字列の処理と再帰的関数
  文字列・単語列の処理を題材に、繰り返し文と再帰関数の練習をする。
  準備学習:教科書第8章の章末問題を解く。
12. 後半のまとめ
  ユーザ定義型について、簡単に解説する。
  後半(第6〜9章)の内容について身についているか、模擬試験形式で確認する。
  準備学習:後半の内容について疑問があれば質問できるよう整理しておく。
13. 応用例1 モンテカルロ法
  モンテカルロシミュレーション・モンテカルロ積分について紹介する。
  準備学習:教科書第10章を熟読する。
14. 応用例2 整列アルゴリズム
  各種の整列アルゴリズムについて紹介し、計算量の評価について簡単に比較する。
  準備学習:教科書第17章を熟読する。
15. 学習成果の確認(試験)
  準備学習:出題範囲(教科書第1〜9章および付録)の全体を熟読する。
       プログラムが読めて書けるよう、十分練習しておく。

<成績評価方法>
定期試験(40点満点)と演習評価(60点満点)の合計点を前期・後期についてそれぞれ求め、それらの平均点を通年の成績評価点とします。定期試験は、前期末・後期末に一回ずつ合計2回実施しますが、どちらか一回でも未受験であった場合は受講放棄として扱います。演習評価は提出課題の提出状況と完成度を数値化したもの及び、毎回の授業への出席状況をあわせて評価します。 提出課題については上記の授業計画に記載していませんが、授業の進行に沿って提出用の課題を出題し、期限を明示して提出の指示を与えますので、出題内容をよく確認し、指定された期限までに仕上げて提出してください。受理できる水準にない課題に対しては、再提出を求める旨をメールで連絡しますので、指示に従ってください。

<教科書>
前期:『理工系コンピュータリテラシー MS-Office 2013対応』工学院大学情報基礎教育運営委員会編(共立出版)
後期:『Excel環境におけるVisual Basicプログラミング 第3版』加藤 潔 著(共立出版)
※前期教科書は、2014年度以降の版であることが必要。2013年度以前入学の再履修者は適宜入手すること。後期教科書は旧版でも差し支えありません。

<参考書>
前期:指定参考書はありません。
後期:教科書の内容を越える情報は、マイクロソフト社から公開されているウェブページ上のドキュメントから得ることができます。
   『Office 2013 Visual Basic for Applications 言語リファレンス』
   http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/gg264383(v=office.15).aspx

<オフィスアワー>
八王子は土曜日(11:00〜15:00)をオフィイスアワーとする。15号館地階 教員準備室。
新宿は火・水・木曜日(16:30〜18:30)をオフィスアワーとする。居室はA-1476、部屋がわからなければ14階受付を訪ねること。
不在の場合もあるので、事前に連絡することを推奨する。
学生連絡用のアドレスは[ct10634@ns.kogakuin.ac.jp]

<学生へのメッセージ>
上記の指定教科書を演習書として利用します。一人一冊ずつ必ず毎回持参してください。他の学生の教科書を見せてもらう行為は、相手に迷惑となるので禁止しています。

 前期はいろいろなソフトウェアを紹介していきます。本学のコンピュータ環境を「ひと通り使えるようになった」と言えるよう、休まず出席してください。情報倫理についてはe-Learningシステムによる自習となります。前期末試験までに学習を完了してください。
 後期は主にプログラミングを扱うので、ただ授業に出席しているだけでは力はつきません。「理解できるまで自分で考える・わからないことは必ず質問する」という姿勢で臨んでください。


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