2015年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

確率・統計II(Probability and Statistics II)[3398]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
竹川 高志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
「確率・統計I」で学んだ基本的な推測統計学の考え方を発展させ、いくつかの重要な検定手法を実際に適用できる技術を身につける。複数の要素について解析を行う多変量解析の方法と、より広い問題に対して適用可能な最尤推定とベイズ推定という2つの考え方を学び、現在の確率や統計を利用した解析技術についての理解を深める。

<受講にあたっての前提条件>
「確率・統計I」を履修していること。

<具体的な到達目標>
・統計検定の考え方と手順を知り、平均の差についての検定を行うことができる。
・確率モデルと最尤法の基本的な考え方について理解している。
・正規分布による確率モデルと最小二乗法について理解し、計算手順を説明できる。
・分散分析と重回帰分析を実際のデータに適用し、評価することができる。

<授業計画及び準備学習>
授業計画
1. 統計解析の基礎
  「確率・統計I」の内容に関する復習を行う
2. 対応のある場合の t 検定
  最もよく使われる統計検定である2群の平均の差の検定を行う
3. 対応のない場合の t 検定
  最もよく使われる統計検定である2群の平均の差の検定を行う
4. U 検定
  順位データに関する2群の差の検定を行う
5. 2群に関する検定の補足
  t 検定や U 検定における等分散の仮定と対応方法や、
  3つ以上の群について t 検定や U 検定を行う際に必要な考え方について学ぶ
6. 確率モデル
  母集団に関する確率モデルの考え方について学ぶ
7. 最尤推定
  最尤推定の考え方を学び、正規分布モデルを用いて平均と分散を推定する
8. 中間試験
  1〜7回の範囲について試験を行う
9. 分散分析(数量化分析)
  分散分析により観測した各要素が結果に影響しているかを解析する手法を学ぶ
10. 実験計画法
  分散分析を念頭にどのような条件で実験を行うべきかをブロック化の概念などを中心に学ぶ
11. 回帰分析の基礎
  散布図と相関係数および回帰直線の関係について学ぶ
12. 最小二乗法
  回帰分析の理論として最小二乗法について学ぶ
13. 重回帰分析
  重回帰分析による複数の変量を同時に扱う際に変数間の因果関係などを解明する手法を学ぶ
14. ベイズ推定
  ベイズ推定の考え方を紹介し、最尤推定や MAP 推定との関係を解説する
15. 期末試験
  1〜14までの範囲について試験を行う

準備学習
教科書や参考書の対応する節をあらかじめ予習しておくこと。
授業の内容を復習し、教科書の章末問題やプリントで示された問題を解くこと。
※自力で予習と復習に時間をかけて取り組んでも理解が不十分な場合は、必ずSAを利用すること。

<成績評価方法>
中間試験を40点満点,期末試験を60点満点で評価を行い,合計点を最終的な評価とし,60点以上で合格とする。

<教科書>
「入門 統計学」
  ISBN 978-4-274-06855-3
  出版社 オーム社
足立浩平「多変量データ解析法」
  ISBN 978-4-7795-0057-2
  出版社 ナカニシヤ出版

<参考書>
Bruce Frey 「STATISTICS HACKS」
 ISBN 978-4-87311-335-7
 出版社 オライリー・ジャパン
具体的な例で実践的に統計を理解したい場合の参考に。

<オフィスアワー>
居室: A1516 時間: 随時
メール(jt13456@ns.kogakuin.ac.jp)などでアポイントを取るように


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2015 Kogakuin University. All Rights Reserved.