2015年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

数学II(Mathematics II)[4228]

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2単位
金城 謙作 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
本科目では1変数の積分法と2変数の微分法を中心に解説する. 積分法では, 積分という操作によって複数の関数のグラフによって囲まれる平面図形の面積や, 立体図形の体積の計算方法について学ぶ. そのため, 具体的に与えられた初等関数の積分の計算ができること, 及び具体的な図形の面積や体積を計算できるようになることが大きな目標となる. また微分法では, 2つの変数を持つ関数に対して, 数学Iで学んだ微分法が拡張出来ることを学ぶ. そこで具体的に与えられた初等関数の偏微分を計算し, そのグラフの概形を調べ, 極値を求められるようになることが目標である.

<受講にあたっての前提条件>
・数学Iで習ったテイラー展開の計算方法を復習すること.
・高校の数学B, 数学IIIで習う数列の和の公式, 積分の計算を復習すること.

<具体的な到達目標>
(1)(不)定積分の計算
(2)図形の面積や体積の計算
(3)2変数関数の偏微分の計算
(4)グラフの概形や極値への応用

<授業計画及び準備学習>
1. 区分求積法と定積分
定積分の定義と区分求積法を解説する. そして, 数列の和の公式が使える関数で定積分の計算が出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.92〜p.95まで読み, 例題と節末問題を解答すること. また高校数学Bの数列の和の公式の復習をすること.

2. 微分積分学の基本定理
微分積分学の基本定理の解説する. その応用として, 不定積分が簡単にわかる関数の定積分の計算が出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.97〜p.103まで読み, 例題と節末問題を解答すること.

3. 導関数と不定積分の関係, 置換積分
初等関数の不定積分の公式を復習したあと, 置換積分の解説を行う. そして置換積分に関する小テストを授業後半に行う.
準備学習:教科書p.102〜p.109まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特にp.110の問題は必ず計算出来るようにすること.

4. 部分積分
積の導関数の公式から部分積分の公式を証明する. その応用として, 逆三角関数, 対数関数の不定積分が計算出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.111〜p.112まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特にp.113の問題は必ず計算出来るようにすること.

5. 有理関数の積分
部分分数分解の方法を解説する. そして有理関数の不定積分が計算出来るようになる. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.114〜p.116まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特に節末問題は必ず計算出来るようにすること.

6. 三角関数の有理式の積分
三角関数の有理式の不定積分は, 置換積分により求めることが出来ることを解説する. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.118〜p.119まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特にp.120の問題は必ず計算出来るようにすること. 有理式の部分分数分解の計算の復習をすること.

7. 無理関数の積分
無理関数の不定積分を計算する際に, 置換の方法をいくつか解説する. そして, それらを正しく計算に応用出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.121〜p.122まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特にp.123の問題は必ず計算出来るようにすること.

8. 定積分の計算, 広義の積分
置換積分と部分積分の定積分の計算方法を解説する. また, 広義積分の解説を行う. そして広義積分の収束, 発散を判定出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.126〜p.133まで読み, 例題と節末問題を解答すること.

9. 面積, 体積, 曲線の長さ
定積分の応用として, 曲線で囲まれた部分の面積, 回転体の体積, 曲線の長さの計算方法を解説する. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.134〜p.139まで読み, 例題と節末問題を解答すること. また, 無理関数の不定積分の計算方法を復習すること.

10. 2変数関数とグラフ
2変数関数の定義と連続性について解説する. そして, 与えられた関数が連続か不連続かを判定できるようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.142〜p.148まで読み, 例題と節末問題を解答すること.

11. 偏微分係数と偏導関数
偏微分の定義をし, 計算方法を解説する. そして, 与えられた関数の偏導関数の計算が出来るようにする. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.149〜p.153まで読み, 例題と節末問題を解答すること.

12. 高階偏導関数, テイラー展開(1)
高階偏導関数を定義する. その応用として, 2変数のテイラー展開の計算方法を解説する. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.155〜p.173まで読み, 例題と節末問題を解答すること. 特に, p.172〜p.174を重点的に予習すること.

13. 高階偏導関数, テイラー展開(2)
等比級数の公式を用いるなど, 2変数関数のテイラー展開の計算方法を詳しく解説する. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:前回の授業の復習を行うこと. 特に高階導関数の計算方法とテイラー展開の計算方法は必ず復習すること.

14. 2変数関数の極値
2変数関数の極値の定義をする. そして, 偏導関数を用いた極値の見つけ方を解説する. 授業後半に小テストを行う.
準備学習:教科書p.175〜p.178まで読み, 例題と節末問題を解答すること.

15. 学習成果の確認(試験)
準備学習:教科書の節末問題と配布プリントを復習すること.

<成績評価方法>
各授業の中で行う小テスト(各2点満点)の合計点(20点満点で20点以上は20点とする)と学期末の試験(100点満点)の80%の合計点(100点満点)で評価する.
2014年以前入学者は合計点が60点以上を合格とし, 2015年度入学者はGrade D以上で合格とする.
但し100点満点の学期末試験の点数の方が上述の合計点より高い場合は, 学期末試験の点数で評価する.

<教科書>
「理工系入門 微分積分」 石原繁 浅野重初 共著 裳華房
(ISBN978-4-7853-1518-4)

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
授業時間の前後

<学生へのメッセージ>
講義や自学自習で生じた疑問点は積極的に質問すること. そのために, オフィスアワーや学習支援室を十二分に活用すること. 勉強中にわからない問題があるのは自然な事です.


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