2015年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

システム工学(Systems Engineering)[3E20]

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2単位
真鍋 義文 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
庄内  亨 教授  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
ますます大規模化、複雑化する現代のシステムの設計や運用を可能にするシステムズ・エンジニアリングの考え方を学び、システムを構成する技術要素群とそれらの統合化による社会的、経済的価値化の構造を理解する。さらに、情報システムの構築について考察し、分析手法の代表として待ち行列理論の応用する。

<受講にあたっての前提条件>
これまでに学んだコンピュータやネットワークに関する知識を組み合わせて社会に役立つシステムを構成する場合に、何をどのように検討すればよいかを考えようとする態度で臨むこと。

<具体的な到達目標>
・システム工学の概要を理解する
・問題解決のための発想法や構造分析法を理解し、具体的な問題に適用できる
・システムの要求定義や機能設計のプロセスを理解し、評価方法を説明できる
・情報システムの高性能化、高信頼化について説明できる
・待ち行列理論を具体的な課題に適用できる

<授業計画及び準備学習>
1.システム工学の概論:システム工学が対象とするシステムとは何か、何故システム工学が重要なのかを理解する
  準備学習:配布資料ならびに教科書第1章を読み、全体の概要を把握しておく。
2.発想法:ブレーンストーミング、K-J法の理解と提要。課題を決めてグループ分けして取り組む。
  事前準備:教科書第2章のルールや役割を読んでおく
3.発想法プレゼンテーション:発想法を利用した課題解決の斬新なアイデアの発表
  事前学習:グループでの発想法の活用と発表資料のまとめ、発表練習
4.問題構造分析法:グラフ理論、ISMのアルゴリズムと適用法
  事前学習:教科書第3章のグラフ表現や計算手順を読んでおく
5.問題構造分析グループワーク発表
  事前学習:課題テーマについてISMを適用し問題構造を階層化して、その構造が意味するものを説明する
6.問題解決プロセス:システムズエンジニアリングアプローチのV-Modelプロセスを理解する
  事前学習:教科書第4章を読んで、概要を頭に入れておく
7.システムの要求定義:目的展開とニーズ展開を通じて妥当性確認を行い要求を定義し、評価するプロセスを理解する
  事前学習:教科書第5章を必ず一度目を通しておくこと
8.システムの機能設計:品質昨日展開を用いた機能設計法を学ぶ
  事前学習:教科書第6章を事前に読んでおくこと
9.システムの評価法:システムを評価する様々な手法を理解する
  事前学習:教科書第7章に事前に目を通しておくこと
10.情報システムの設計・構築:設計プロセスに加えて、特にトランザクション処理の特性を分析する
  事前学習:配布資料を読んでおく
11.システムの高性能化・高信頼化:性能および信頼度の評価法、ならびに向上のための手法を学ぶ
  事前学習:配布資料を読んで課題に取り組んでおく
12.待ち行列理論1:待ち行列問題の定式化と、ポアソン到着について理解する
  事前学習:配布資料を読んでおく
13.待ち行列理論2:M/M/1型待ち行列の挙動を解析する
  事前学習:配布資料を読んで、課題に取り組んでおく
14.待ち行列理論3:M/M/1型とM/M/S型をクライアント/サーバモデルに適用する
  事前学習:配布資料を読んで、課題に取り組んでおく
15.学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
基本的には学期末の試験で60点以上の者に対して単位が認定される。その他として、グループワーク参画度合(最大20%)、小テスト(最大10%)、授業態度(最大5%)等が考慮される。

<教科書>
・システム工学 問題発見・解決の手法 オーム社 ISBN978-4-274-21092-1
・追加の教材は、適宜KuPortで配布する。

<参考書>
参考資料等は、講義中に示す。

<オフィスアワー>
基本的には質問は授業の中で受け付ける。それ以外の場合は、次のアドレスにメールで連絡ください。shonai@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
グループワークも取り入れます。
第2回講義の時間に、そのためのグループ定義を行います。第2回を欠席すると、その後がやりにくくなりますので、必ず出席してください。
積極的な参加を期待しています。


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