2015年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
科学レポートの書き方(Technical Writing for Science)[4483]
2単位 進藤 哲央 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- レポートの書き方について、講義と実践によって学んでいく。
この授業を通じて、実験レポートや論文等の科学的文書を書くにあたっての基本的な作法を身につける。
- <受講にあたっての前提条件>
- ワープロソフトを用いて日本語の文書作成ができること。
- <具体的な到達目標>
- 一般的な科学レポートの形式にのっとった文書を作成できる。
- 論理的かつ客観的に相手に自分の考えを正しく伝えるための文書作成ができる。
- 数式、図表を適切に用いた文書を作成できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 科学レポートを書く前に。科学レポートとは。文書を書くときに意識すること。
準備学習:指定教科書等、レポートの書き方についての参考書を一度通読しておくこと
2-4回の授業を通して、科学レポートとはどのような文書かという具体例に触れ、読んだ文書に対する意見をミニレポートとしてまとめる。 2. 実際の科学レポートを読む 準備学習: 第1回の授業時に指定する文書を読み、内容や流れを理解しておく
3. 科学レポートの読み方 - 文書を批判的に読む 準備学習: 第2回の授業時に紹介した文書を読み、内容に関する意見をレポートにまとめる
4. 自分で書いた文書を吟味する 準備学習: 意見を書いたレポートに修正をほどこし、完成度を高めておく 事後学習: さらに内容を推敲し、ミニレポートを完成させる
5-9回 ではレポートを書く際に気をつけるべき点や、有用なテクニックなどを学ぶ 5. 形式と構造 準備学習: 文章の形式や構造、言葉遣いについて参考書等の該当箇所を読んでおく
6. 順序と階層 準備学習: 文章の階層などについて、参考書等の該当箇所を読んでおく
7. 例示の仕方 準備学習: 例示の仕方について、参考書等の該当個所を読んでおく
8. 数値の扱い 準備学習: 物理量と単位についてや誤差の扱い方についてなどを復習しておく。
9. 数式、図、表のあつかい 準備学習: 数式、図、表のあつかいについて、参考書の該当個所に目を通しておく。実際の科学レポートを読み、数式がどのように用いられているかを調べておく。
10-14回では、これまで学んだ注意点に気をつけながら、実際に長めのレポートを書く作業を行う 10. 書きはじめる前に。アウトラインの作り方 準備学習: 期末レポートの題材を考えておく
11. パラグラフとトピックセンテンス 準備学習: 期末レポートの概要とアウトライン(目次)を作成しておく
12. 下書きの作成 準備学習: アウトラインをさらに細分化し、パラグラフごとのトピックセンテンスを作成しておく
13. 推敲について 準備学習: 期末レポートの下書きを完成させておく
14. 期末レポートの完成・提出 準備学習: 下書きを推敲し、期末レポートを完成させておく
15. 学習成果の確認 準備学習: これまでに学んだ内容を総復習する
- <成績評価方法>
- 学期末に課題レポートおよび、毎回の授業時に提出してもらう小レポート、授業中の発表等を100点満点で評価する。
最終評点が60点以上で合格とする。
- <教科書>
- 主として以下の2冊の内容に基づいて授業を行なう。
ここに指定した書籍でなくても、類書は数多く出版されているので、レポートの書き方に関する本を何か1冊は必ず購入して適宜参照すること。 『数学文章作法 基礎編 』結城 浩、ちくま学芸文庫 『新版 論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス No.1194)』戸田山 和久、NHK出版
必要に応じて授業中にプリント等の追加資料を配布する。
- <参考書>
- 世の中にはレポートや論文の書き方についての本がたくさん出回っている。
書店や図書館等で内容を確認してみて,自分にあったものを必要に応じて参照するのがよい。 以下のリストはあくまでも参考例である。
- 『レポートの組み立て方』木下 是雄、ちくま学芸文庫
- 『新版 大学生のためのレポート・論文術』小笠原 喜康、講談社現代新書
- 『この1冊できちんと書ける! 論文・レポートの基本』石黒 圭、日本実業出版社
- 『クヌース先生のドキュメント纂法』Donald E. Knuth他、共立出版
講義の内容との直接的関係は薄いが次の本も読んでおくことをお薦めする。
- 『リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック』Dustin Boswell他、オライリージャパン
- <オフィスアワー>
- 木曜日 16:30-17:30
場所: 新宿校舎27階 A-2724
メールによる質問は随時受けつけています。 また,オフィスアワー以外の時間帯で質問・相談などがある場合はあらかじめメールでアポイントメントをとってもらうと,確実性が増すと思います。
- <学生へのメッセージ>
- 後半では、レポートを書く作業を実際にやってもらいながら授業を進めていく予定です。
ノートパソコン等があると、これらの作業を効率よく行えると思います(なくても構いません)。
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