2015年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

オブジェクト指向プログラミング(Object-oriented Programming)[2387]

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2単位
倉林 有 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
 
 以下を目標とする。

● Java を用いて簡単なプログラミングができる

● オブジェクト指向の基本的な概念を理解する
 

<受講にあたっての前提条件>
 
 プログラミング基礎 (C 言語)、情報処理概論及演習 (VBA) で学んだプログラミング言語の文法事項は、「すべて」習得済みとして授業を進める。

【必須条件】

 特に次の 2 点については、自由自在に利用できるものと仮定するので、重複する内容については、詳しい説明を省く。

● C 言語、もしくは VBA の、条件分岐と繰返し

● C 言語の関数、もしくは VBA のプロシージャ (返却値や引数等を含む)

【推奨条件】

 下記の内いずれかの利用について、十分に理解していることが望ましい。Java の「クラス」は、これらのものの拡張とみなせるからである。

● C 言語の構造体、もしくは VBA のユーザー定義型
 

<具体的な到達目標>
 
● クラスの作成と利用

● オブジェクト指向の基本的な概念の理解と、Java による実現
 

<授業計画及び準備学習>
 
 以下に授業で取組む教科書の範囲の予定を示す。オブジェクト指向プログラム、オブジェクト指向・演習は互いに対となる授業であり、両方合わせた予定を記している。

 Training は、プログラミングの練習時間とする。教員や TA に積極的に質問をするなどして、プログラミングスキルを向上させること。また、各 Training までに、教科書の対応する章までを各自学習し終えておくこと。そうしておかないと、Training の時間が無駄になりかねない。

 Exercise では、成績判定のための提出課題を課す。

 Training の時間を確保するために、かなり速く教科書を読み進める。授業時間だけで教科書を理解することは非常に困難となるので、十分余裕を持って準備学習を行っておくことを勧める。

01: CHAPTER 01 (p. 1) 〜 04 (p. 65)
  プログラムの作成と実行、変数、演算子。

02: CHAPTER 05 (p. 66) 〜 06 (p. 95)
  インスタンス、参照、コマンドライン引数、型。

03: CHAPTER 07 (p. 96) 〜 09 (p. 155)
  条件分岐、繰返し、配列。

04: CHAPTER 10 (p. 156) 〜 11 (p. 188)
  メソッド、クラスの基本。

05: Training 11 (CHAPTER 11までの練習)、CHAPTER 12 (p. 189 〜 217)
  クラスの作成と利用。

06: Exercise 10 (CHAPTER 10までの演習)、CHAPTER 13 (p. 218 〜 225)、CHAPTER 19 (p. 339 〜353)
  アクセス修飾子、継承。

07: Exercise 11 (CHAPTER 11の演習)、CHAPTER 19 (p. 353 〜 362)、CHAPTER 14 (p. 226 〜 247)
  親クラスのコンストラクタの呼出し、API 仕様。

08: Training 19 (CHAPTER 14、19の練習)、CHAPTER 20 (p. 363 〜 394)
  ポリモーフィズム。

09: Exercise 19 (CHAPTER 19の演習)、CHAPTER 16 (p. 271 〜 298)
  例外。

10: Training 20 (CHAPTER 20の練習)、CHAPTER 24 (p. 458 〜 489)
  ストリーム。

11: Exercise 20 (CHAPTER 20の演習)、復習

12: Training 16 (CHAPTER 16、24の練習)、復習

13: Exercise 16 (CHAPTER 16の演習)、復習

14: Exercise 24 (CHAPTER 24の演習)、復習

15: 学習成果の確認 (試験)
 

<成績評価方法>
 
 期末試験 (60%)、提出課題 (40%)。

 ただし、提出課題は、オブジェクト指向・演習と共通とする。
 

<教科書>
 
宮本 信二, "基礎からの Java 改訂版," SB クリエイティブ株式会社, 東京, 2010.
http://www.sbcr.jp/products/4797359275.html
 

<参考書>
 
【入門書】

 入門書は、2 種類利用して学習することを勧める。互いの記述の不足を補うためである。この授業の教科書は入門書であるので、別のものを 1 つ入手して学習することを勧める。

 以下に、めぼしいものを紹介する。

中島 雄洋, "Javaの手ほどき 学習編," 株式会社誠文堂新光社, 東京, 2015.
http://seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4497

中垣 健志 他, "スラスラわかる Java," 株式会社翔泳社, 東京, 2014.
http://books.shoeisha.co.jp/book/b122330.html

中山 清喬 他, "スッキリわかる Java 入門," 株式会社インプレスジャパン, 東京, 2011.
http://www.impressjapan.jp/books/3086

【演習書】

中島 雄洋, "Javaの手ほどき 演習編," 株式会社誠文堂新光社, 東京, 2015.
http://seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4496

【リファレンス】

田中 裕一, "Java 最強リファレンス," SB クリエイティブ株式会社, 東京, 2014.
http://www.sbcr.jp/products/4797380149.html

Cay S. Horstmann, "Java SE 8 実践プログラミング," 株式会社インプレスジャパン, 東京, 2014.
http://book.impress.co.jp/books/1114101010

Ken Arnold 他, "プログラミング言語 Java 第 4 版," 東京電機大学出版局, 東京, 2014.
http://www.tdupress.jp/books/isbn978-4-501-55260-2.html
 

<オフィスアワー>
 
 非常勤のため、基本的に授業前後、もしくは、メールでの対応となる。
 

<学生へのメッセージ>
 
 自発的に学習することなく、授業に出席しているだけで理解できるような授業は行わない。そのような授業から得られるものは、大抵少ないからである。

 従って、この授業を受けるなら、以下のことを約束した上で受けてほしい。

 プログラミングの授業は、「ついていく」ことが習得する上で重要となる。時間がたってから復習して取返すのは、非常に難しい。従って、予習復習を十分に行うこと。

 本科目は、講義と演習の 2 こまで 1 つの内容となる。従って、どちらか一方にのみ参加することは構わないが、主に自助努力がかなり要求されるために、合格が難しくなることを認識しておくこと。なお、1 こまの履修登録でも 2 こま参加してよいし、それが望ましい。

 また、各自には以下の行動を求める。

● 授業中に分からないことがあれば、まずは教員に質問して解決すること。
● 授業には必ず教科書を持参すること。
● 予習のために、このシラバスを参考にすること。

 授業中、分からないにもかかわらず質問しない者は、合格が特に難しくなる。
 

<備 考>
 
2015 年 3 月 26 日 更新
 


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