2015年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
幾何学(Geometry)[1273]
2単位 齋藤 平和 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 情報学部は線形代数学を1年後期に履修するが半年だけで、1年間であれば後半で習う線形代数学の重要な単元である固有値・固有ベクトルまで履修するのは難 しい。本科目は幾何学であるが線形代数学の応用となる内容であり、幾何学を通して固有値や固有ベクトルを理解させる。主な授業のねらいは、
◆正方行列の固有値・固有ベクトルを計算し対角化ができる。 ◆線形代数の応用として2次曲面や2次曲面を分類し概形を把握する。
- <受講にあたっての前提条件>
- ベクトル・行列の応用なので線形代数学を履修している。
- <具体的な到達目標>
- ◆固有値・固有ベクトルの計算により正方行列を対角化する。
◆対称行列を直交行列で対角化する。 ◆2次曲線の分類し、概形を把握する。 ◆2次曲面の分類し、概形を把握する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.平面上の直線と2次曲線:
平面上の直線や曲線は変数が2つの方程式で表現され、特に直線は1次方程式であり、方程式が2次のときは2次曲線で本科目の対象であることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:特になし。
2.3次元空間の平面と2次曲面: 3次元空間の平面と曲面は変数が3つの方程式で表現され、特に平面は1次方程式であり、方程式が2次のときは2次曲面で本科目の対象であることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
3.2次形式と対称行列: 2次曲線や2次曲面の方程式の2次の項は2次形式で対称行列で表現できることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
4.固有値と固有ベクトル: 正方行列の固有値と固有ベクトルの計算方法を解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
5.正方行列の対角化: 固有値と固有ベクトルを求めてから、正方行列の対角化させる方法を解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
6.直交行列と対称行列の対角化: 対称行列は直交行列で対角化できることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
7.回転と直交行列: 直交行列は原点を中心とした回転を表すことを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
8.2次曲線の標準形: 2次曲線を適当に回転させ、平行移動すると方程式が簡潔になり曲線の性質が調べやすくなることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく
9.楕円・双曲線・放物線: 典型的な2次曲線である楕円・双曲線・放物線の方程式と概形を解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
10.一般の2次曲線の分類: 回転や平行移動で標準形に直すことによって、2次曲線が前回で習った3種類の曲線または直線や点に分類できることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
11.2次曲面の標準形: 2次曲面を適当に回転させ、平行移動すると方程式が簡潔になり曲面の性質が調べやすくなることを解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
12.楕円面・双曲面・錐面: 典型的な2次曲面である楕円面・双曲面・錐面の方程式と概形を解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
13.楕円放物面・双曲放物面: 典型的な2次曲面である楕円放物面・双曲放物面の方程式と概形を解説する。小テストを行い答案用紙を提出させる(採点し次回の授業で返却)。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
14.一般の2次曲面の分類: 回転や平行移動で標準形に直すことによって、2次曲面が前回までに習った5種類の曲面の他に楕円柱面・双曲柱面・放物柱面または平面・直線・点に分類できることを解説する。 準備学習:前回の講義ノートを読み返しておく。
15.学習成果の確認(試験): 準備学習:授業中に行った小テストを「必ず」確認しておくこと。
- <成績評価方法>
- 期末テストと授業中の小テストを合わせて100点満点とし、60点以上を合格とする。
小テストの割合は状況に応じて20%〜30%に設定する。
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- ◆線形代数入門、齋藤正彦著、東京大学出版会
◆線形代数の世界・抽象数学の入り口、斎藤毅著、東京大学出版会 ◆線型代数学、足助太郎著、東京大学出版会
- <オフィスアワー>
- 月曜日しか講義がないので、授業終了直後に質問に来て下さい。
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