2015年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
情報数学II(Information Mathematics II)[2223]
2単位 馬場 則男 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- コンピュータ科学を含む理工学系の基礎として、ここでは様々な現象の定量解析や信号解析に用いる解析数学について、それを使いこなせるようにすることを重点に講義を行う。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校数学あるいは前期の数学系授業を通じて、授業計画に書かれている教科書の項目について、その序論部分は理解できる水準にあること。
- <具体的な到達目標>
- 授業計画に書かれている具体的解析数学について、それらを使って基礎的問題が正確に解けるようになること。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ベクトルの演算、スカラー積(内積)
内積の計算方法、内積の意味や有用性を応用問題を解きながら解説する。 準備学習:教科書の1.4.4の項を予習しておくこと。 2.ベクトル積(外積) 外積の計算方法、外積の意味や有用性を応用問題を解きながら解説する。 準備学習:教科書の1.4.5の項を予習しておくこと。 3.微分の定義と様々なタイプの微分の求め方(逆関数、合成関数、他) 高校の復習からはじめ微分の様々な形態について解説する。 準備学習:教科書の3.1.1〜3.1.2の項を予習しておくこと。 4.媒介変数による関数表現と微分、その他応用、 媒介変数を使った関数の表現(パラメトリック関数)について紹介し、その微分について考える。 準備学習:教科書の1.2の媒介変数による関数表現の項を予習しておくこと。 5.関数の増減、極大・極小、変曲点等、 高校の復習からはじめ関数の特徴の表現と微分について解説する。 準備学習:教科書の3.2.4の項を予習しておくこと。 6.テイラー展開、ニュートン法、 関数の多項式近似としてのテーラー展開、また、ニュートン法による近似値解法について解説する。 準備学習:教科書の3.2.2の項を予習しておくこと。 7.不定積分、定積分の定義と基本公式の求め方(置換積分、部分積分法、他) 高校の復習からはじめ積分の重要公式、解法のテクニックについて解説する。 準備学習:教科書の3.3.1の項を予習しておくこと。 8.前半の応用問題 前半の確認として、応用問題を解いてみる。中間テストを行うことがある。 準備学習:これまでの学習の復習をしておくこと。 (注:受講生の履修状況によっては、行列等の項目と一部差し替えることがある) 9.定積分の応用、面積(表面積含む)、体積、長さ、重心、その他の応用 定積分の上記様々な応用について、それらの定式化の仕方について詳解する。 準備学習:教科書の3.3.3の項を予習しておくこと。 10.極座標と積分、二重積分、 前回に引き続き積分の応用問題について解説する。 準備学習:教科書の4.3〜4.4の関係する項を予習しておくこと。 11.微分方程式のイントロダクション、変数分離形、 微分方程式の成り立ち、概要、有用性について解説し、簡単な変数分離形の解き方を説明する。 準備学習:教科書の5.1〜5.2.1の項を予習しておくこと。 12.定数変化法、線形微分方程式、 定数変化法を解説し、汎用性、有用性を説明する。 準備学習:教科書の5.2.3の項を予習しておくこと。 13.2変数関数と全微分、偏微分、完全微分方程式 1変数関数から2変数関数への拡張を説き、そこにおける微分の定義と完全微分方程式の解き方を解説する。 準備学習:教科書の4.1.1〜4.1.2の項を予習しておくこと。 14.ベクトル空間の演算 ベクトルの微積分とやや難解なテーマであるが、比較的簡単なグラジェント(勾配)演算に絞り詳解する。 準備学習:教科書の6.3.1の項を予習しておくこと。 15.学習成果の確認(試験) (注:受講生の履修状況によっては、微分方程式関連を一部他と替えることがある)
- <成績評価方法>
- 試験によって到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、
D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 「応用から学ぶ理工学のための基礎数学」久保健・打波守 共著(培風館)
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 木曜日、17:00〜18:00、1578室、事前にメイル等で申し出ること。これ以外でもその都度個別にメールで約束の上、対応可とする。E−mail:baban@cc.kogakuin.ac.jp
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