2015年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
 
システムエンジニアリング(System Engineering)[4D23]
 
 
2単位 我妻 隆夫 特別専任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
- <学位授与の方針>
 
| ○ | 1. 基礎知識の習得 |  | ○ | 2. 専門分野知識の習得 |  | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 |   | 4. 道徳的態度と社会性 |  | ◎ | 5. 創成能力 |  
  
- <授業のねらい>
 
- 本講義では,制御システムのデザイン課題を具体的に設定し,15回の講義を通して検討を進めることで,制御システムをデザインするために必要な設計手順および古典制御理論を学習する.
  今年度の講義においては,1軸ロボットアームについて与えられた基本仕様を満足するシステムを設計し,シミュレーションで検証実験を行う.  シミュレーションソフトウェアScilab/scicosを用いた演習を併用し,座学と連動しながら制御システムのデザインの流れや以下に示す手法を身につける. (1)制御の基礎概念 (2) システムの基本設計 (3)制御系のモデル化 (4)伝達関数とラプラス変換 (5)周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図  (6) フィードバック制御  (7) 時間応答  (8) 古典的制御系設計手法 
- <受講にあたっての前提条件>
 
- 本科目を履修する前に,「数学IV」および「数学演習IV」を習得しておくことが望ましい.本科目で修得した知識は「機械振動学I」「ロボティックスI・II」などの科目を履修に役立つ.
 
- <具体的な到達目標>
 
- 制御システムをデザインするために必要な設計の考え方,進め方および古典制御理論を身につける.
  (JABEE学習・教育目標)  「国際工学プログラム」 (C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎ (D)創造力の習得:◎ (F)デザイン能力とマネジメント能力の習得:○ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1):◎ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(2):◎ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(e):○ 
- <授業計画及び準備学習>
 
- 1.制御の基礎概念,デザイン課題の説明,デザインレポートの書き方
   <準備学習> 電子教材「授業内容1」を読み理解しておくこと 2.制御系をデザインするプロセスと手法,デザイン課題のモデル化   <準備学習> 電子教材「授業内容2」を読み理解しておくこと 3.フィードバック制御/PID制御   <準備学習> 講義1,2の内容の復習 4.制御系のモデル化と線形化   <準備学習> デザイン課題の内容を理解しておくこと 5.制御系システムの基本要素と基本的な入力関数およびその特性およびラプラス変換   <準備学習> 講義4の復習 6.Scilab/Scicosの利用法・・演習室   <準備学習> 電子教材「授業内容6」を読み理解しておくこと 7.伝達関数およびブロック線図   <準備学習> デザイン課題のブロック線図を作成しておくこと 8.デザイン課題のシミュレーションモデル作成演習・・・演習室   <準備学習> デザイン課題のブロック線図を完成させる 9.周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図   <準備学習> 電子教材「授業内容9」を読み理解しておくこと 10.デザイン課題のシミュレーション演習(周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図) ・・・演習室   <準備学習> 電子教材「授業内容9」の復習 11.フィードバック制御とフィードバック系の安定性/位相補償/特性改善   <準備学習> 電子教材「授業内容11」を読み理解しておくこと 12.デザイン課題のシミュレーション演習(安定性評価/特性改善) ・・・演習室   <準備学習> 電子教材「授業内容11」の復習 13.システムの時間応答 過渡特性,定常特性   <準備学習> 電子教材「授業内容13」を読み理解しておくこと 14. デザイン課題のシミュレーション演習(応答性評価/特性改善) ・・・演習室   <準備学習> 電子教材「授業内容13」の復習 15.学習成果の確認(デザイン課題の設計レポート)   <準備学習> 電子教材「授業内容1〜14」の復習 
- <成績評価方法>
 
- 設計レポート(100点満点)を期末に提出し60点以上のものを合格とする.
  欠席4回以上の者については履修放棄とみなし成績評価を行わない.  第1回目の講義において設計レポートのテンプレートを配布する.講義の進捗に合わせ順次レポートを作成して行けば完成できるようになっている.講義中または復習でこの作業を行うことになるが,不明な点があれば質問やオフィスアワーの利用で明らかにして行かないと最後まで完成できないことになるため,授業中の質問,復習がきわめて大切になります.欠席した場合,オフィスアワーにおいて要点を解説します. 
- <教科書>
 
- 第1回目の授業で講義に関するテキストを配布する.「システムエンジニアリング」我妻隆夫著
 
- <参考書>
 
- 制御に関する参考書は多数出版されています.各自のレベルに合わせ利用することをお勧めします.下記は本講義の参考にしたものです.
 JSMEテキストシリーズ 制御工学 日本機械学会発行(丸善) 「Scilab/Scicosで学ぶシミュレーションの基礎」橋本洋志,石井千春 著(オーム社) 
- <オフィスアワー>
 
- 新宿:授業終了後(木曜日16:10から17:00,17階八王子教員室)
 八王子犬目校舎2-207室,月曜はいつでも,金曜日5限 電子メールでの質問にも解答します(t_azuma@office.nethome.ne.jp) 
- <学生へのメッセージ>
 
- ロボットはもちろんのこと,車から高層ビルに至るまで多くの機械システム,装置に制御が組み込まれています.コンピュータ技術の発展とともに制御のやり方も変わってきていますが,旧来から行われてきた古典的制御の考え方をしっかりと身に着けておかなければ最適な制御システムを構築することができないばかりでなく,思ったように働いてくれないときにどうしたらよいのかという答えを見出すこともできません.思うように動くシステムをどのような考え方に基づき構築すべきかという制御の基礎を楽しく学んでしっかり身につけましょう.
 
 
 
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