2015年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科
インテリアデザイン論(Interior Design)[1A15]
2単位 飯島 直樹 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ◎ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- この授業は、建築のジャンルでありつつ建築とは異なる空間デザインの特質=インテリアデザインを概説する。日本のインテリアデザインを20世紀のフレームにおいて問いかけ、解明する。時代毎の思想や、文学、芸術、社会現象の変化の中に、インテリアデザインが何を成し遂げて来たのかを探る。また今年度は工学院地下で改装された「ビーイチ」=全学のあらたなコミュニケーションスペースを具体的な素材として、インテリアデザインの特質、デザイン業務の進め方、マネージメント、の実際を講義する。生きた教材に触れながらの授業になる。
- <受講にあたっての前提条件>
- デザインは講義で学ぶよりも、実際に手を動かして、身体で習得することが不可欠。前期3年の建築デザイン演習の履修が望ましい。ブックカフェの演習とこのインテリアデザイン論は直結する。
- <具体的な到達目標>
- @感覚を磨くこと。美術館に行く。映画を見る。ファッションを磨く。外人と話す。A本を読む。難しそうな本をおもしろがる。B東京で経験出来る空間デザインの現場を体感する。@ABのための具体的処方(ショップや本、映画など)を提示するので、必ず体験実行し、レポートすること。
- <授業計画及び準備学習>
- 1:授業のガイダンス。ビーイチの探検@。
2:ビーイチの探検A空間に触る。読む。感じる。細部に入り込む。 3:レクチャー/20世紀の社会、思想、芸術、デザインの変遷に改めて驚く@1901~1945 準備学習:「20世紀」橋本治著を買う。読み始める。映画を一本見る。 4:レクチャー/20世紀の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・A1945~1960 準備学習:青山か銀座に行く。GIDE TO SHOPPINGを持参してインテリアを体験する。 5:レクチャー/20世紀の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・B1960~1989 6:レクチャー/20世紀の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C1989~2005 7:レクチャー/20世紀の…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・D2005~2015 準備学習:レポートを書く(1000字以上の自分の言葉で) 8:映画の中の空間表現の実際(ペドロ・コスタもしくはカール・ドライヤー)の上映。レポート提出@ 9:海外の空間事例紹介@ピーター・ズントー 準備学習:本、ネットでズントーを調べる I:海外の空間事例紹介Aトロネ修道院、ラ・トウーレット修道院 準備学習:コルビジェの探索とくにラ・トウーレットを調べる J:飯島直樹のデザイン論(作品から解説)@ K:飯島直樹のデザイン論A(デザインの未来)レポート提出 L:予備、総論、レポートのプレゼン
- <成績評価方法>
- レポート2回をそれぞれ100点満点で評価し合計平均60点以上を合格とする。分析・調査ではなく、自分の言葉で対象に接近し、自分の考えを
記述することを評価する。
- <教科書>
- 「20世紀」橋本治著・ちくま文庫、「日本インテリアデザイン史」鈴木紀慶+今村創平著・オーム社、「飯島直樹のデザイン<カズイスチカ>臨床記録1985-2010」飯島直樹著・平凡社
- <参考書>
- 「寝ながら学べる構造主義」内田樹著・講談社現代新書、「反オブジェクト論」隈研吾著・ちくま文庫、「ゼロ年代11人のデザイン作法」六耀社、「生物と無生物の間」福岡伸一著・講談社現代新書
- <オフィスアワー>
- メールにより随時受け付け(iij@iijima-design.com)
- <学生へのメッセージ>
- インテリアデザインは学問として成熟しておりません。ですから雑談めいた講義の格好となります。学問ではなく、デザインを生きた道具と考え、それを、20世紀という時代の中で検証します。なんでもあり、という気持ちで、インテリアデザインに接してください。街に出て、新宿ではなく東京中のデザインに接してください。
- <参考ホームページアドレス>
- http:/www.iijima-design.com
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