2015年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

都市設備(Urban Environment and Infrastructures)[2A72]

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2単位
林  一宏 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
・健全な都市は、必要な資源やエネルギーが供給され、不要なゴミや下水が処理されることで成立している。
・地域冷暖房なども含め、都市設備を正しく整備・活用すれば環境負荷の削減に貢献する。
・都市設備の目的と仕組み、現状と課題について、基礎的な知識として習得することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
・受講の前提となる他講義は特になし。
・エネルギーや都市に関し、新聞記事程度の専門用語理解が望ましい。

<具体的な到達目標>
・都市設備の目的と仕組みを把握する。
・現状と課題も含め、自分の言葉で説明出来る程度に知見を整理する。
・都市設備に関連する法令や、監督官庁等についてもその概略を理解する。

<授業計画及び準備学習>
<授業計画>
1.都市設備概論:電力・ガス・上下水道・ごみ処理・地域冷暖房等、都市設備の全体概要を解説する。
2.発電方式とエネルギー構造:エネルギーの種別や電力会社発電所における発電方式の概要を解説する。
3.配電方式と需要家側設備:電流・電圧等の基本を確認した上で、配電設備や需要家側設備の概要を解説する。
4.ガス調達とガス供給:ガスの分類を確認した上で、ガス供給事業の概要を解説する。
5.ガスに関連する新エネルギー:シェールガスなど非在来型ガス、及び石炭など燃焼系エネルギーの概要を解説する。
6.水源と浄水施設:上水道を構成する水源から浄水施設、水道管などの概要を解説する。
7.浄化槽と下水道:下水道の構成と浄化槽の仕組み等の他、排水再利用に関して解説する。
8.下水処理施設:生活排水処理の他、都市水害抑制の視点などから下水処理施設の概要を解説する
9.3Rとごみ収集方式:ごみとは何かを確認した上で、ごみ収集の方式について概要を解説する。
10.ごみ処理施設と最終処分場:いわゆる清掃工場と、その先の最終処分場に関して概要を解説する。
11.地域熱供給と再生可能エネルギー:地域冷暖房施設の目的や現状と併せ、再生可能エネルギーの概要を解説する。
12.特定電気事業とスマートシティ:電気事業自由化の流れと、『スマート』を冠する様々な構想の概要を解説する。
13.防災の視点から見た都市設備:防災に関する国の取り組みや、消防他組織の活動概要を解説する。
14.持続可能な都市とは:都市交通について説明した上で、都市設備の概要の再確認を行う。
15.学習成果の確認(試験)
<準備学習>
・毎回講義の最後に、理解確認他の目的でレポート作成を行う。
・毎回の準備学習として、授業計画に関連する文献類を検索してその全体像を把握し、自分の意見も含め理解・整理しておくことを求める。
・復習として、再度全体像に関する理解を整理しておくことを求める。更に不明な点がある場合は適宜質疑のこと。

<成績評価方法>
・期末試験結果を約8割、講義内レポート提出を約2割として総合的に評価し、100点法で示す。
・90点以上:秀、80点以上89点以下:優、70点以上79点以下:良、60点以上69点以下:可、59点以下:不可。

<教科書>
指定教科書なし。

<参考書>
指定参考書なし。

<オフィスアワー>
講義終了後20分程度。

<学生へのメッセージ>
就職活動に配慮し、可能な限り1講義完結形式の授業になるようにします。
我々の生活を支える都市設備のありようを理解し、建築に対し広い視野での思考を持つ契機になればと考えています。


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