2015年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

都市空間デザイン論(Theory of Urban SpaceDesign)[5B20]

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2単位
遠藤 新 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
都市デザインにおいて、都市空間や都市環境の特質を発見・理解するための視点や考え方を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
「都市デザイン」「地区まちづくり論」「都市計画」「ランドスケープデザイン」の4科目を履修しておくこと。

<具体的な到達目標>
魅力的な都市、都市環境や都市空間に展開する都市デザインの要点を読み解くための視点とそれを都市空間のデザインに応用する方法について理解する。現地調査や地図分析、計画案や図面等の読み込み作業を通じて都市空間や都市環境の特性を把握することができる。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス
・授業全体の流れを理解する。都市デザインにおいて、都市空間や都市環境の特質を発見・理解するための視点と主要な論点を理解する。
・キーワード:アーバンデザイン
・準備学習(第1回〜14回目まで共通):毎回の授業準備として、キューポートにて事前に配信する授業資料を一読して不明点や疑問点をチェックすること。

2. 形態から都市へ
・建築単体からは見えてこない都市空間の形態的特徴を把握するための視点と基本的な方法を理解する。
・キーワード:モルフォロジー、都市のコンテクスト

3. アクティビティから都市へ
・都市のストリートに見られる人々の様々な賑わいの特性について、人々の行動と空間の関係、そこに作用する力などを読み解きながら理解する。
・キーワード:アクティビティ、賑わい、回遊性、ストリート文化、都市という劇場

4. 都市空間を体験する
・各自がこれまでに訪れたことのない都市や都市空間を実際に訪問し、体験してみる。
・キーワード:都市空間、都市デザイン、都市観察

5. 都市空間における日常性と非日常性
・都市のある場所の性格を読み解く上で重要な概念の一つが日常性と非日常性である。都市空間のこうした属性について、図と地の考え方から読み解き、理解する。
・キーワード:図と地、日常性と非日常性、ハレとケ、オモテとウラ

6. 都市空間における界隈性
・都市のある場所の性格を読み解く上で重要な概念の一つが界隈性である。都市空間のこうした属性について、その場所の作られ方や使い方から読み解き、理解する。
・キーワード:界隈性、多様性、場所性

7. 公共空間としての都市
・都市は多様な人が集まる場所であり、公共空間であることがその本質の一つと言える。都市空間の公共性を支えるもの何かを理解する。
・キーワード:公共性、居場所、コモンズ、エリアマネジメント

8. 消費空間としての都市
・人で賑わう都市には活発な経済活動があり、都市空間では様々な消費活動が行われている。都市空間には人々の消費を促そうとする力が働く。そのことが都市空間の様相にどのような影響をもたらすか、事例等を通じて理解する。
・キーワード:ファサードデザイン、テーマパーク、情報、商業、景観

9. レポート課題出題
・ここまでの講義内容を踏まえてレポート課題を出題する。レポート課題の趣旨と重要な論点について理解する。
・レポート課題では現地調査と幾つかの分析作業を予定している。対象地を授業時間内に選定する。

10. 現地調査
・各自が選定した対象地の現地調査を行い、必要な記録、作図などを行う。

11. 都市デザインの展開1:敷地〜街区スケール
・講義の前半で得た視点や知識をふまえ、具体的な都市や都市空間の特性を把握し、そこに展開する敷地〜街区スケールでの都市デザインの要点を実例から読み解く。
・キーワード:敷地条件、敷地計画、建物パターン、街並み

12. 都市デザインの展開2:地区スケール
・講義の前半で得た視点や知識を踏まえ、具体的な都市や都市空間の特性を把握し、そこに展開する地区スケールでの都市デザインの要点を実例から読み解く。
・キーワード:マスタープラン、街らしさ、近隣計画、コミュニティ

13. 都市デザインの展開3:都市〜地域スケール
・講義の前半で得た視点や知識を踏まえ、具体的な都市や都市空間の特性を把握し、そこに展開する都市〜地域スケールでの都市デザインの要点を実例から読み解く。
・キーワード:都市構造、交通ネットワーク、グリーンインフラ、都市ビジョン

14. まとめ+レポート課題提出
・授業全体を振り返り、都市デザインにおいて、都市空間や都市環境の特質を発見・理解するための視点や考え方について理解を深める。
・各自のレポートを提出する。

15. 予備

<成績評価方法>
レポート課題100%、60点以上を合格とする。
ただし、授業への欠席回数が著しく多いと認められる学生は履修放棄とみなし成績評価を行わない。

<教科書>
教科書指定なし。授業で説明する資料はキューポートにて随時配信する。

<参考書>
参考書指定なし。授業時間中に適宜紹介する。授業の参考になる情報はキューポートにて随時配信する。

<オフィスアワー>
原則として火曜日の7限。その他の時間の面談を希望する学生は遠藤までメール等で連絡ください。
arata@cc.kogakuin.ac.jp


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