| 2015年度工学院大学 第1部情報通信工学科
 
 
職業指導(Career Guidance)[9801]
 4単位
 尾高  進 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
<授業のねらい>この科目は、青年が職業的自立を目指す上で必要な職業教育・訓練の内容と職業指導の重要性を、具体的な例を通して取り上げる科目である。<受講にあたっての前提条件>教職課程履修登録者であること。<具体的な到達目標>1.高校生の進路の実態とその背景を理解すること。2.職場で働く青年の実態を理解すること。
 3.職業指導について理解すること。
 4.職業指導の意義(労働権の保障、職業教育との関連等)について理解すること。
<授業計画及び準備学習>1.ガイダンス:授業のねらい、授業の進め方、レポート、成績評価について2.労働とは
 3.高校生の進路とその背景(1)進路の全体的傾向・就職状況
 4.高校生の進路とその背景(2)日本型雇用システムの転換
 5.高校生の進学ルート
 6.高校生の困難な進路状況:北海道および定時制工高を例として
 7.職場で働く青年の実際(1)青年労働者へのインタビューから(仕事の内容、職業的成長、仕事の厳しさとやりがい)
 8.職場で働く青年の実際(2)中小企業で働き成長する青年たち
 9.職場で働く青年の実際(3)生産の世界の情報化と課題
 10.高等学校における就職指導システム
 11.職業指導と職業教育(1)教育実践としての職業指導職業選択に関わる困難と学校職業指導の課題
 12.職業指導と職業教育(2)職業学科における職業指導−卒業生の進路と実習の教育的意義−
 13.職業指導と職業教育(3)普通科、総合学科における職業指導卒業生の進路、総合学科の問題点
 14.職業指導と職業教育(4)高校職業指導実践をめぐる諸課題−インターンシップの意義と問題点、日本版デュアルシステム、資格・検定問題−
 15.前期のまとめと課題の指示
 16.グローバリゼーションと職業指導(1)21世紀日本の職業指導実践に求められる国際的視野の必要性
 17.グローバリゼーションと職業指導(2)職業指導にかかわる国際基準−国際人権規約、技術・職業教育に関する条約、ILOの「人間らしい労働」21世紀戦略−
 18.グローバリゼーションと職業指導(3)労働の世界にかかわる人権教育としての職業指導
 19.ハンディのある青年の進路保障(1)若者の変身を支える職業訓練
 20.ハンディのある青年の進路保障(2)障害者雇用の制度と現状
 21.ハンディのある青年の進路保障(3)発達障害がある青年の職業指導
 22.まとめ(1)学校から仕事への移行、学校で育てたい力
 23.まとめ(2)教師に求められること
 24.まとめ(3)普通教育としての技術教育の可能性
 25.まとめ(4)専門的な知識・技能・技術の獲得がもつ意味
 26.まとめ(5)労働権の学習@学習指導の進め方の留意点
 27.まとめ(6)労働権の学習A働くルールを学ぶ実践例
 28.現代における職業指導の役割と課題(1)子ども・青年の進路の現状、職業指導の現状と政策的対応
 29.現代における職業指導の役割と課題(2)めざすべき職業指導の視点
 30.学習成果の確認(試験)と講評
 
 <準備学習について>
 毎回の授業で扱った内容について、新聞記事や関連した本を読む等して理解を深めて下さい。普段からアンテナを張っておくことが役に立ちます。
<成績評価方法>前期のレポート課題(30%)、後期の発表課題+最終レポート課題(50%)、毎回のミニレポート(20%)を総合的に評価し、上記の到達目標に達した者に単位を認める。<教科書>斉藤武雄・佐々木英一・田中喜美・依田有弘 編著『ノンキャリア教育としての職業指導』(学文社、2009年)<参考書>1.斉藤武雄・田中喜美・依田有弘 編著『工業高校の挑戦―高校教育再生への道』(学文社、2005初版、改訂版あり)2.本田由紀『教育の職業的意義―若者、学校、社会をつなぐ』(ちくま新書、2009/12)
 3.笹山尚人『労働法はぼくらの味方』(岩波ジュニア新書、2009/9)
 4.堀内達夫・佐々木英一・伊藤一雄 編著『新版 専門高校の国際比較 日米欧の職業教育』(法律文化社2006年発行)
 5.新しい生き方基準をつくる会『フツーを生き抜く進路術』青木書店2005年初版1刷発行
<オフィスアワー>授業の前後に教室または講師室、およびメールで連絡の上、対応します。<学生へのメッセージ>現実の労働の世界に迫り、みなさん自身の考えを深めることを希望します。 
 
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