制御システム工学Ｉ（Control System Engineering I）[4C15]

＜学位授与の方針＞

○	1. 基礎知識の習得
◎	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性
	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

自動制御の歴史的背景と事例を基に自動制御が抱えている普遍性を講義する。また，制御理論を学ぶ上で必要な数学理論を詳述する。次に，数学的方法を応用して解析方法を講義する。また制御対象の特性の見方を解説する。

＜受講にあたっての前提条件＞

ラプラス変換、フーリエ変換等の数学的な基礎が重要であるので，線形代数の受講を望ましい。

＜具体的な到達目標＞

1. 制御理論を学ぶ上で必要な数学理論を学ぶこと。
2. ラプラス変換による時間関数と周波数関数の変換手法を把握すること。
3. ブロック線図とボード線図の見方ができること。
4. 制御対象の特性の解析法を理解すること。

＜授業計画及び準備学習＞

1. 自動制御の目的と歴史的背景
　　準備学習：教科書の1章を予習
2. 線形微分方程式とフーリエ変換（時間領域と周波数領域の関係）
　　準備学習：教科書の2.1-2.3.2を予習
3. ラプラス変換（時間領域と複素領域の関係）
　　準備学習：教科書の2.3.3, 2.3.4を予習
4. インパルス応答と伝達関数（たたこみ積分）
　　準備学習：教科書の2.3.5, 2.3.6を予習
5. システムの表現法と動的システムのアナロジー
　　準備学習：教科書の3.1, 3.3を予習
6. システムと伝達関数
　　準備学習：教科書の3.2を予習
7. 学習成果の確認（中間テストまたはレポート課題の作成）（テスト範囲：1-3章）
8. ブロック線図と等価変換
　　準備学習：教科書の4.1-4.4を予習
9. ブロック線図を利用した実例
　　準備学習：教科書の4.5を予習
10. 過渡応答とは
　　準備学習：教科書の5.1を予習
11. １次、２次遅れ系の過渡特性と定常特性
　　準備学習：教科書の5.2-5.3を予習
12. システムの周波数応答
　　準備学習：教科書の6.1を予習
13．周波数特性の図式表示（ベクトル軌跡とボード線図）
　　準備学習：教科書の6.2.1-6.2.2(4)を予習
14. 周波数応答とボード線図の見方
　　準備学習：教科書の6.2.2(5)-6.2.4を予習
15. 学習成果の確認（定期試験）（試験範囲：1-6章）

＜成績評価方法＞

レポート(20%)，中間テスト(30%)，定期試験(50%)により評価します。

＜教科書＞

「基礎と実践　制御工学入門」コロナ社　横山、浜根、小野垣

＜参考書＞

制御基礎理論―古典から現代まで 昭晃堂　中野，美多
演習で学ぶ基礎制御工学　森北出版　森
MATLABによる制御理論の基礎 東京電機大学　野波，西村

＜オフィスアワー＞

木曜日　13:40〜15:30　新宿校舎A-2215号室
（会議，出張等により変更になる場合がありますので，メールで確認してください）

＜学生へのメッセージ＞

現代は制御なくして社会が成り立たない。自動制御を支えている理論の背景を講義する。