2015年度工学院大学 第1部情報通信工学科

化学I(Chemistry I)[5107]

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2単位
田中 理子 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
理工系大学生として必要な化学の基礎知識を身につけることをねらいとする。高校化学程度
の基本的な事項からはじめるが、講義はより理論的で厳密になる。また、英文の資料と演習問
題を適宜参照しながら講義を進め、基本的な元素名や化学用語を英語でも理解する。現代社
会における化学の役割を認識し、化学の視点から自らの専門分野を見直すことが目標であ
る。

<受講にあたっての前提条件>
本科目の履修の前提となる科目は特にない

<具体的な到達目標>
(1)化学の関わる分野が極めて多岐に渡ることや、実生活に深く関連していることを講義を通し
て知ること。
(2)元素名、単位や基本的な化学用語の内容を日・英両言語で明確に説明できること。
加えて、化学の基礎事項として、以下の項目の理解を達成目標とする。
(3)原子の構造を理解し、そこから化学結合の本質を説明できるようになる。
(4)化学反応に関する基本的な化学計算ができるようになる。
(5)ミクロな物質とマクロな現象を結ぶ化学平衡の概念と、熱収支を理解する。
(6)酸と塩基や酸化還元の定義と、それらの反応について理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明,物質量と単位,数値の扱い,物質の分類
 [学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち,授業を開始する。
 [学習準備] 教科書3〜12ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第2週:原子の構造とスペクトル
 [学習内容] 原子の構造を理解した上で,原子スペクトルと電子について理解する。
 [学習準備] 教科書15〜20ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第3週:量子数と電子の軌道
 [学習内容] 原子中の電子の振る舞いを理論的に理解する。
 [学習準備] 教科書21〜23ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第4週:電子配置と周期律,電気陰性度
 [学習内容] パウリの排他律を学び,電子配置と周期律の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書24〜34ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第5週:化学式と反応式,無機物質の反応
 [学習内容] 化学反応の基本法則を理解する。
 [学習準備] 教科書37〜45ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第6週:酸・塩基とその強弱,中和反応,加水分解とpH
 [学習内容] 酸・塩基の定義,およびそれらの強弱と中和反応の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書46〜50ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第7週:酸化還元反応と電池
 [学習内容] 酸化還元が電子の移動であることを理解する。
 [学習準備] 教科書51〜55ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第8週:化学反応と熱収支,結合エネルギー
 [学習内容] 化学反応の進行に伴うエネルギー変化を理解する。
 [学習準備] 教科書63〜66ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第9週:化学平衡(酸・塩基の反応と酸化還元電位を含む)
 [学習内容] 化学反応における動的平衡の概念を理解する。
 [学習準備] 教科書56〜62ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第10週:化学結合と物質の状態
 [学習内容] 原子間の結合の本質が電子であることを理解する。
 [学習準備] 教科書69〜77を参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第11週:結晶といろいろな材料
 [学習内容] マクロな物質の状態はミクロな分子の集合状態を反映していることを理解する。
 [学習準備] 教科書78〜82ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第12週:気体の法則と状態方程式
 [学習内容] ボイル・シャルルの法則を理解する。
 [学習準備] 教科書83〜86ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第13週:溶液と溶解度,束一的性質
 [学習内容] 相平衡や粒子の個数に支配されている現象を理解する。
 [学習準備] 教科書87〜97ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第14週:講義のまとめ
 [学習内容] 13週までの授業をまとめる。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に,配布演習問題を解いて知識を定着させ
る。
第15週:学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
原則として定期試験(100点)で評価し、授業中の演習問題の成績を最大50%まで総合して評
価する。成績評価は、それらの合計点が100点を越えないように規格化して行う。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館

<参考書>
工学院大学化学基礎教育研究会 編
”大学と高校を結ぶ化学基礎演習”(開.B.企画)
A.Sherman S.Sherman L.Russikoff 著 石倉洋子 石倉久之 訳
"化学 基本の考え方を中心に"(東京化学同人)

<オフィスアワー>
金曜日 1時間目 授業前後に八王子講師室にいます
質問等ある場合は、まず下記メールアドレスにご連絡ください

 bu40598@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
化学は環境問題、生命の問題等を理解するツールとしてますます必要になってくることが予想されます
まず化学の基礎的な知識を身につけましょう
化学T(前期) 化学U(後期)を履修されることをお勧めします

<備 考>
授業内容を統一するため,化学担当教員と協議し上記のシラバスを調整することがある。


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