2015年度工学院大学 第1部情報通信工学科
 
線形代数学II(Linear Algebra II)[4210]
 
 
2単位 北原 清志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
- <授業のねらい>
 
- “線形”の概念は数学の分野だけでなく,各種の自然現象の取り扱いにおいてとくに重要である.線形代数学I を基礎にして,ベクトル,線形写像,固有値,固有ベクトルなどについて学ぶ.
 
- <受講にあたっての前提条件>
 
- 線形代数学Iの内容を理解している必要がある.
 高校数学のベクトルについても復習しておくこと. 
- <具体的な到達目標>
 
- (1)ベクトル空間の概念を理解し応用することができる.
 (2)1次独立と1次従属の概念を理解しその判定ができる. (3)線形写像の概念を理解し具体的に構成することができる. (4)固有値・固有ベクトルを計算することができ,その意味がわかる. 
- <授業計画及び準備学習>
 
- 1. 線形空間とその性質
   ベクトルの演算を復習し線形空間とは何かについて学ぶ.   準備学習:高校数学のベクトルと線形代数学I第1回を復習すること.
   2. 1次独立と1次従属   1次独立と1次従属の考え方を学び,幾何学的な考察を行う.   準備学習:高校数学のベクトルと線形代数学I第1回および前回第1回を復習すること.
   3. 1次独立と1次従属の応用   1次独立と1次従属の判定方法を理解し具体的な計算が正しくできる.   準備学習:線形代数学I第10,11,13回および第1,2回を復習すること.
   4. 線形空間の基底と次元   線形空間の基底と次元について理解し,基底を求めたり次元を計算することができる.   準備学習:線形代数学I第10,11,13回および第1,2,3回を復習すること.
   5. 線形部分空間   様々な例を考察しながら線形部分空間の特徴を理解する.   準備学習:第1,2,3,4回の復習と演習問題を確認すること.
   6. 線形写像と表現行列   線形写像の行列表示とその演算について学ぶ.   準備学習:第1,2,4,5回の復習と演習問題を確認すること.
   7. 線形写像の特徴と応用   線形写像の特徴を理解し関連した応用問題が正しく解ける.   準備学習:第4,5,6回の復習と演習問題を確認すること.
   8. 内積   内積・ノルムの関係と性質について学ぶ.   準備学習:第1,2回の復習と演習問題を確認すること.
   9. 正規直交基底と直交行列   正規直交基底と直交行列の性質について学ぶ.   準備学習:第1,2,8回の復習と演習問題を確認すること.
  10. 固有値と固有ベクトル   固有値と固有ベクトルとは何かについて様々な例を通して学習する.   準備学習:第6,7回の復習と演習問題を確認すること.
  11. 固有値と固有ベクトルの性質   固有値と固有ベクトルの性質を理解し,具体例について正しく計算できる.   準備学習:第6,7,10回の復習と演習問題を確認すること.
  12. 行列の対角化   固有値が全て異なる場合について対角化の考え方を理解し応用することができる.   準備学習:第10,11回の復習と演習問題を確認すること.
  13. 対称行列の対角化   対称行列の特徴と対角化について学ぶ.   準備学習:第10,11,12回の復習と演習問題を確認すること.
  14. 対角化の応用   対角化の様々な応用例について学びその有用性を理解する.   準備学習:第11,12,13回の復習と演習問題を確認すること.
  15. 学習成果の確認(試験)   試験により理解度を確認する.   準備学習:前回までの総復習を行うこと.特にノートの解説をよく復習し,問題を解くこと. 
- <成績評価方法>
 
- 2015年入学者は期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
 2014年以前入学者は,100点満点の試験で60点以上を合格とする. 
- <教科書>
 
- 「理工系の入門線形代数」 硲野敏博・原祐子・山辺元雄 共著 学術図書出版社
 
- <参考書>
 
- 「新訂 線形代数」 高遠・斎藤 ほか(大日本図書)
 
- <オフィスアワー>
 
- 水曜日4時限目(八王子校舎総合教育棟01E-317室)
 それ以外でもメールで約束の上,対応可. 
- <学生へのメッセージ>
 
- 後期の線形代数学IIは抽象的な部分が多いので,難しいと感じ戸惑うかもしれないが,多くの具体例に触れ,問題を解くなどして慣れることが大切である.復習に重点を置いて頑張ってほしい.
 
 
 
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