2015年度工学院大学 第1部電気システム工学科

IC応用回路(Integrated Circuit Applications)[2D07]

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2単位
米盛 弘信 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
 ディジタルICは、電気・電子工学を学ぶ上で非常に重要である。本講義は、ディジタルICの基本・応用について、実例をもとに理解することを目的とする。そして、簡単な計算を通して実践力を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
 ディジタルICの中身は、トランジスタやダイオード等の半導体素子なので、過去に習った素子の基本動作・電子回路等を復習してほしい。

<具体的な到達目標>
□進数変換ができる。
□論理演算に関する諸定理を利用できる。
□論理ゲートを理解できる。
□組み合わせ論理回路を利用できる。
□記憶素子を理解し、順序回路を利用できる。

<授業計画及び準備学習>
 1.ディジタルICの概要
   準備学習:アナログとディジタル、簡単な回路と2進数、トランジスタのスイッチング作用
 2.数体系と符号化
   準備学習:2進数と10進数、2進化10進数(BCDコード)、グレイコード
 3.基本論理回路と論理記号
   準備学習:基本論理ゲート、正論理と負論理、1の補数と2の補数、補数を用いた減算
 4.ブール代数、ベン図
   準備学習:基本論理演算、ブール代数の基本定理、ド・モルガンの定理、ベン図
 5.論理式の簡単化とカルノー図
   準備学習:論理式の標準展開と簡単化、加法標準形と乗法標準形、カルノー図とは
 6.カルノー図による論理式の簡単化
   準備学習:カルノー図による簡単化の手順と例題、乗法標準形からの簡単化
 7.ディジタルICの種類と電気的特性
   準備学習:TTLとC-MOS IC、各ICの入出力電圧・電流レベル、ファンアウト
 8.複合論理ゲート(1)
   準備学習:エンコーダ・デコーダとそのIC、BCDから10進・7セグメントデコーダの設計
 9.複合論理ゲート(2)
   準備学習:マルチプレクサ・デマルチプレクサとそのIC
10.加算回路
   準備学習:半加算・全加算回路、加減算回路、BCD加算回路、乗算・除算回路
11.フリップフロップ
   準備学習:RS-FF、RST-FF、DラッチとD-FF、JK-FF、各FFのIC
12 カウンタ(1)
   準備学習:非同期式カウンタ、非同期式カウンタIC
13.カウンタ(2)
   準備学習:同期式カウンタの設計、同期式カウンタIC
14.シフトレジスタ
   準備学習:シフトレジスタの基本回路、可逆シフトレジスタ、シフトレジスタIC
15.学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
評価方法は、試験(70%)+課題・レポート(30%)とする。レポートは、試験内容を模した課題を試験前に出すので、試験当日に提出すること。

<教科書>
「ディジタル電子回路」大類重範著 日本理工出版会

<参考書>
「入門 電子回路 ディジタル編」 家村道雄 監修 (オーム社)

<オフィスアワー>
 できるだけ授業中に質問してください。授業中以外は、eメール(yonemori☆salesio-sp.ac.jp ⇒ ☆を@に変換)で連絡をください。

<学生へのメッセージ>
 ディジタルICの変貌と情報化社会の急激な進展に伴って、ディジタル回路に習熟した回路設計の技術者が益々要望されるようになっている。ディジタルICを駆使したディジタル電子回路の製作実験に積極的に取り組んでほしい。


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