2015年度工学院大学 第1部電気システム工学科

電気システム序論(Introduction to Electrical Engineering)[5105]

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2単位
高木  亮 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
 高校までの学習内容は,学生の一人一人について千差万別であり,工学やその大切な一部である電気工学に関する知識や心構えが十分にあるとはいえない。また,電気システム工学科に入学した諸君の全員が第一希望でこの学科を選んだとも限らない。
 このような実態・状況を踏まえたこの講義の目的は,まず電気系の学問体系に興味を持って貰い,これからの学習に必要な心構えを示すことである。具体的には:

▲工学院大学それ自体および電気システム工学科に入学したことについて喜びと自信を持って貰うこと
▲電気工学を学んだ先人の活動例を学ぶことを通じ未知の領域への柔軟な対応力を持つ意識を育てること
▲広義の電気系の学問の産業や社会とのつながりを理解することを通じて就職や大学院への進学に備える心構えを持って貰うこと

といったことである。
 その上で,電気システム工学科とその姉妹学科である情報通信工学科のカリキュラムの体系を理解し,各自の興味や将来計画に応じた学習計画を個人別に具体的に作成することを通じて,4年間の大学生活を有意義に過ごすことができるような指導と助言を行う。
 達成目標は,個人個人の興味と(自分自身で考えている)能力に応じた,無理がなく積極的な学習計画ができ,これを状況の変化に応じて変更する術を身につけることである。

<受講にあたっての前提条件>
特にない。事前準備等は必要ない。

<具体的な到達目標>
「授業のねらい」を参照されたい。

<授業計画及び準備学習>
1. 特別講演 (本学OBによる)
  本学OB,森茂樹先生による特別講演
2. 工学院大学工学部電気システム工学科に入学して
  大学での学習とはどんなものか/工学とは何か
  電気工学者の利点と電気システム工学科の魅力 など
3., 4. 個別時間割の設計演習 I・II
    キャリアデザインノートに今学期の目標を書き入れてみよう
  4年間の時間割シミュレーション
5. 工学院大学での学習システム
  講義科目の分類と卒業条件/履修登録単位数の上限
  資格の取得 など
6. 電気工学の体系と電気システム工学科の標準カリキュラム I
  数学と物理学系/計算機およびシミュレーション,コンピュータ・リテラシー
  数学と電気回路理論,線形系理論 ほか
7. 電気工学の体系と電気システム工学科の標準カリキュラム II
  計測・制御・エレクトロニクスの世界
  エネルギー・機器 ほか
  セミナーと卒業論文 ほか
8. 基幹分野としての電気システム工学
  広義の電気系産業と狭義の電気産業
  なぜ電気システム工学を学ぶこと,本学科に入学したことが有利か ほか
9. 電気系の産業と卒業後の進路
  就職活動の概要と就職支援センター・就職課の活用
  電気系,なかでも電気システム工学科に求人が多くなる理由 ほか
10. 大学院電気・電子工学専攻と情報学専攻
  時代の趨勢からみた大学院の価値
  社会が望む優れた技術者とは ほか
11., 12. 電気工学の歴史と人物 I・II
  ファラデー,マックスウェル,エジソン
  日本における電気工学 「電気の史料館」 ほか
13., 14. 個別時間割の設計演習 III・IV
  3., 4. の続き
  やや悲観的な見方による現実的シミュレーション結果の一例を,
  そのように考えた理由書とともにレポートとして提出
15. 「学習成果の確認(試験)」

準備学習:
 予習:不要。
 復習:講義の内容をノートしたものを中心に思索を深めてみよう。
      また,参考文献として取り上げた本を購入ないし図書館等で借りるなどして読んでみよう。

<成績評価方法>
 理解度などを知るために随時行う簡単なテストなど (合計で30%),「個別時間割の設計演習」(3., 4., 13., 14.)で作成した個別時間割とその説明書(40%),及び期末試験(30%)の評価を合算し,A+〜Fの6段階のグレードで評価し,D以上の者に単位を認める。
電気システム序論自体は学問体系の一部ではなく,客観的な到達目標とそれを検証する評価にはなじまないので,各自の問題意識やそれに基づく学習計画をどこまで具体的に考慮し作成したかなどを評価する。出席をせず,計画作成作業に加わらないと単位は取得できないが,「出席点」などは当然のことながら与えないから,自分自身のためにも具体的学習計画作成の作業は熱心に行うことが要求される。

<教科書>
 なし(不要)。必要に応じてその都度 資料・作業シート等を配付する。ただし,個別時間割の設計演習では、学生便覧など大学から配布された資料が必要になる。

<参考書>
指定参考書はなし。参考になりそうな図書等については,その都度,講義において指示する。

<オフィスアワー>
担当者は新宿が本務地であり,また前期には他の科目の担当も多いため,定期的にオフィスアワーを八王子で確保することはできない。個人的な相談ごとがあれば,授業の前後に問い合わせに来るか,事前に電子メール takagi at cc.kogakuin.ac.jp (注: at を @ に置き換えて全体をつなげるとメールアドレスになる)で相談の日時や場所を約束してほしい。

<学生へのメッセージ>
 まずは工学院大学,電気システム工学科への入学おめでとう。この講義の主な目的は,第一に「この大学,この学科に入って良かった,と思ってもらうこと」,第二に「大学での生活への不安を少しでも解消すること」。一方,もともとしっかりした目的や意識があって本学科を選んだ諸君には「前途がよりよく見えるようになること」も狙っています。金曜第1限の必修講義ですから,遅刻しないよう生活リズムを整えるよう心がけ,講義はよく聴いてください。予習は不要ですが,復習はしっかりと。


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