2015年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

エコマテリアル(Ecomaterials)[3C06]

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2単位
矢ケ崎 隆義 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
私達は、今、この豊かな生活を享受しています。一方で、このままではこの豊かな生活が永遠に続かないのではないかと不安に思うこともあるはずです。私達人類が生き残れるか否かは、地球温暖化や原油の枯渇などの環境問題やエネルギー問題を解決出来るかどうかにかかっています。環境保全や資源エネルギー問題を解決するためには新しいエコシステムの構築が必要であり、これを実現するためには豊かな機能とともに環境との調和を目指す材料、すなわちエコマテリアルが必要不可欠となります。
 授業では、エコマテリアルの概念を明確にした上で、環境及びエネルギーと無機・金属、有機・高分子、複合材料との関わりを化学をベースに解説します。さらに、個々のエコマテリアルを取りあげ、そのプロセッシング、適用、評価、開発の現状の解説を試みます。加えて、終末処理にも言及します。
 授業を通して、環境・エネルギーに関わる各種システムの構築に際し、エコマテリアルの具体的な選択提案が出来ることを達成目標とします。

<受講にあたっての前提条件>
○資源・エネルギー等、環境化学に関わる社会的課題を理解し、授業に臨むこと。
○高等学校及び大学入学後に学んだ有機化学の基礎を復習・理解し、授業に臨むこと。

<具体的な到達目標>
○有機化学の基礎を学び、環境化学装置構成部材料としての適否が判断出来ること。
○有機材料の中から、環境化学装置構成部材料として適する材料を選択出来ること。
○環境化学装置部材料の環境劣化挙動を理解し、説明出来ること。
○有機材料の終末処理について、その手法を提案出来ること。

<授業計画及び準備学習>
第1週 『ガイダンス』、エコマテリアルの概念
第2週 環境化学とエコマテリアルとの関わり:無機材料
第3週 環境化学とエコマテリアルとの関わり:金属材料
第4週 環境化学とエコマテリアルとの関わり:有機材料
第5週 環境・エネルギーとエコマテリアルとの関わり:高分子材料
第6週 環境・エネルギーとエコマテリアルとの関わり:複合材料ー1
第7週 環境・エネルギーとエコマテリアルとの関わり:複合材料ー2
第8週 エコマテリアルの適用各論:電気・電子分野
第9週 エコマテリアルの適用各論:輸送機器・機械分野
第10週 エコマテリアルの適用各論:衣食・医療分野
第11週 エコマテリアルの適用各論:建築分野
第12週 エコマテリアルの適用各論:応用適用分野
第13週 リサイクル技術
第14週 リサイクル評価
第15週 定期試験
(随時、プレゼンテーションを実施する)

<成績評価方法>
毎週実施する確認テスト及び定期試験とで成績を評価する。その際、前者を20%、後者を80%として100点満点とし、60点以上の者に単位を認める。僅かに60点に満たない者に対してレポートの提出を認め、不足する点数を補う内容と判断した場合には最終評価点を60点とし単位を認める。

<教科書>
現時点で、授業内容に適するエコマテリアルを網羅する教科書はない。したがって、授業の進展に伴いプリント等を配布する。

<参考書>
授業の進行に伴い、紹介する。

<オフィスアワー>
毎週火、金曜日の 9:00〜17:00で授業の無い時間であれば、八王子キャンパス5-104号室にて質疑等可能。それ以外でもメールにて約束の上、対応する事も可能。事前にE-mail:yagasaki@cc.kogakuin.ac.jp にて連絡されたし。

<学生へのメッセージ>
1年次から2年時前期までの化学に関わる基礎科目を修得したことを前提として解説します。


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