2015年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

材料分析(Analysis of Materials)[3B08]

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2単位
栗林 清 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
近年の電子材料開発、および環境材料開発など、多くの分野において材料評価の問題はきわめて重要である。このため、これらの領域の研究を行う研究者や技術者にとって、最新の機器分析器を使用した分析法は必要不可欠な材料評価法となっている。本講では、今日代表的な機器分析法の原理、特徴そして簡単なデータ解析法を説明することにより、材料科学分野における機器分析法の基本的原理の理解、データー解析法の修得を目指す。

<受講にあたっての前提条件>
化学、物理学、および分析化学を履修しておく事が望ましい。

<具体的な到達目標>
エネルギーeVを理解する。
授業で取り上げた機器分析法の基本原理を理解する。
機器分析で得られたデータの簡単な解析法を習得する。

<授業計画及び準備学習>
1.機器分析の原理及びプローブとしてのエネルギーの単位
 準備学習:高校物理「電気と磁気」を復習しておくこと、
2.材料から得られる情報、プローブから見た機器分析法の分類
 準備学習:参考書「表面分析の基礎と応用」P.3-10 または「個体表面分析」P8-19を読んでおくこと
3.プローブとしての線源(電子線源)
 準備学習:参考書「表面分析の基礎と応用」P.33-35を読んでおくこと
4.プローブとしての線源(X線源、イオン源)
 準備学習:参考書「表面分析の基礎と応用」P.36-43または「電子・イオンを用いた材料分析法入門」 P7-10を読んでおくこと

電子をプローブとする分析法
5.プローブ電子および2電子エネルギー、分解能
 準備学習:参考書「表面分析の基礎と応用」P51-60を読んでおくこと
6.電子顕微鏡、電子線プローブマイクロ分析
 準備学習:参考書
7.オージェ電子分光法の原理、装置
 準備学習:参考書「表面分析の基礎と応用」P60-73を読んでおくこと
8.オージェ電子分光法のケーススタデー
 準備学習:参考書「電子・イオンを用いた材料分析法入門」 P78-83を読んでおくこと

電磁波をプローブとする分析法
9.核磁気共鳴法の原理、装置、測定法
 準備学習:参考書「機器分析」基礎と応用P99-112を読んでおくこと
10.核磁気共鳴法のデーター解析法
 準備学習:参考書「機器分析」基礎と応用P119-129を読んでおくこと
11.X線結晶学およびX線回折法の原理
 準備学習:参考書「X線回折要論」P29-53,P80-90を読んでおくこと
12.X線回折法でのデーター解析
  準備学習:参考書「X線回折要論」P297-P316を読んでおくこと
13. X線光電子分光法の原理、装置
  準備学習:参考書「X線光電子分光法」P1-35を読んでおくこと
14.X線光電子分光法のケーススタデー
  準備学習:参考書「X線光電子分光法」P129-165
15.学習成果の確認(試験)
  準備学習:前回までの総復習を行うこと

<成績評価方法>
期末試験70%、レポート(10回〜11回程度課す)点30%として100点満点で評価する。ただし、レポートについては授業中に所定の問題用紙を配布し、配布された問題用紙に回答した学生のみ採点対象とする。15分以上遅れてきた学生にはレポートの問題用紙を配布しません。

<教科書>
使用しない、適時資料を配布する。

<参考書>
「表面分析の基礎と応用」著 山科俊郎、福田伸(東京大学出版会)、「個体表面分析」編 大西孝治、堀池靖浩、吉原一紘(講談社サイエンティフィク)、「電子・イオンを用いた材料分析法入門」編訳 入戸野修、小林睦紘(内田老鶴圃)、「機器分析」基礎と応用 著 R.J.ロビンソン 訳 氏平佑輔(講談社)、「X線回折要論」著 B.D.カリティ 訳 村松源太郎(アグネ)、「X線光電子分光法」日本表面科学会編(丸善)

<オフィスアワー>
授業の前後。
必要ならば、kuribaya@ntu.ac.jpにメールして下さい。

<学生へのメッセージ>
授業には遅刻をせず出席し、授業中に私語をしないよう心がけてください。真面目に授業を聞こうとする学生そして授業をする教員にとってもどんなに迷惑なことか考えてみてください。
どんな基本的な質問でも歓迎します。疑問を持ち越さず、対話が出来れば理解が深まります。実りのある授業は教員と学生の協力で初めて出来上がるものです。

<備 考>
準備学習としての参考書はあくまでも一例であって、他の参考書を使用してもよい。本講義はレポートを課すので復習を主体に行うほうが効果的と考える。
期末試験は、自筆ノートと電卓のみを持ち込み可とする。(授業中に配布した資料、返却したレポートなどは持ち込み不可)


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