2015年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

高分子材料化学(Chemistry of HighpoIymeric Materials)[2273]

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2単位
矢ケ崎 隆義 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
人類は、大量生産と大量消費をベースにものつくりや消費を繰り返すことにより、豊かな社会を享受してきた。しかしながら、その一方で、この豊かな物質社会は地球温暖化などの地球規模の環境問題や有限資源の枯渇問題、大量且つ有害な廃棄物の堆積など、多くの困難な問題を抱え込むこととなった。有機材料、特に高分子系材料は、金属やセラミックスと並んで大量生産・大量消費されてきた材料であり、例外ではない。これらの問題を解決するためには、21世紀の社会を環境調和型に変えていくことが必要不可欠である。環境化学エンジニアは、材料メーカかユーザであるかにかかわらず、主導的な立場からそれらの問題の解決に積極的に寄与できる立場にある。本授業では、学生諸君に環境エネルギー化学エンジニアに必要とされる有機材料化学、特に高分子材料の基礎を環境・エネルギー問題を意識しながら教授する。

<受講にあたっての前提条件>
○資源・エネルギーに関わる社会的課題を理解し、授業に臨むこと。
○高等学校及び大学入学後に学んだ有機化学の基礎を復習・理解し、授業に臨むこと。

<具体的な到達目標>
○有機化学の基礎を学び、環境化学装置構成部材料としての適否が判断出来ること。
○有機材料の中から、環境化学装置構成部材料として適する材料を選択出来ること。
○環境化学装置部材料の環境劣化挙動を理解し、説明出来ること。
○有機材料の終末処理について、その手法を提案出来ること。

<授業計画及び準備学習>
第1週 『ガイダンス』有機材料化学の概念
第2週 高分子の概念-1 高分子の大きさ
第3週 高分子の概念-2 高分子の物性-1 
第4週 高分子の概念-3 高分子の物性-2
第5週 高分子材料の設計-1  
第6週 高分子材料の設計-2
第7週 高分子材料の設計-3
第8週 高機能性高分子材料-1
第9週 高機能性高分子材料-2
第10週 電子・磁気・光材料
第11週 分離・認識材料
第12週 バイオマテリアル
第13週 環境と高分子材料-1 生分解性樹脂
第14週 環境と高分子材料-2 終末処理 
第15週 定期試験
尚、毎週確認テストを実施するとともに、随時必要に応じてレポート提出を課する。

<成績評価方法>
毎週実施する確認テスト及び定期試験とで成績を評価する。その際、前者を20%、後者を80%として100点満点とし、60点以上の者に単位を認める。僅かに60点に満たない者に対してレポートの提出を認め、不足する点数を補う内容と判断した場合には最終評価点を60点とし単位を認める。

<教科書>
ライブラリ工科系物質科学6『工学のための高分子材料化学』川上浩良 著(サイエンス社)、さらに必要に応じてプリントを配布する。

<参考書>
『環境リサイクル 法令・JIS要覧』矢ケ崎隆義、田村久義 著(新日本法規出版)、その他、授業の進展に伴って紹介する。

<オフィスアワー>
水、木曜日の9:00〜18:00で授業のない時間であれば、新宿キャンパス1974室にて質疑等可能。それ以外でもメールにて約束の上、対応する事も可能。事前にE-Mail:yagasaki@cc.kogakuin.ac.jpにて連絡されたい。

<学生へのメッセージ>
環境エネルギー化学科のカリキュラムには、有機系材料に関わる科目の配当が極めて少ない現状です。そこで本授業では、環境化学エンジニアとして必要とされる有機材料化学の基礎を、工学の観点から高分子系材料を中心にして出来るだけ平易に教授することにしています。

<備 考>
環境保全、省資源、省エネルギー、ものつくり等に関心のある学生諸君の聴講を歓迎する。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1021/


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