2015年度工学院大学 第1部応用化学科

高分子物理化学(Physical Chemistry of Polymer)[3C16]

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2単位
伊藤 雄三 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
 高分子物質は、プラスチックス、ゴム、繊維など非常に多様な製品の素材であるとともに、エレクトロニクス、生医学材料など先端技術を支える素材でもある。こうした高分子物質の基本的性質を分子の立場から理解することを目的とする。

<受講にあたっての前提条件>
「物理化学 I 」の単位を修得済みであることが望ましい。

<具体的な到達目標>
(1)高分子が非常に長い鎖状分子であることに由来する高分子特有の基礎的概念の理解、(2)高分子に特有の分子構造の理解、(3)高分子溶液の性質とその応用としての高分子物質の分子量の測定法の理解、(4)“かたまり”としての高分子物質の基本的な構造と性質の理解、固体構造の解析法の理解を目指す。

<授業計画及び準備学習>
 1. 第1章 序論
     1.1 高分子とは何か
 2.  1.2 高分子の種類と命名
    第2章 高分子の分子特性
     2.1 構造異性と立体配置
 3.  2.2 立体配座と結晶およびランダムコイル
 4.  2.3 分子量と分子量分布
 5.  2.4 分子量分布と重合機構
 6. 第3章 高分子溶液
     3.1 分子量測定法
     3.1.1 浸透圧法
 7.  3.1.2 光散乱法
     3.1.3 粘度法
 8.  3.2 高分子錆の形と広がり
 9.  3.3 高分子溶液の熱力学     
10. 第4章 高分子「固体」の構造と物性
     4.1 高分子「固体」の状態
     4.2 結晶化度
     4.3 高分子の相転移
11.  4.4 固体構造の研究法
     4.4.1 X線回折法
12.  4.4.2 赤外、ラマン分光法
13.  4.5 いくつかの高分子の結晶構造
14.  4.6 電気的・光学的・熱的性質、まとめ
15. 学習成果の評価(試験)

準備学習:当日の講義内容を復習し、確認、理解すること。理解が十分でない項目に関しては
     次回講義前後に質問すること。また、次回講義内容は予告するので、十分予習して
     おくこと。
     

<成績評価方法>
期末試験によって評価する。60点以上を合格とする。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
授業中に紹介する

<オフィスアワー>
水曜日 14:00〜15:00 新宿キャンパスA-2066室

<学生へのメッセージ>
高分子物質なしに現代生活はありません。分子レベルから高分子物質を理解し、明るい未来の材料を開発しましょう。


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