2015年度工学院大学 第1部応用化学科
機器分析(Instrumental Analysis)[1C09]
2単位 長谷川 信一 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 機器分析の原理、理論、装置の仕組み、応用等について理解する。また、従来の化学分析を自動化する方法として脚光を浴びているフローインジェクション分析法や機器分析のための分離分析法を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 分析化学2を習得していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 専門的な機器分析法の原理、応用、分析手法を習得することを目的とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 機器分析とは (機器分析の種類、機器分析法の利点・欠点、構成、性能比較等)
2. X線分析法1 (主に蛍光X線について) 3 X線分析法2 (主にX線回折について) 4. X線・電子線分析法 (表面分析・電子顕微鏡等) 5. 分子分光分析 (紫外・可視・蛍光・赤外分光分析の原理) 6. 原子分光分析 (フレーム・水素化物発生原子吸光法の原理と測定の実際) 7. 原子分光分析2 (電気加熱 (黒鉛炉) 原子吸光法の原理と測定の実際) 8. 原子分光分析3 (ICP-AESの原理) 9. 原子分光分析4 (ICP-AES測定の実際) 10. 質量分析 1 (質量分析の基礎) 11. 質量分析 2 (イオン化法) 12. 質量分析 3 (ICP-MSについて測定の実際) 13. 分離分析 (GC、LCおよび固相抽出分離等) 14. フローインジェクション分析 15. 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法>
- 演習問題の結果を約30%として,期末試験結果を約70%として計算する.
- <教科書>
- 指定教科書なし
授業前に授業で使う資料をキューポートにアップするか、その都度プリントを配布します。
- <参考書>
- 「入門機器分析化学」庄野利之著(三共出版)
「入門機器分析化学演習」庄野利之著(三共出版) クリスチャン分析化学〈2〉機器分析編 原口紘炁監訳 丸善 フローインジェクション分析 本水昌二/ 小熊幸一/ 酒井忠雄/著 分析化学実技シリーズ 機器分析編 共立出版
- <オフィスアワー>
- 授業終了後、教室または講師控え室。
- <学生へのメッセージ>
- 近年、放射能汚染等環境問題の深刻化からCsやSrの定量法の確立が求められています。また、国土強靭化計画に伴い、災害対策、老朽化対策から材料の研究が進められており、材料強度に影響を与える微量不純物元素定量の重要性が増しています。煩雑な操作なしに高感度、高精度分析ができる機器分析の需要は益々高まるでしょう。本講義では最新の分析機器の原理と応用さらにそれに伴う周辺技術を解説します。
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